フランスとオーストラリアの国立公文書館が連携協定を締結:両国間の「歴史を共有する」プロジェクトの一環として

2016年4月27日、フランスの文化省において、オーストラリア総督(Governor-General of Australia)が“Imagination, exploration, memory: French-Australian shared histories”プロジェクトの開始を発表しています。

このオーストラリアとフランスの間で共有する歴史的な経験を祝うプロジェクトの一環として、フランス国立公文書館とオーストラリア国立公文書館(NAA)が、両機関の連携強化の協定を締結しています。

「歴史を共有する」というアイデアは、2014年にフランスのオランド(Francois Hollande)大統領が、キャンベラのフランス系オーストラリア人の高校を訪問し、オーストラリア国立公文書館が所蔵する記録を用いて同校の生徒が第1次世界大戦中のオーストラリア帝国軍に参加したフランス人140名を同定する共同プロジェクトを見学した際に思いついたもので、このアイデアが両国の国立公文書館での6年間の協働プログラムに発展したとのことです。

この他、フランスの歴史家のオーストラリア訪問、国際セミナー、展示なども企画されているほか、プロジェクト開始にあたり、オーストラリア国立公文書館長のフリッカー(Fricker)氏はフランスの芸術文化勲章(シュヴァリエ)を授けられています。

France and Australia launch shared archival history project(NAA,2016/4/27)
http://naa.gov.au/about-us/media/media-releases/2016/8.aspx