国連大学水・環境・保健研究所(UNU-INWEH)、AIのエネルギー消費の環境コストに関する報告書を公開

2026年6月3日、国連大学水・環境・保健研究所(UNU-INWEH)が、AIのエネルギー消費の環境コストに関する報告書“Environmental Cost of AI’s Energy Use: Carbon, Water and Land Footprints”を公開しました。

報告書は、UNU-INWEH設立30年を記念して刊行されたもので、AIを稼働させるために必要なエネルギーに起因する、炭素、水、土地といった環境フットプリント等が考察されています。

AIを支える世界のデータセンターの電力消費量は、2030年には945テラワット時(TWh)を越え、パキスタン、バングラデシュ、ナイジェリアの3か国(総人口6億5,000万人以上)の年間電力消費量のほぼ3倍に相当すると推計されること、また、データセンターの電力消費に伴う水の使用量は2030年に9兆3,000億リットルに達し、サハラ以南のアフリカに住む13億人全員の基本的な家庭用水需要1年分に相当すると見込まれることなどが報告されています。

Rising Emissions, Depleting Water and Vanishing Land—UN Scientists: AI Is Threatening Natural Resources for Billions(UNU INWEH, 2026/6/3)
https://unu.edu/inweh/news/environmental-cost-of-AIs-Enrgy-use-carbon-water-and-land-footprints

Aczel, M.et al. Environmental Cost of AI’s Energy Use: Carbon, Water and Land Footprints. UNU-INWEH, 2026, 55p.
https://doi.org/10.53328/INR26RMA002

参考:
Ithaka S+R、AIが環境に与える影響に焦点を当てたLibGuideを公開 [2026年06月16日]
https://current.ndl.go.jp/car/280265

ワットとボット:AI導入によるエネルギーへの影響(文献紹介) [2025年11月19日]
https://current.ndl.go.jp/car/262211

北米研究図書館協会(ARL)と米・ネットワーク情報連合(CNI)、将来の研究環境にAIがもたらす影響についてのシナリオのデラックス版を公開 [2024年07月17日]
https://current.ndl.go.jp/car/222837