炭素排出量や経費削減のための出版社による本のスリム化への挑戦(記事紹介)

2024年9月17日付けで、英国放送協会(BBC)のウェブサイトに、出版社による本のスリム化への取組等を紹介する記事“Publishers try skinnier books to save money and emissions”が掲載されています。

専門家によると、1冊の一般的な文庫本は約1kgの二酸化炭素を排出するとされており、2023年に文庫本が7億6,700万冊売れた米国だけでも、15万世帯以上の1年間の電力使用量に相当するとあります。一般的に、森林の伐採、紙の生産、印刷、書籍の輸送等が紙媒体の書籍の炭素排出量の最大の原因であると述べられています。

記事では、コンパクトなフォントを採用して紙やインクを節約するなどの、炭素排出量削減に向けた出版社の取組等が紹介されています。炭素排出量の削減という環境問題への取組が、出版社の書籍制作のコスト削減にもつながっている事例も示されています。

Publishers try skinnier books to save money and emissions(BBC, 2024/9/17)
https://www.bbc.com/news/articles/c24pqrvvll9o

関連:
Sustainable Typesetting
https://www.sustainabletypesetting.com/

参考:
フランスの出版協会、環境に配慮した出版に関するガイドを公開 [2021年11月01日]
https://current.ndl.go.jp/car/45088

Elsevier社、「気候変動対策に関する誓約(The Climate Pledge)」に署名:2040年までにネットゼロカーボン達成を目指す [2021年07月20日]
https://current.ndl.go.jp/car/44462