カレントアウェアネス-E
No.65 2005.09.07
E372
AACR3からRDAへ
7月27日,英米目録規則(AACR)改訂合同運営委員会(JSC)から,『資料の記述とアクセス(RDA: Resource Description and Access)』の趣意書が発表された。RDAはこれまでAACR3(E283参照)と呼ばれていたもので,現規則AACR2とは大きく異なり,デジタル環境に適応したフレキシブルな規則となることから,名称が変更された。RDAの構成は,第1部が「資料の記述」,第2部がアクセスポイントの選定による実体間の関連づけを規定した「関連」,第3部が「アクセスポイントのコントロール」となる。
趣意書によると,RDAはAACRの原則を堅持し,これまでの書誌レコードと互換性のあるデータ記述が行われることを保証するとともに,デジタル資料を含むあらゆるタイプの資料の記述とアクセスについてのガイドラインおよび指示を提供することを目指すとしている。特に,ウェブ環境での利用を考慮し,(1)FRBRやFRAR(E363参照)のモデルを適用して規則構想を組み換えること,(2)データの記録と表示を分離し,特定のデータ構造に依存しないようにすること,(3)平易な用語,ユーザーフレンドリーなレイアウトにし,図書館関係者以外に使いやすくすること,といった特徴を備えるという。また,第1部の草案のアウトラインとレイアウトの例も示されている。
今後は,図書館界のみならず,他のメタデータ規則を持つコミュニティとも調整し,2008年の刊行を目指す。10月の会議では第2部の草案について議論される予定である。
Ref:
http://www.collectionscanada.ca/jsc/rdaprospectus.html
http://www.libraries.psu.edu/tas/jca/ccda/docs/rda0506.pdf
http://www.collectionscanada.ca/jsc/0504out.html
E283
E363