E458 – 公共サービスの市場化テスト,法制化へ(日本)

カレントアウェアネス-E

No.78 2006.03.08

 

 E458

公共サービスの市場化テスト,法制化へ(日本)

 

 内閣府の規制改革・民間開放推進会議が検討を行ってきた「競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案」(通称「市場化テスト法案」)が,2月10日に閣議決定され,国会に提出された。

 市場化テストとは,これまで「官」が担ってきた公共サービス全般について,「官」「民」が対等な立場で競争入札を実施し,その提供者を決めるという制度で,官民競争入札とも呼ばれている。(1)地方公共団体だけではなく,国や独立行政法人等もその対象である,(2)施設の管理・運営だけではなく,公共サービス全般が対象である,(3)中立的な第三者機関による競争プロセスの監視,(4)「官」が落札する場合もある,といった点で,既存のPFI制度や指定管理者制度,構造改革特区制度などとは異なる。

 政府は今国会での成立を目指しており,成立すれば平成18年度中にも本格的に導入される。

(注)なお,『カレントアウェアネス』第287号(3月20日発行予定)には,業務委託,PFI制度,指定管理者制度など図書館の様々な運営形態に関する研究文献レビュー(執筆・柴田正美氏)を掲載する。

Ref:
http://www.kisei-kaikaku.go.jp/market/
http://www.kisei-kaikaku.go.jp/market/2005/1221/item051221_01.pdf
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NGT/govtech/20050418/159518/