米・コロラド州の図書館で相次ぐ覚醒剤汚染:図書館が解決すべき問題であるか(記事紹介)

米・コロラド州デンバーを拠点とするニュースサイト“The Colorado Sun”に、2023年2月9日付で記事“Colorado libraries keep closing for meth contamination. Is it their problem to solve?”が掲載されました。

公共図書館はすべての人に開かれたコミュニティスペースであり続ける一方で、図書館内では社会問題を反映した深刻な事態も生じているとし、コロラド州内の公共図書館における覚醒剤汚染の問題を取り上げています。

記事では、2022年冬以降に覚醒剤汚染により休館した4館における経緯を紹介し、そのうちの1館であるボルダー公共図書館では、図書館の使命を維持するための最善の策としてトイレを閉鎖したままにする計画があることなどが報告されています。

また、実際に起きているのは公衆衛生の危機であるにも関わらず、覚醒剤汚染による最近の閉鎖が図書館に否定的な光を投げかけていると懸念する図書館員の声を取り上げています。図書館が解決策の一部になることを望んでいるものの、薬物使用という大きな問題は図書館が単独で負うものではないとも述べているとあります。

他にも、近年の図書館員の負担に関することとして、20年前よりもはるかに働きにくい場所になっているとする別の図書館員の言葉を紹介し、図書館の現場で実際に起こっている問題を取り上げています。

Colorado libraries keep closing for meth contamination. Is it their problem to solve?(Colorado Sun, 2023/2/9)
https://coloradosun.com/2023/02/09/meth-library-closures/

参考:
米・コロラド州ジェファーソン郡公共図書館のアーバダ図書館、覚醒剤汚染により一時閉鎖 [2023年02月15日]
https://current.ndl.go.jp/car/172451

米・コロラド州リトルトン市の公共図書館、覚醒剤汚染により一時閉鎖:同州で3館目[2023年01月20日]
https://current.ndl.go.jp/car/171037

米・コロラド州のエングルウッド公共図書館、覚醒剤汚染のため一時閉鎖:同州ではボルダー公共図書館に次いで同月2館目 [2023年01月18日]
https://current.ndl.go.jp/car/170933

覚醒剤汚染で閉館していた米・ボルダー公共図書館本館が全面再開 [2023年01月10日]
https://current.ndl.go.jp/car/170626