カレントアウェアネス
No.236 1999.04.20
CA1251
児童・生徒のための情報リテラシー基準
アメリカ学校図書館員協会(AASL)は,1998年夏のアメリカ図書館協会(ALA)の大会において,”The Information Literacy Standards for Student Learning(児童 ・生徒のための情報リテラシー基準)”を発表した。これはAASLと教育コミュニケーション工学協会(Association for Educational Communications and Technology)が共同で策定した,米国で初めての情報リテラシーに関する基準であり,メディアスペシャリストや教育者が生徒の情報リテラシー能力を育てる際のガイドとなるものである。ここでいう情報リテラシーとは,単に文字の読み書きにとどまらず,あらゆるメディアに対するものである。
基準は,9つの達成水準を段階的に示しており,それぞれの水準にはさらに具体的な指標が示されている。概要は以下の通りである。
情報リテラシー能力を持つこと
1) 情報に効率的にアクセスできる2) 情報に対する判断能力を持つ3) 情報を効果的かつ創造的に利用できる自主的に学習できること
4) 興味ある分野の情報を探索・利用できる5) 創造的表現に対する鑑賞力がある6) 情報探索法や知識の獲得法に習熟するよう努力する社会的に責任を持つこと
7) 民主的な社会における情報の重要性を認識する8) 情報や情報技術に関して倫理的な行動をとることができる9) 情報を収集し生産する集団活動に参加できるRef: Information Literacy Standards for Student Learning. [http://www.teleport.com/oema/infostd.html] (last access 1999.4.8)