2015年6月16日の米ロサンゼルス公共図書館中央館のブログで、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)に関する資料の配架位置を変更したことが紹介されています。
この記事の執筆者は同館の社会科学、哲学、宗教部門の図書館員Linda Rudell-Betts氏です。記事の冒頭ではRudell-Betts氏が利用者から深く傷ついた顔で「なぜゲイに関する資料が近親相姦や性的な緊縛に関する資料と並べて置かれているのか」と尋ねられた経験が紹介されています。当時、ロサンゼルス公共図書館で用いられたデューイ十進分類法(DDC)の14版ではLGBTに関する資料には異常性愛に関する分類番号があてられていました。
目録部門、科学技術部門、LGBTサービス委員会との協働により実現されたロサンゼルス公共図書館の新たな分類では、DDC22版の分類に一部手を加え、LGBTに関する資料をすべて「性的指向」(Sexual orientation)の下位に置きます。新たな分類では無性愛、異性愛、両性愛、同性愛、トランスジェンダーが並列に位置づけられるとのことです。
LGBT Collections moving to new call number area(Los Angeles Public Library Central Library Blog、2015/6/16付け)
http://www.lapl.org/collections-resources/blogs/central-library/lgbt-collections-moving-new-call-number-area
参考:
CA1725 – セクシュアル・マイノリティの問題と図書館への期待 / 小澤かおる カレントアウェアネス No.305 2010年9月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1725