イスラム過激派、支配地域から多数の貴重書持ち出しか(イラク)

2014年6月22日付けのアッシャルクル・アウサト紙オンライン版で、イスラム過激派「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)が支配するイラク北部・モスルの複数の図書館から、多数の貴重書等がトルコへ持ち出されている可能性が報じられています。

これはイラク当局がアッシャクル・アウサト紙に示した見解によれば、これらの貴重書の中にはアッバース朝時代のコーラン等が含まれているとのことです。

イラク観光省は同国の文化財や遺跡を保護するための早急な手助けを、国際機関等に対して求めているとのことです。また、UNESCOも危機感を示していることが報じられています。

Iraq authorities: Rare manuscripts smuggled out of Mosul(Asharq Al-Awsat、2014/6/22付け)
http://www.aawsat.net/2014/06/article55333503

参考:
イラク戦争下の資料救出とその後の復興(記事紹介)
Posted 2013年3月18日
http://current.ndl.go.jp/node/23105

E608 – 館長の日記に綴られるイラク国立図書館・文書館の現状 カレントアウェアネス-E No.101 2007.02.28
http://current.ndl.go.jp/e608

E773 – イラク国立図書館・文書館の最新情報 カレントアウェアネス-E No.126 2008.04.16
http://current.ndl.go.jp/e773

CA1522 – イラク図書館・文書館の戦禍と復興支援 / 安田浩之 カレントアウェアネス No.280 2004.06.20
http://current.ndl.go.jp/ca1522