英JiscとAssociation of Research Managers and Administrators(ARMA)が、2014年5月から2015年1月にかけて行っていた英国高等教育機関におけるORCIDの試行プロジェクトに基づき、そのコストと利点を分析したレポート”Institutional ORCID Implementation and Cost-Benefit Analysis Report”を公開しています。
このレポートでは試行プロジェクトに参加した8機関等の関係者を対象に2014年9月に行ったインタビューと、2015年1月に実施したワークショップの成果に基づくものです。レポートは鍵となるステークホルダーの観点、試行プロジェクトからわかったことのまとめ、コストと利点の分析、という3部により構成されています。
試行プロジェクト参加機関の多くが、機関としてORCIDを使用することの利点について、大学経営層を説得するのは比較的たやすいものの、個々の研究者に理解してもらうのは難しい、としているとのことです。
Institutional ORCID Implementation and Cost-Benefit Analysis Report
http://repository.jisc.ac.uk/6025/2/Jisc-ARMA-ORCID_final_report.pdf
Institutional ORCID Implementation and Cost-Benefit Analysis Report Appendix C: ORCID checklist for Higher Education Institutions
http://repository.jisc.ac.uk/6025/3/Jisc-ARMA-ORCID-checklist-for-HEIs.pdf
New from JISC: “Institutional ORCID Implementation and Cost-Benefit Analysis Report”(LJ INFOdocket、2015/5/18付け)
http://www.infodocket.com/2015/05/18/new-report-from-jisc-institutional-orcid-implementation-and-cost-benefit-analysis-report/
参考:
JISC等、英国高等教育機関におけるORCIDの試行プロジェクトのHPを公開
Posted 2014年5月12日
http://current.ndl.go.jp/node/26113
英国高等教育機関における研究者識別子ORCIDの利用と将来展望(文献紹介)
Posted 2013年9月17日
http://current.ndl.go.jp/node/24383
CA1740 – 動向レビュー:著者の名寄せと研究者識別子ORCID / 蔵川 圭
No.307 2011年3月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1740