Nature Publishing Group、論文シェア機能実験の結果を報告 実験は成功、今後も機能提供継続へ

2015年12月10日、Nature Publishing Group(Springer Nature)は2014年12月から実施していた、同グループの49の雑誌掲載論文について、購読機関の著者等であれば非購読機関の研究者とシェアできる機能に関する実験結果を報告しました。

この機能はReadCubeの拡張PDFによって実現されていたものです。49誌を購読している機関の著者や、選ばれた100のメディア・ブログ等は、非購読者でも論文を閲覧できるリンクを生成し、非購読者と共有することができます。ただし、非購読者は論文を閲覧するのみで、印刷すること等はできません。

1年間の試行実験の結果、論文をシェアする機能はメディア・ブログ等と研究者の双方からよく利用されていたとのことです。また、この実験によって機関購読が減ったり、個別の論文への課金数が減ったりすることもなかったとしています。

論文シェア機能は試行的に1年間、提供されているものでしたが、今回の結果を受け、今後も同機能の提供は継続される予定とのことです。

Nature Publishing Group and ReadCube Unveil Preliminary Results of Scientific Article Sharing Trial(NPG、2015/12/10付け)
http://www.nature.com/press_releases/npg-readcube-trial-results.html

参考:
共同研究支援のため、マクミラン・サイエンス・アンド・エデュケーション社が、nature.comに掲載された論文をシェアする機能を公開
Posted 2014年12月3日
http://current.ndl.go.jp/node/27563