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カレントアウェアネス
No.294 2007年12月20日
CA1646
動向レビュー
米国における図書館アドヴォカシーの展開
1. 図書館アドヴォカシーとは何か
アドヴォカシー(advocacy)は米国社会において一般に「生活の質を改善するため、市民が発議しておこす活動」を意味する。図書館アドヴォカシーとは図書館と図書館員の存在意義を擁護し、図書館が現在直面する状況、すなわち、図書館で何がおきているか、充実したサービスを継続するために何が必要についてのメッセージを様々な手段を駆使して訴え、可能な限り多くの賛同者を得て、図書館への行財政支援につなげる活動である。この点において、広報活動よりもさらに説得の技術と組織力が必要となる。
地域でアドヴォカシーを成功に導かなければ、地域や州および外部からの財政支援を得ることにつながらない。米国の公共図書館では2002年から2003年にかけて、財政悪化の影響を受け、館長ポストの廃止を含む職員の解雇による職員数の削減、開館時間の短縮、ついには閉館といった危機的な事態が様々な州で次々と起こったため、地域や州以外の財源をこれまで以上に求めるようになった。図書館アドヴォカシーはこのような資金調達だけでなく、住民投票に際し、多くの賛成票を獲得する基盤を形成する側面もある。
クラフト(Many Anne Craft)は財政問題を克服した公共図書館の事例をまとめた著書の中で、図書館アドヴォカシーの原則として、次の9点を挙げている(1)。
- (アドヴォカシーに成功している図書館の事例から、そもそも図書館が提供するサービスが)特出した公共サービスであること
- (様々な人々が)協同で活動すること
- 財政支援者に対する説明責任を果たすための報告を提示すること
- 一般公衆に対して新たなサービスの市場調査を実施すること
- 図書館に対し、否定的な人々や組織を説得すること
- 新たな財政支援者を引きつけること
- 新しい施設をつくること
- 新しい技術を身につけること
- 地域の人々の注意を喚起すること
さらに図書館アドヴォカシーには、図書館に係る法律や条例の制定に対するロビー活動も含まれる。それを具体的に示す行動として、毎年5月上旬の2日間にわたりワシントンD.C.で、「全国図書館立法の日(National Library Legislation Day:NLLD)」が開催されている。期間中、図書館アドヴォカシーに関わる人々が各州から集結して、近年の図書館関連の法律を検討し、連邦予算の増額を求め、連邦議会の議員達に陳情する機会となっている。米国図書館協会(ALA)の立法に関する委員会が1960年代初頭からNLLDを後援し、2006年の参加者は525名、2007年には424名を数えた。このほか、カリフォルニア州などおよそ20州が「図書館立法の日」を独自に制定し、Webサイト上でその日程と主な活動について公表している。例えばイリノイ州は州内で展開されたアドヴォカシー活動の成果として、1965年に地域図書館システム(RLS)を構築する州法を成立させ、州法の施行後わずか2年以内に18のRLSを形成した。RLSには現在、公共図書館だけでなく、学校図書館や大学図書館も加わり、州議会や連邦議会に対するアドヴォカシーを展開している。さらに1970年代初頭に「イリノイ州図書館擁護の日」を定め、毎年多くの図書館擁護者達の参加を募っている(2)。またニューヨーク州では州の図書館協会が「図書館ロビー活動の日」を定めている(3)。
2. 図書館アドヴォカシーの推進者とその戦略
地域や州において影響力をもつ個人や団体の支持を獲得することはアドヴォカシーの基本である。図書館長、図書館員、図書館運営理事会の理事および図書館友の会の会員など、アドヴォケイツ(advocates)と称される図書館擁護者達が地域、州、国レベルで図書館に対する支援を得るため、図書館アドヴォカシーに関わってきた。その対象は広範囲にわたり、地域の人々をはじめ、自治体の首長や州知事、公務員、学校長・学長、地域の有力者や篤志家、州議会の議員や連邦議員にも働きかけている。また、ロータリークラブ、商工会議所、宗教団体、高齢者や親達のグループなどの団体も対象としている。彼らに対しては図書館への協力や支持について感謝の意を表し、図書館で開催される行事へ招待するといった細やかな配慮を欠かさない。これは住民投票の実施前や資金調達活動の際にもしばしば使われる手法である。
24の公共図書館システムを擁するメリーランド州では、2005年度の予算削減をきっかけに、州の図書館協会が中心となって影響力のある人々に向けたアドヴォカシーに着手した。まず、州議会の開催前に議員達を図書館に招待し、図書館の現状を視察させた。次に世論調査の会社に依頼して、地域の人々を対象にアンケート調査を実施し、その調査結果を議員、公務員および有力なビジネスマン達に電子メールで配信した。その反響は大きく、州知事は2006年度予算の増額を認める法案に署名し、2006年7月から公共図書館の新築と増改築に対する年間500万ドルの支出を含む図書館支援法案が施行された。調査費用として5万7,500ドルが費やされたが、以後の4年間に州政府からの予算はおよそ3,500万ドル増額される結果となった(4)。
