オープンソースのリポジトリソフトウェアHykuを用いた機関リポジトリサービス開発プロジェクトが米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)の研究助成を獲得

2019年7月26日、米・ペンシルバニア大学図書館コンソーシアム(PALCI)は、米・インディアナ州の研究図書館ネットワーク(PALNI)と連携して進めている機関リポジトリサービス開発プロジェクト“Scaling Up a Collaborative Consortial Institutional Repository”が米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)から研究助成を獲得したことを発表しました。同プロジェクトへはIMLSから17万2,172ドル(2019年度)の助成が行われます。

この研究プロジェクトは、基盤となるインフラストラクチャー・ホスティング・管理コストを機関間で共有するために必要な機能等を構築しつつ、各館が独自に利用・カスタマイズ・ブランディングできるようなコンソーシアム規模での機関リポジトリサービスの実現を目指すものです。プロジェクト参加館は一元的な共同リポジトリインフラストラクチャーの実現に必要な機能と構成オプションを開発するため、オープンソースのリポジトリソフトウェアHykuを調整する作業を行います。開発当初はオープン教育資源(OER)と電子学位論文(ETD)への支援に重点が置かれる予定です。

PALCI and PALNI Receive IMLS Grant to Develop the Hyku Open Source Institutional Repository(PALCI,2019/7/26)
http://www.palci.org/news/palci-and-palni-receive-imls-grant-to-develop-the-hyku-open.html

PALCI and PALNI Receive IMLS Grant to Develop the Hyku Open Source Institutional Repository(PALNI,2019/7/26)
https://www.palni.org/2019/07/26/palci-and-palni-receive-imls-grant-to-develop-the-hyku-open-source-institutional-repository/

LG-36-19-0108-19(IMLS)
https://www.imls.gov/grants/awarded/lg-36-19-0108-19

Full Proposal LG-36-19-0108-19 [PDF:20ページ](IMLS)
https://www.imls.gov/sites/default/files/grants/lg-36-19-0108-19/proposals/lg-36-19-0108-19-full-proposal.pdf

Preliminary Proposal LG-36-19-0108-19 [PDF:2ページ](IMLS)
https://www.imls.gov/sites/default/files/grants/lg-36-19-0108-19/proposals/lg-36-19-0108-19-preliminary-proposal.pdf

参考:
英国図書館(BL)、他の文化機関と連携し、オープンソースのプラットフォームを用いたリポジトリの構築事業を開始を発表
Posted 2018年7月4日
http://current.ndl.go.jp/node/36277

米・Educopia Institute等による図書館出版の学術雑誌の出版ワークフロー調査プロジェクトが米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)から研究助成を獲得
Posted 2019年7月18日
http://current.ndl.go.jp/node/38614

欧州原子核研究機構(CERN)と国立情報学研究所(NII)、次世代リポジトリの共同開発に関し覚書を締結
Posted 2018年10月24日
http://current.ndl.go.jp/node/36897

E2011 – 次世代リポジトリの機能要件および技術勧告
カレントアウェアネス-E No.344 2018.03.22
http://current.ndl.go.jp/e2011