2024年5月6日、研究評価に関するサンフランシスコ宣言（DORA）のウェブサイトにおいて、研究評価に関する定量的指標の責任ある使用に関する指針“Guidance on the responsible use of quantitative indicators in research assessment”の公開が発表されました。
発表では、DORAがこれまでジャーナル・インパクトファクター（JIF）の濫用という問題に取り組み、研究評価改革において一定の成果を上げてきた一方で、その他の定量的指標についても見解を示すよう要望が寄せられてきたと述べられています。
これを受けて公開された同指針では、指標の濫用を防ぐための五つの基本原則を示した上で、JIF、被引用数、h-index、オルトメトリクスなどの各指標が持つ複雑さや潜在的問題について解説しています。なお、指針は特定の指標の使用について賛否を論じるものではなく、各指標が持つ限界を示すことを目的としているとあります。
指針は2024年4月16日付けでリポジトリZenodo上で公開されています。
DORA releases new guidance on research indicators（DORA, 2024/5/6）
https://sfdora.org/2024/05/06/dora-releases-new-guidance-on-research-indicators/
DORA. Guidance on the responsible use of quantitative indicators in research assessment. 2024.
https://doi.org/10.5281/zenodo.10979644
関連：
研究評価における定量的指標の責任ある使用に関する指針（日本語訳）（note, 2024/5/12）
https://note.com/jaas_reiwg/n/n68e567de021b
参考：
日本科学振興協会、「研究評価に関するサンフランシスコ宣言」（DORA）に署名 [2024年02月28日]
https://current.ndl.go.jp/car/210589
東京大学、「研究評価に関するサンフランシスコ宣言」（DORA）に署名 [2023年12月11日]
https://current.ndl.go.jp/car/201944
科学技術振興機構（JST）、「研究評価に関するサンフランシスコ宣言」（DORA）に署名 [2023年05月02日]
https://current.ndl.go.jp/car/181097
E2632 – JCR2022にみるジャーナル・インパクトファクターと研究評価
カレントアウェアネス-E No.465 2023.10.05
https://current.ndl.go.jp/e2632