ヘリング(Mark Y. Herring)は、図書館の資金調達に関する実践的なマニュアルの中で図書館アドヴォカシーについて言及し、ALAが図書館アドヴォカシーには誰でも参加できるとしているのに対し、小規模の図書館でアドヴォカシーを成功させるには中心となるメンバーの選択が非常に重要であると述べている。メンバーの条件として、地域の人々から信頼され、尊敬され、率先して問題の調査にあたるような人物が求められることを指摘している(5)。
図書館長はアドヴォカシーや資金調達活動において、第一にリーダーシップをとるべき人材とされている。しかし、米国でも図書館員は一般に内向的な印象をもたれ、しばしばアドヴォカシーに必要な説得力に欠け、外部への影響力の行使において弱いとみられている。図書館員の中にも自身の弱点を認識し、このような活動への参加に消極的な者も存在する。クラフトは顧客相談の専門家を採用して図書館員を訓練し、利用者サービスを向上させ、財源の獲得に成功した図書館長の例を挙げている(6)。
図書館運営理事会の理事と擁護者が加盟するALAの下部組織として、「図書館理事と擁護者部会(ALTA)」が1890年に結成され、米国とカナダの会員数は1,200名をこえる(7)。ALTAは近年、アドヴォカシー活動の関係者にとって有益な情報を提供するため、年会費25ドルを徴収して「アドヴォカシー・レジストリー」への登録を促している。登録すれば、年4回発信される電子ニューズレター“SpeakOut!”が購読でき、各地で展開されている図書館アドヴォカシーの最新情報が入手できる(8)。また、ALTAは2000年から図書館アドヴォカシーに際立った功績が認められる個人や団体を表彰する制度を実施している。
アドヴォカシーについて広く浸透させるために、新聞や放送局などメディアからの協力を得ることが重視されている。図書館の記事やイベント情報を提供するだけでなく、メディアを通じて図書館利用者が図書館にまつわる個人的なエピソードを発表したり、図書館活動を視覚的に訴えるためにビデオやDVDを放映することも奨励されている(9)。ALAの広報部はテレビとラジオ向けに、ヒスパニック系の人々に人気があるコメディアンのロペス(George Lopez)が出演する図書館のCMを作成しており、ALAのWebサイト上でその一部が視聴できる(10)。
3.ALAの図書館キャンペーンとアドヴォカシーへの取り組み
ALAは下部組織として様々な委員会を擁し、それらは図書館アドヴォカシーと何らかの関わりをもつ。2006年に発表されたALAの「2010年に向けた図書館」の中で戦略目標の一つとして「地域、州、連邦レベルで図書館とそのサービスに対する草の根アドヴォカシー活動を推進し、支援すること」が掲げられている(11)。そのため、ALAはアドヴォカシー活動を統括する部門として「図書館アドヴォカシー部局(OLA)」を2007年9月に開設した。この組織を地域と州の図書館擁護者達を結ぶネットワークの拠点とし、図書館予算の獲得や財政難による図書館閉鎖問題を討議する場とするため、スタッフを2名配置する予定である(12)。
近年、ALAが展開してきた様々なキャンペーンもアドヴォカシー活動と連携している。すでに様々な館種の図書館に浸透している“@your library”は、@の前に自由なキャッチフレーズをつけられるという手軽さから、各図書館で様々なスローガンが作成され、これらを図書館アドヴォカシーのブランドとして定着させようとしている。ALAのWebサイトからツールキットが閲覧でき、プレスリリースやポスターのサンプル、広告やメッセージシートのデザイン、パワーポイントを使ったプレゼンテーションのサンプルなどが盛り込まれ、各図書館がこれらを参考にしたり、独自のアイデアを加えられるような工夫がほどこされている(13)。
@your library の中でとりわけ図書館アドヴォカシーを強調するキャンペーンが「図書館アドヴォカシーを展開しよう(Library Advocacy Now!)」であり、ここでもWebサイト上でアドヴォカシーに活用できるような様々なアイデアが提供されている。アドヴォカシーに関わり始めた人々やさらにスキルをみがきたい人々に対し、「アドヴォカシー講座(Advocacy Institute)」という研修プログラムが開催され、その内容が閲覧できる(14)。アドヴォカシーの手法について初心者にもわかりやすく解説した「図書館擁護者のためのハンドブック」がPDF版で作成され、Webサイトからアクセスでき、スペイン語版も用意されている。さらに、各地の図書館がこれまで実施したアドヴォカシーや資金調達活動の成功例も公開されている。
