米国芸術科学アカデミー、調査報告書「米国人の生活における人文学」を公開

2020年11月9日、米国芸術科学アカデミー(American Academy of Arts & Sciences)は、米国人の人文学との関与状況や人文学のもたらす利益への認識についての調査報告書「米国人の生活における人文学(The Humanities in American Life)」が新たに公開されたことを発表しました。

同報告書は、各種統計に基づいた米国における人文学の客観的な状況を提示する同アカデミーのプロジェクト“Humanities Indicators”によるものです。アンドリュー W.メロン財団の助成の下、米国内の18歳以上の成人約5,000人に対して、2019年秋に行われた調査に基づいて作成されました。

報告書は調査の結果に基づいて、人文学の中では歴史学の人気が高いことや、人文学が他者の理解・民主主義の強化に有益と考えられている一方で、大多数の米国人は人文学が一部のエリートが携わるものであると認識していることなどを指摘しています。

米国芸術科学アカデミーのウェブサイト上で、調査報告書、インフォグラフィックで示された調査結果の概要、分野別の分析等が公開されています。

Americans and the Humanities: New Data, New Insights(American Academy of Arts & Sciences,2020/11/9)
https://www.amacad.org/news/humanities-new-data

The Humanities in American Life(American Academy of Arts & Sciences)
https://www.amacad.org/publication/humanities-american-life

The Humanities in American Life: At a Glance(American Academy of Arts & Sciences)
https://www.amacad.org/publication/humanities-in-american-life-at-a-glance

The Humanities in American Life: A Survey of the Public’s Attitudes and Engagement(American Academy of Arts & Sciences)
https://www.amacad.org/humanities-indicators/humanities-american-life-survey-publics-attitudes-and-engagement

参考:
米国芸術科学アカデミーの“Humanities Indicators”による、米国民の読書状況分析(記事紹介)
Posted 2016年9月27日
https://current.ndl.go.jp/node/32617

E883 – 人文科学にとっての図書館とは?(米国)
カレントアウェアネス-E No.143 2009.02.04
https://current.ndl.go.jp/e883