グローバルオープンアクセスの実現(文献紹介)

2024年7月1日、「研究の研究」に関する最新のアプローチを推進するコンソーシアムResearch on Research Institute(RoRI)の上席研究員Stephen Pinfield氏によるオープンアクセス(OA)書籍“Achieving Global Open Access”が刊行されました。

効果的かつ公平な方法でグローバルなOAを実現するために必要な主要条件を探るものとあります。同書では、研究成果等のOAを“scientific openness”(科学的オープン性)と呼び、より公正で効果的な学術コミュニケーションをグローバルな形で達成していくために必要ではあるものの、これだけでは不十分であると述べられています。そして、正確で価値のある知識に関してより広く、かつ包摂的に理解していく“epistemic openness”(認識的オープン性)と、より多様なコミュニティからの知識への貢献を可能にする“participatory openness”(参加型オープン性)の必要性等を論じています。

Achieving Global Open Access(RoRI、2024/7/1)
https://researchonresearch.org/achieving-global-open-access-stephen-pinfield/

Pinfield, Stephen. Achieving Global Open Access: The Need for Scientific, Epistemic and Participatory Openness. Routledge, 2024, 134p.
https://doi.org/10.4324/9781032679259

参考:
Digital Scienceやウェルカム財団らが「研究の研究」に関する最新のアプローチを推進するコンソーシアム、Research on Research Institute (RoRI)を立ち上げ [2019年10月08日]
https://current.ndl.go.jp/car/39215