ALAは2007年6月の年次総会において“I Love Libraries”と称するWebサイトを立ち上げることを発表し、国、州、地域レベルでの図書館擁護者の数をさらに増やすことを目指している。10月時点でALAのHPを開くと、このサイトがトップにカテゴリーされており、図書館アドヴォカシーに対するALAの意気込みが伺える。公共図書館数、大学図書館を含む蔵書数10位までの全米図書館ランキング、図書館員数、年間の来館者数、図書館の財務データなど図書館に関する基本情報が公開されている。さらに“Yahoo Internet Directory”から公共図書館のWebサイトを検索できる機能やネット募金の機能ももたせている。いくつかの公共・大学・学校図書館の図書館ツアーもWeb上で展開されるほか、YouTubeの提供による数分間の図書館プロモーション・ビデオ(Love Your Library)が2本用意され、その中には図書館員だけでなく、著名な作家や映画監督などが登場し、人々の関心を引くような工夫を仕掛けている(15)。
4.大学図書館におけるアドヴォカシーの実践
米国の大学は地域との関係を重視し、地域住民の大学図書館の利用も早くから認めてきた。たとえば、アイオワ大学図書館は広報担当官(PR Officer)を配置し、日頃から利用者である教職員や学生達とのコミュニケーションを図るだけでなく、地域のイベントに参加するなど、住民との交流を深める経験を積んでいる。このように、従来から地域との関係を構築してきた大学図書館では、地域に対する働きかけは当然のこととして日常業務の一部に組み込まれ、特に図書館アドヴォカシーとして意識されなかった。
大学図書館界が意識的に図書館アドヴォカシーを取り上げるきっかけとなったのは、2005年から2006年にかけて大学研究図書館協会(ACRL)の会長をつとめたアリール(Camila Alire)が任期中の目標としてアドヴォカシーの必要性を掲げていたことによる。就任表明の中で、ALAのLibrary Advocacy Now!のプログラムを通じたアドヴォカシー・ワークショップの開催、草の根アドヴォカシーの奨励、図書館長が積極的にアドヴォカシーに関わる必要性を強調した。その理由として、大学図書館における深刻な財政問題や電子情報源および関連サービスに対する需要の拡大を挙げている(16)。
ACRL元会長の提案は後継者に引き継がれ、大学図書館関係者の会合の中で徐々に具体化されている。まず、2006年の春にACRLと北米研究図書館協会(ARL)が協同で発足させた「学術コミュニケーションに関する講座(ISC)」がある。この講座はめまぐるしく変貌を遂げている学術情報環境に対応し、情報交換を図ることを目的として、大学図書館員、情報技術者、大学教員らが参加し、年2回程度開催されている。ISCでは大学図書館員にアドヴォカシーの技術を身に付けさせるため、研修プログラムへの参加を促している(17)。ほかに2006年2月にはミシシッピ州立大学が「大学・学術図書館におけるアドヴォカシーの開拓」と題するシンポジウムを主催し、5大学から40名以上の図書館員が出席した(18)。また、2007年3月末から4月にかけてボルチモアで開催されたACRLの全国会議においてアドヴォカシーに関するいくつかのセッションが開かれた(19)。
米国の大学図書館は電子情報源を使ったサービスを充実させる一方で、電子環境の拡大によって、図書館に足を運ぶ利用者が減少し、図書館員と教員や学生とがコンタクトを失われかねないとの危機感を抱いている。そのため、大学図書館がアドヴォカシーを実践するにあたって、キャンパス横断型のチームを結成し、教員や学生達の参加が見込めれば、彼らとの新たなコミュニケーションをもつ機会になりうるとみている。
5.おわりに
ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団は、2007年7月にALAの下部組織である公共図書館部会(PLA)に対し、公共図書館員を対象とするアドヴォカシー研修プログラムを提供するため、3年間にわたり総額7万7千ドルを供与することを発表した(20)。PLAは各地で蓄積された図書館アドヴォカシーの経験を共有する情報源として「情熱、目的および説得力にあふれる図書館:成功のためのPLAツールキット」を発行し、その内容をWebサイトでも公開する予定である。大型財団が図書館アドヴォカシーに関心を向けたことによって、アドヴォカシーの必要性がさらに裏付けられることとなった。
図書館アドヴォカシーは図書館の現状にただ甘んじることなく、各々が知恵と工夫をこらし、図書館を取り巻く問題に対処しようとする能動的で、将来を見据えた活動である。本稿では触れなかったが、ALAと米国学校図書館員協会(AASL)が協力し、学校図書館のアドヴォカシーも推進されている(21)。米国の図書館は館種を問わず、様々な手法を模索しながら、成功例は出し惜しみせずに、今後も互いにアドヴォカシーに関する情報を共有して、それぞれの図書館の発展につなげる原動力としていくだろう。
北海学園大学:福田都代(ふくだ いくよ)
(1) Craft, Mary Anne, “The funding game: rules for library advocacy”. Lanham, Maryland: Scarecrow Press, 1999, p.29
(2) Byrnes, Shirley May, Advocacy and Illinois Regional Library Systems. Illinois Libraries, 2005, 86(1), 28, 30-31p.
