大学生・大学教員・大学職員合計2万人の電子書籍利用動向調査(英国)

英国情報システム合同委員会(JISC)が実施している、高等教育機関における電子書籍の利用動向調査プロジェクト“National e-books observatory project”の一環として、高等教育機関に所属する大学生・大学教員・大学職員合計2万人以上を対象としたベンチマーク調査が実施されました。この調査を受託したユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのCIBER(Centre for Information Behaviour and the Evaluation of Research)から、結果が報告されています。

・調査対象者の60%以上が電子書籍を利用していた。男性、大学院生以上の学生の利用が顕著に高かったが、フルタイムの学生であるか否かによる差、年齢による差は見られなかった。
・図書館が提供している電子書籍を利用したと回答した回答者は全体の47.2%だった。図書館で提供されたものかどうかわからないと回答した学生も13.0%いた。
・電子書籍をオンラインで見る時間(1セッションあたり)は、大学教員の34.6%、学生の23.2%が「10分未満」であった。
・物理的な図書館とオンラインの図書館サービスの利用頻度を「週次」と回答した学生がそれぞれ45.2%、43.8%であったのに対し、教員はそれぞれ22.1%、39.3%であった。学生の方が図書館をよく訪れていることがわかった。

といった結果が出ています。

Evaluating e-books nationwide – JISC national e-books observatory project
http://www.ucl.ac.uk/slais/research/ciber/observatory/
http://www.ucl.ac.uk/slais/research/ciber/observatory/ciberentrysurvey.pdf

JISC national e-books observatory project
http://www.jisc-collections.ac.uk/catalogue/jiscebooksproject.aspx

参考:
JISC、大学生を対象とした電子ブックの利用動向観察調査を開始
http://current.ndl.go.jp/node/6532