フランス・高等教育書誌センター(Abes)、フランスの博士論文デジタル化に関する調査レポートを公開

2020年11月4日、フランスの高等教育・研究・イノベーション省が所管する高等教育書誌センター(Abes)が、同国の博士論文デジタル化に関するアンケート調査のレポート“La numérisation des thèses de doctorat françaises – État des lieux, enquête 2020”を公開したと発表しました。

同調査は、2020年1月8日から31日にかけて、Abesのネットワークに参加している高等教育・研究機関を対象に実施されました。目的としては、論文のデジタル化に取り組む機関やデジタル化された論文の類型、技術的・組織的取り決めの把握が挙げられています。

レポートでは、質問項目ごとに結果がまとめられ、論文デジタル化の目的として79%が「コレクションへのアクセスの提供と促進」「論文の流通、ビジビリティ、評価の向上」を挙げていること、53%が国のプラットフォーム、58%が当該機関の電子図書館でデジタル化した論文を公開していること等が述べられています。

結論の箇所では、今回の調査結果は、1985年以降のフランスの博士論文をデジタル化する国家プロジェクトに関して、2021年にAbesとフランスのリール大学が実施する予定の実現可能性調査の出発点でもあること等が述べられています。

La numérisation des thèses de doctorat : un état des lieux(FIL’ABES, 2020/11/4)
https://fil.abes.fr/2020/11/04/corpus-de-theses-numerisees-publication-des-resultats-de-lenquete/

La numérisation des thèses de doctorat françaises – État des lieux, enquête 2020 [PDF:29ページ]
https://abes.fr/wp-content/uploads/2020/10/la-numerisation-des-theses-de-doctorat-francaises-etat-des-lieux-enquete-2020.pdf