(3) Borges, Michael. Library advocacy starts at home. Bottom Line, 2005, 18(3), 110-111p.
(4) Baykan, Mary Maryland’s successful campaign to increase library funding. Computers in Libraries, 2006, 26(8), p16-19. http://www.infotoday.com/cilmag/sep06/Baykan.shtml, (accessed 2007-11-19).
(5) Herring, Mark Y. “Maximizing advocacy and support”. Raising funds with friends groups: a how-to-do-it manual for librarians. New York, Neal-Schuman, 2004, p.95.
(6) Craft, Mary Anne, “The funding game: rules for library advocacy”. Lanham, Maryland: Scarecrow Press, 1999, p.18
(7) Association for Library Trustees and Advocates. Fact Sheet. http://www.ala.org/ala/alta/ALTAFactSheet.pdf, (accessed 2007-09-25).
(8) ALA Advocacy Registry Homepage. http://www.ala.org/ala/alta/altapubssubs/AdvRegHome/AdvRegHomepage.htm, (accessed 2007-09-25).
(9) Advocacy grows @ your library. American Libraries, 2004, 35(2), 32-36p.
(10) Public Information Office, American Library Association. “TV and Radio PSAs”. http://www.ala.org/ala/pio/campaign/prtools/glopeztvradio.htm, (accessed 2007-10-02).
(11) American Library Association. “ALAhead to 2010 : Strategic Plan”. http://www.ala.org/ala/ourassociation/governingdocs/aheadto2010/adoptedstrategicplan.htm, (accessed 2007-9-26).
(12) Oder, Norman. ALA plans new advocacy efforts. Library Journal, 2007, 132(9), p.17. http://www.libraryjournal.com/article/CA6440580.html, (accessed 2007-11-19).
(13) American Library Association. “Tools and Publications”. http://www.ala.org/ala/issues/toolsandpub/toolsandpub.htm, (accessed 2007-09-25).
(14) American Library Association. “Attend the Advocacy Institute”. http://www.ala.org/ala/issues/advocacyinstitute.htm, (accessed 2007-09-25).
(15) American Library Association. “I Love Libraries”. http://www.ilovelibraries.org/, (accessed 2007-09-26).
(16) Camila Alire. Charting our future: advocating to advance academic libraries: the 2005-2006 ACRL President’s focus. College & Research Libraries News,2005, 66(8), 590-591, 614p. http://www.ala.org/ala/acrl/acrlpubs/crlnews/backissues2005/september05/advocatingtoadvance.cfm, (accessed 2007-09-28).
(17) Fishel, Teresa A. Learning advocacy for creating change through an immersion. College & Research Libraries News, 68(1), 2007, 20-24p. http://www.ala.org/ala/acrl/acrlpubs/crlnews/backissues2007/january07/learningadvocacy.cfm, (accessed 2007-11-19).
(18) Lee, Deborah Advocacy from the frontlines. College & Research Libraries News, 67(5), 2006, 302-304p. http://www.ala.org/ala/acrl/acrlpubs/crlnews/backissues2006/may06/frontlines.cfm, (accessed 2007-11-19).
(19) Mengel, Liz. Sailing into the future: charting our destiny. College & Research Libraries News, 68(6), 2007, 346-352p. http://www.ala.org/ala/acrl/acrlpubs/crlnews/backissues2007/jun07/sailing.cfm, (accessed 2007-11-19).
(20) Blumenstein, Lynn PLA gets $7.7M from Gates for advocacy. Library Journal, 2007, 132(13), 22p. http://www.libraryjournal.com/article/CA6466658.html, (accessed 2007-11-19).
(21) 学校図書館のアドヴォカシー活動については、AASLがALAのアイデアを借用して、AASL@your library を展開している。
American Library Association. “Welcome to the School Library Campaign @your library”. http://www.ala.org/ala/pio/campaign/schoollibrary/schoollibrary.htm#advocacy, (accessed 2007-11-27).
加えて、ALAの2006年年次総会の際に「アドヴォカシーを通じてあなたのプログラムを変えよう」というテーマでAASLが事前会合(Preconference)を開いた。
American Association of School Libraries. “AASL Preconference “Transforming Your Program Through Advocacy” ALA Annual Conference in New Orleans June 23, 2006 Helpful Websites”. http://www.ala.org/ala/aasl/aaslproftools/toolkits/advocacywebsites.cfm, (accessed 2007-11-27).
福田都代. 米国における図書館アドヴォカシーの展開. カレントアウェアネス. (294), 2007, p.20-23.
http://current.ndl.go.jp/ca1646