米国の公共図書館における夏季休暇中の子どもへの食事提供の取り組みの現状(記事紹介)

2017年7月30日付のNew York Times紙(オンライン)が、米国の公共図書館が夏休み期間中に実施している子どもへの食事提供の取組の現状を紹介しています。

記事では、学期中に無料もしくは低価格で提供される食事を利用した貧困層のうち、夏季期間中の同種のサービスを利用したのは1/7であるとの調査結果などから、図書館がその利用状況を改善するための場所として注目されていることが説明されています。

そして、カリフォルニア州の公共図書館での実施館が、2013年に13館であったのが、2016年には139館となり20万3,000食が提供されたことや、オハイオ州では、2014年に88館であったのが、米・農務省(USDA)の資金援助を受けて2016年には133館となり、ニューヨーク州では、2013年の36館から2017年には115館へと、実施する公共図書館が拡大していることが紹介されていいます。

また、公共図書館では、低所得者層の子どもが夏休み期間中の学習に取り組むために必要な栄養と教育的活動を組み合わせて提供するという位置づけがなされており、利用者にとっても、公共図書館が利用しやすく、また、援助が必要であるという証明が不要であることやフードバンクに行くより目立たないという長所があるとの意見が紹介されています。

Free Lunch at the Library(New York Times,2017/7/30)
https://www.nytimes.com/2017/07/30/well/family/free-lunch-at-the-library.html

参考:
米農務省、図書館や博物館に子ども向けの食事提供プログラムへの参加を呼びかけ
Posted 2014年4月14日
http://current.ndl.go.jp/node/25927

E1448 – 公共図書館が子どもにランチを提供 夏の読書プログラムで
カレントアウェアネス-E No.240 2013.07.11
http://current.ndl.go.jp/e1448

夏休みの生徒の学力低下を図書館で防ごう!(米国)
Posted 2008年6月3日
http://current.ndl.go.jp/node/7959

E1078 – 米国の夏休み読書推進プログラム
カレントアウェアネス-E No.176 2010.08.05
http://current.ndl.go.jp/e1078