米国の大学では教科書の価格が高く、例えばカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)では学生一人当たりの教科書代が年間1,521ドルというデータがあるそうです。
このような背景のもと、UCLA図書館が、2013-14年度に“Affordable Course Materials Initiative”というプログラムを始めるようです。このプログラムに参加した教員は、図書館の所蔵資料や契約する電子リソース、オープンアクセスの文献を活用したり、教員自身が教材を作成するなどして、学生の費用負担を下げることが求められます。ただし、そのためには時間や人手が必要になるということで、同館から教員に対して資金援助が行われるという内容です。今回は、7人の教員に対して合計1万ドルが用意されています(5人×1,000ドル+2人×2,500ドルという内訳)。
参加を希望する教員はオープンアクセス文献などに関する図書館のワークショップに参加する必要があります。また、参加が決まった教員にはそれぞれひとりずつライブラリアンが補助につくようです。
同様のプログラムを2011年にマサチューセッツ大学が行っており、同大学のライブラリアンによると、2万6,000ドルを教員に援助し、学生の負担を20万ドル分減らしたということです。
Managing the Collections(UCLA Library)
http://www.library.ucla.edu/libraries/managing-collections
UCLA: Library to Offer Grants for Cheaper Textbook Alternative(LJ INFOdocket 2013/3/5付け記事)
http://www.infodocket.com/2013/03/05/ucla-library-to-offer-grants-for-cheaper-textbook-alternatives/
Library to offer grants for cheaper textbook alternatives(Daily Bruin 2013/1/31付け記事)
http://dailybruin.com/2013/01/31/library-to-offer-grants-for-cheaper-textbook-alternatives/
UMass offering grants to professors to help them save students money on textbooks(masslive.com 2011/12/12付け記事)
http://www.masslive.com/news/index.ssf/2011/12/umass_offering_grants_to_profe.html
Open Education Initiative(University of Massachusetts Amherst)
http://guides.library.umass.edu/content.php?pid=87648&sid=1714807
参考:
大学図書館による教科書貸出プログラム 学生の懐事情に配慮(記事紹介)
http://current.ndl.go.jp/node/23008