「貸し出し重視」の公共図書館長、解雇される(米国)

米国ジョージア州グィネット郡(Gwinnett County)の公共図書館長が6月12日、図書館委員会によって解雇されました。その理由は、(1)大衆に人気のある資料を重視した、(2)除架率が高い、(3)管理職者が多い、の3点です。この図書館長は15年間在任し、ALA内の公共図書館協会(PLA)の会長も勤めたという経歴の持ち主です。

グィネット郡は保守的な土地柄で、図書館を「監視する」グループ(Gwinnett County Public Library Watch)が、「資料の貸し出しを重視する館長の図書館経営はコミュニティのニーズ、伝統的な価値観を反映していない」と批判する運動を始めました。図書館の貸し出し冊数が多いのは盗難を助長するとして下げさせられたり、選書基準を調査させろと言われたりしたとのことです。そしてついに、図書館委員会5名のうち1名の館長支持者と、その呼びかけに応じて集まった館長支持者の抗議もむなしく、図書館委員会によって解雇されたとのことです。

In Tumultuous Meeting, Gwinnett’s Pinder Fired – Library Journal
http://www.libraryjournal.com/article/CA6343273.html
Directorship in Jeopardy for Gwinnett’s Pinder – Library Journal
http://www.libraryjournal.com/article/CA6342794.html