オランダのSURF財団が2009年5月29日、オーストラリア、ヴィクトリア大学のホートン(John Houghton)教授らに委託して実施した、オランダにおけるオープンアクセスの経済効果に関する調査結果を発表しています。調査は、ホートン教授がオーストラリア及び英国で行ったものに続くもので、
・読者が費用を支払う「購読契約モデル」
・執筆者側が費用を支払って読者が無料でアクセスできるようにする「オープンアクセス出版モデル」
・執筆者がリポジトリにセルフアーカイブして読者が無料でアクセスできるようにする「オープンアクセスセルフアーカイビングモデル」
の3つのモデルにつき、1論文あたりの費用を試算し、仮に著者支払い型オープンアクセスモデル(ゴールドの道)が全世界的に採用された場合には、オランダ国内で1億3,300万ユーロの節約になるとしています。
Costs and Benefits of Research Communication: The Dutch Situation
http://www.surffoundation.nl/en/publicaties/Pages/CostsandBenefitsofOpenAccessPublicationlTheDutchSituation.aspx
15 June 2009付けResearch Informationの記事
http://www.researchinformation.info/news/news_story.php?news_id=484
参考:
オープンアクセスの経済的効果をめぐる議論が巻き起こる(英国)
http://current.ndl.go.jp/node/12812
オープンアクセス出版の拡大が英国の高等教育機関にもたらす経済的効果についてのレポート
http://current.ndl.go.jp/node/11581
(※ホートン教授が英国におけるオープンアクセスの経済効果について行った調査。)