オープンソースの電子ジャーナル出版システム“Open Journal Systems(OJS)”等を開発・提供しているPublic Knowledge Project(PKP)が、活動開始から20年を過ぎたことを受け、最初の20年間を振り返る報告書”Understanding the Audience of the Public Knowledge Project’s Open Source Software”を公開しています。
同報告書は開始から20年を経たPKPが、今後どのような方向を目指して活動していくかを考えるために、外部団体の助成を受け実施した、利用者コミュニティ等へのヒアリングを中心とするコンサルテーションの結果をまとめたものです。報告書では専門家パネルや50人の個人に対するインタビュー、カンファレンスの開催等を通じて、PKPが開発・提供するOJSは広く活用され、価値あるものとなっていることが確認されたとしています。一方で、PKPの問題点として、OJSの更新速度の遅さに対する利用者のフラストレーション、OJSに関連するサービスや、OJS以外に提供しているソフトウェアの認知度の低さ、オープンソースソフトウェアでありながら「閉鎖的な」プロジェクトと思われていること、等が指摘されています。
Reflections and Directions After PKP’s First Two Decades(PKP)
https://pkp.sfu.ca/reflections-and-directions-2018/
Understanding the Audience of the Public Knowledge Project’s Open Source Software(PDF)
https://pkp.sfu.ca/wp-content/uploads/2018/03/PKPCommunityConsultationFindings.pdf
参考:
Public Knowledge Project(PKP)、共同によるオープンアクセス出版の可能性について調査した報告書を公開
Posted 2018年1月10日
http://current.ndl.go.jp/node/35286
オープンソースの電子ジャーナル出版システム等を開発するPublic Knowledge Projectにカリフォルニア電子図書館が協力へ
Posted 2012年2月13日
http://current.ndl.go.jp/node/20155