OCLCが、米国の公共図書館における電子書籍サービスに関わる諸状況をまとめ、また公共図書館等が実施している戦略を指摘するレポート“The Big Shift Public Library Strategies for Access to Information in Any Format”を公表していました。
OCLCはこの研究において、電子書籍出版の状況や公共図書館における電子書籍の需要についての基礎的な調査を行い、その後2013年1月24日にシアトル公共図書館において公共図書館のリーダー30名を集め電子書籍に関する戦略を形成することについての討議を行ったとのことです。
同レポートはこれらの成果をまとめたもので、戦略としては、以下のような6点が示されています。
・公共図書館が電子書籍のサプライチェーンにおいて新しい価値を創造すること
・電子書籍のサプライチェーンのにおける公共図書館の価値についてのデータを集めること
・電子書籍へのアクセスに関する公共政策をめぐる課題について、立法関係者等に啓蒙活動を行うこと
・電子書籍へのアクセスにおける公共図書館の重要性について共通のメッセージを形成すること
・新しいパートナーとの共同を継続すること
・上記の戦略に関する計画をコーディネートしたり管理したりすること
これらのうち、5点目以外は、現在取り組んでいる人物や団体の名前が示されています。
なお、この研究の開始にあたり、OCLCは2012年に米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)から助成を受けています。
The Big Shift Public Library Strategies for Access to Information in Any Format
http://www.oclc.org/content/go/en/thebigshift.html
The Big Shift Public Library Strategies for Access to Information in Any Format(レポート本文、PDF、30ページ)
http://www.oclc.org/content/dam/campaign-landing-pages/en/214936_the-big-shift.pdf
The Big Shift: E-book Availability in Public Libraries(OCLC Web Junction, 2013/8/1付け)
http://www.webjunction.org/news/webjunction/big-shift-ebook-availability-in-public-libraries.html
参考:
米国公共図書館における電子書籍サービスの今後の戦略を探る、OCLCの研究プロジェクトにIMLSが約10万ドルを助成 Posted 2012年6月25日
http://current.ndl.go.jp/node/21192