2015年6月16日付けの英国ウェルカム図書館のブログによると、クラウド型の電子図書館プラットフォームのプロトタイプの構築を計画しており、成功した際には他の文化遺産機関が利用できるようにするとのことです。
その第1歩として、ウェルカム図書館では、Digirati社の協力を得て、電子図書館クラウドサービス(Digital Library Cloud Services;DLCS)のプラットフォームのプロトタイプを開発したようです。
プロトタイプでは、IIIF画像APIのエンドポイントとして、すべての図書館の画像を公開し、これらを利用者にクラウドを通じて配信することに焦点があるとのことです。また、プロトタイプでは、現在のメディアプレーヤーにかわって、動画・音声、その他、画像でない資料を扱えるユニバーサルビューアーで見ることができるようです。
次の段階では、
・ALTO標準に基づいたOCRでのインデキシングと検索
・W3C Open Annotation標準に基づいたアノテーションのストレージ
・簡単に使えるAPIのセット
・自身のデジタルコンテンツを見せるためのディスカバリープラットフォームを持たない機関のためのディスカバリー層の開発
などの開発が指摘されており、主要な便利なサービスにアクセスするために、デジタルコンテンツの配信を支援する「配管」が、文化遺産機関にとって最小限の開発とITコストで抑えることができるようにすることを考えているようです。
Moving the Wellcome Library to the cloud(wellcome library,2015/6/16)
http://blog.wellcomelibrary.org/2015/06/moving-the-wellcome-library-to-the-cloud/
Digirati
http://digirati.co.uk/
IIIF
http://iiif.io/
ALTO standard(Library of Congress)
http://www.loc.gov/standards/alto/
W3C Open Annotation Data Model
http://www.openannotation.org/spec/core/
参考:
英国ウェルカム図書館、デジタル化資料のビューアをオープンソースで公開;タイムライン・ソフトウェアも
Posted 2014年2月7日
http://current.ndl.go.jp/node/25449