2023年12月1日、OA Switchboardが、オープンアクセス（OA）書籍専用のパイロット版の運用を2024年1月後半に開始すると発表しました。
OA Switchboardは、OA出版物に関する資金提供者・研究機関・出版者等の関係者間の情報共有のやりとりを簡素化することを目的としたコミュニティ主導の取組です。OA書籍に対する認識の高まりにより、多数のビジネスモデル、協定、ポリシー、システムが重なり合う複雑な状況となっており、すでに深刻な実践上の問題が生じてきているとしています。こうした状況を受け、OA Switchboardは2023年の夏に、出版過程全体を通してOA書籍出版物に関する関係者間の情報共有を簡素化することを検討するプロジェクトを開始したことを発表していました。
OA書籍専用のパイロット版として、出版社と研究助成機関・研究機関との出版前のメッセージのやりとりと、出版社から研究助成機関・研究機関への出版通知メッセージ送信というOA書籍特有の二つのユースケースをサポートするための「メッセージハブ」の実用モデル（プロトタイプ）が準備されたとあります。
パイロット版は無料で利用することが可能とあります。1月以降少なくとも6か月運用され、結果等が評価・共有されることになっています。
Blog posts（OA Switchboard）
https://www.oaswitchboard.org/blog
※2023年12月1日付けで“OA Switchboard OA Books pilot starts in January”とあります。
OA Switchboard OA Books pilot starts in January（OA Switchboard）
https://www.oaswitchboard.org/blog-post-1-dec-2023
OA Books Pilot
https://www.oaswitchboard.org/oabookspilot
参考：
“Open Access Switchboard”、研究資金情報を共有するための新たなパイロットプロジェクトを実施すると発表 [2023年03月13日]
https://current.ndl.go.jp/car/174007
“Open Access Switchboard”、SciELOブラジルコレクションと連携したと発表 [2023年02月21日]
https://current.ndl.go.jp/car/172940
英・Jisc、“Open Access Switchboard”との契約延長を発表 [2023年02月15日]
https://current.ndl.go.jp/car/172446
ドイツ国立科学技術図書館（TIB）ら、“Open Access Switchboard”と契約を締結 [2023年02月03日]
https://current.ndl.go.jp/car/171956
