Taylor & Francis社、新たなオープンアクセス出版モデル“Collective Pathway to Open Publishing”の試行を発表

2024年11月12日、Taylor & Francis社が新たなオープンアクセス(OA)出版モデル“Collective Pathway to Open Publishing”(CPOP)の試行について発表しました。

発表によると、CPOPはOA出版契約による資金と購読料等の閲覧から得られた収入を組み合わせることで、著者による論文掲載料(APC)の負担なくジャーナル掲載の全ての記事をOA出版することができるようにするものです。特に人文・社会科学分野で重要とされながらも、OA出版契約から除外されがちな研究論文以外のコンテンツ(書評やシステマティックレビュー等)のOA化が期待されるとしています。

試行の対象となるジャーナルは、“Nordic Psychology”と“Nordic Social Work Research”の二タイトルで、2024年に収益が確保できた場合、2025年刊行号に掲載される記事が全てOAになるとあります。

Taylor & Francis Announces Open Access Collective Funding Pilot(Taylor & Francis, 2024/11/12)
https://newsroom.taylorandfrancisgroup.com/collective-pathway-to-open-publishing/

Collective Pathway to Open Publishing(Taylor & Francis)
https://librarianresources.taylorandfrancis.com/open-research/choose-open-access/collective-pathway-to-open-publishing/

参考:
Taylor & Francis社、一部のジャーナルにおいて“Subscribe to Open”モデルを試験導入 [2024年10月04日]
https://current.ndl.go.jp/car/227634

Taylor & Francis社、気候変動等の世界的問題に関するオープンアクセス(OA)書籍の出版のため、パイロットプログラム“Pledge to Open”の開始を発表 [2023年08月01日]
https://current.ndl.go.jp/car/186035