2016年7月9日、米メリーランド大学に所属する社会学者Philip N. Cohen氏が、新たに社会科学分野向けのオープンアクセスリポジトリ、SocArXivを立ち上げる構想を発表しました。
この構想はCohen氏のほか、社会学者・研究図書館員からなる運営委員会が、非営利団体Center for Open Scienceの技術協力の下で、社会科学分野の研究成果を公開し、自由に利用できる場を構築しようというものです。まず出版前の論文を公開するプレプリントサーバとして実装し、登録論文数が増加してきたら、出版後査読や論文の評価機能、さらにはオープンアクセス電子ジャーナルプラットフォームとしての機能も盛り込んでいくつもりであるとされています。
なお、”arXiv”の語は物理学分野のプレプリントサーバ、arXivを運営するコーネル大学の許可を受けて使用しているとのことです。
Announcing the development of SocArXiv, an open social science archive(SocOpen: The SocArXiv blog、2016/7/9付け)
https://socopen.org/2016/07/09/announcing-the-development-of-socarxiv-an-open-social-science-archive/
参考:
米SHAREプロジェクト、論文情報共有サービスの開発者を決定
Posted 2014年6月10日
http://current.ndl.go.jp/node/26322
Center for Open Science(COS)と論文撤回監視サイトRetraction Watchが論文撤回データベースを作成することに関して技術的に提携
Posted 2015年11月26日
http://current.ndl.go.jp/node/30060
Elsevierが社会科学分野の主題リポジトリSSRNを買収
Posted 2016年5月17日
http://current.ndl.go.jp/node/31613
E1297 – 分野別リポジトリの持続可能性について実例をもとに考える カレントアウェアネス-E No.216 2012.06.14
http://current.ndl.go.jp/e1297