東日本大震災の津波で水損した古文書などを修復する文化庁の「文化財レスキュー事業」に協力してきた奈良文化財研究所(奈良市)が、海水に漬かった宮城県の文書約250箱分を修復する応急処置を終え、宮城県に発送したと報じられています。
これまでも順次返却しており、宮城県分の発送は今回で終了とのことです。今後は宮城県内で、応急処置された文書の本格的な修復を専門家が行うとのことです。
奈良文化財研究所は震災直後から奈良国立博物館(奈良市)などとも協力し、事業の支援組織を結成し、文化財用としては世界最大級の真空凍結乾燥機を活用し、水損した資料を乾燥させた後、泥やカビを取り除くクリーニングなどの応急処置を進めてきたとのことです。
震災の水損古文書修復 奈文研 250箱分を宮城県に発送(MSN, 2014/3/22付)
http://sankei.jp.msn.com/region/news/140322/myg14032202170000-n1.htm
被災文書250箱分修復完了し返送…奈文研(Yomiuri Online, 2014/3/21付)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nara/news/20140320-OYT8T01056.htm
文化財レスキュー 紙資料の救出と応急処置(奈良文化財研究所, 2014/3/25付)
http://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2014/03/kami.html
※2014年4月22日、情報を追記しました。