日本印度学仏教学会、学会誌『印度学仏教学研究』所収論文における先行研究文献引用状況の分析結果概要を発表

2023年3月29日、日本印度学仏教学会が、学会誌『印度学仏教学研究』における先行研究文献引用状況の分析結果概要を発表しました。

同誌の直近3年分に所収の論文433本に含まれる先行研究文献の引用状況について、国立情報学研究所(NII)助教の西岡千文氏により分析が行われたものです。

概要によると、分析の結果、印度学仏教学分野では論文に比べ図書の引用が多く、また引用論文の発刊時期が長期にわたっていることが顕著な特徴として明らかになったとあります。図書については50年ほど前までのものがほぼ均等に引用されており、また論文についても10年ほど前までのものが多いものの、50年前までのものが相当数引用されているとしています。研究状況の特性が数量的に可視化されたことで、同分野においては、主に自然科学分野に見るような短期間の論文を中心とした評価方法は意味をなさないことが示されたとしています。

なお、分析結果は、2022年12月に開催された情報処理学会「人文科学とコンピュータ」シンポジウム「じんもんこん2022」論文集において公表されており、PDFは2023年12月9日から一般でもダウンロード可能とあります。

NEWS(日本印度学仏教学会)
http://www.jaibs.jp/
※2023年3月29日付のNEWSに「『印度学仏教学研究』における先行研究文献引用状況の分析結果について」とあります。

(広報)『印度学仏教学研究』における先行研究文献引用状況の分析結果について [PDF:175KB]
http://www.jaibs.jp/wp/wp-content/uploads/2023/03/INBUDS.pdf

西岡千文, 永崎研宣, 清水元広,下田正弘. 人文学におけるオープン・サイテーションの可能性-インド学仏教学分野を事例として-. じんもんこん2022論文集. オンライン, 2022-12-09/11. https://ipsj.ixsq.nii.ac.jp/ej/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=223301&item_no=1&page_id=13&block_id=8