米国のニューヨーク公共図書館(NYPL)が、パブリックドメインの本を利用者に無料で印刷・提供するサービスを始めるというニュースが報じられていましたが、9月7日までの予定で、自動印刷機器(EBM)による製作実演が行われています。サービスを申し込んだSchool Libraray Journalの記者によると、274ページの『トム・ソーヤーの冒険』が、ラミネート加工されたカラー印刷の本として出来上がるまでに15分弱しかかからなかったということです。EBMの販売元のCEOは、この機械が“販売してから印刷”という新しい物流モデルを生み出し、図書館においては、通常であれば貸出対象外である貴重書の複製品を手に入れたり、図書そのものを移動させることなく貸し出すことも可能となり、さらにはILLの流通手段としても利用可能であることをアピールしています。今後の展開が注目されます。
Books On Demand at the New York Public Library
(School Library Journal 2007年8月3日記事)
http://www.schoollibraryjournal.com/article/CA6465404.html
(参考)
NYPL、パブリックドメインの本を無料で印刷・提供するサービスを導入へ
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/car/index.php?p=3740