E593 – ティーネージャーのSNS利用調査

カレントアウェアネス-E

No.98 2007.01.17

 

 E593

ティーネージャーのSNS利用調査

 

 2006年末の米国第109議会の会期終了により,上院での審議がストップしていた「学校や図書館から子どもがソーシャルネットワーキングサイト(SNS)にアクセスすることを禁止する法案」(DOPA: CA1618 参照)は廃案になった。

 だが,実際,米国の10代の子どもたちは,どの程度SNSを利用しているのだろうか?米国におけるインターネットの社会的影響について調査を行っているPew Internet & American Life Projectが,インターネットを利用している12〜17歳のティーン935名を対象に行った2006年の調査結果によれば,55%がSNSを使っていることが明らかになった。利用頻度については,全体の48%,また特に利用率が高い15歳から17歳の女子の70%が,1日1回以上アクセスしていると回答している。

 利用しているサービスについてはMySpace(85%),Facebook(7%)となっている。また,利用目的については,頻繁にあう友人との連絡(91%),あまり会えない友人との連絡(82%)が主となっており,多くの子どもは,既存の人間関係内のコミュニケーションツールとしてSNSを利用している。この傾向は女子のほうが強い。一方,新しい友人を作る(49%),新しい「出会い」を求める(17%)との回答も一定率存在しており,年齢の高い男子にこの傾向が強い。

 このようにSNSの利用が広まる中,米国図書館協会(ALA)のヤングアダルト図書館サービス協会(Young Adult Library Services Association:YALSA)は,ブログ,Wiki,Flickrなどの人気のツールの活用に加え,SNS最大手のMySpaceにページを開設し,利用制限ではなく,利用方法を教えるという姿勢を鮮明にしている。

Ref:
http://www.pewinternet.org/PPF/r/198/report_display.asp
http://www.pbs.org/teachersource/learning.now/2006/12/dopa_dies_on_the_vine.html
http://www.myspace.com/yalsa
http://www.myspace.com/
http://www.facebook.com/
CA1618