米国議会図書館と図書館情報資源振興財団、米国で作成された無声長編映画の保存に関する調査結果レポートを発表

2013年12月4日、米国議会図書館(LC)が”The Survival of American Silent Feature Films: 1912-1929″と題するレポートを発表しました。このレポートは、1912年から1929年に米国で作成された無声長編映画の保存状況に関する包括的な調査結果報告で、LCの依頼により、歴史学者でアーキビストであるDavid Pierce氏が執筆し、米国の図書館情報資源振興財団(CLIR)から出版されたとのことです。

調査結果の一部は以下のとおりです。

・1912年から1929年に作成された長編映画の14%はオリジナルの35mmフィルムが残っている
・11%は、28mmフィルムや16mmフィルムのような、海外版あるいは低画質のフォーマットのものが完全な形で残っている。
・5%は一部がなくなった、あるいは簡略版の形で残っている。
・保存が確認された3,300以上のフィルムのうち、26%は海外で見つかった。
・海外にあったフィルムのうち、24%は米国のアーカイブに既にもどっている。
・チェコ共和国は、米国以外の国の中で最も大規模な米国無声映画のコレクションを所蔵している。

また、レポートの執筆者であるPierce氏は、この調査の過程で確認されたフィルムの所蔵情報のデータベース”American Silent Feature Film Survival Database”を作成したとのことです。

Library Reports on America’s Endangered Silent-Film Heritage (LC 2013/12/4)
http://www.loc.gov/today/pr/2013/13-209.html

The Survival of American Silent Feature Films: 1912–1929(CLIR)
http://www.clir.org/pubs/reports/pub158

The Survival of American Silent Feature Films: 1912–1929 (PDF)
http://www.loc.gov/today/pr/2013/files/2013silent_films_rpt.pdf

American Silent Feature Film Survival Database
http://lcweb2.loc.gov/diglib/ihas/html/silentfilms/silentfilms-home.html