大手学術出版社で構成する出版研究コンソーシアム(Publishing Research Consortium)が、『オープンアクセス論文はより大きな引用インパクトを持つか?』と題する調査研究レポートを発表しています。
このレポートでは、OA化によって論文の被引用数(インパクト)は増大する(している)としてきたオープンアクセス推進論に対し、実際にデータを詳細に検討したところ、他の要因の影響もあり、OAと被引用数の増大の間に明確な相関関係があるとはいえない、という結論を得たとしています。
今回公表されたのはSummary Paperで、本編はJournal of Informetricsに掲載されるそうです。著者はWiley-Blackwell、Thomson Scientific、Elsevierのアナリストです。
Do Open Access Articles Have Greater Citation Impact?
A critical review of the literature
http://www.publishingresearch.net/Citations.htm
オープンアクセスは被引用数を増加させるのか?(Open Access Japan)
http://www.openaccessjapan.com/archives/2007/05/post_89.html
参考:
CA1559 (No.284) – 動向レビュー:オープンアクセスのインパクト分析 / 宮入暢子
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/ca/item.php?itemid=991
CA1600 (No.289) – 政策としてのオープンアクセス:NIHパブリックアクセス方針の現状と課題 / 三根慎二
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/ca/item.php?itemid=1033
セルフアーカイビングと雑誌購読は共存できるか?
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/car/index.php?p=2572