E232 – 開発進むロボットライブラリアン

カレントアウェアネス-E

No.42 2004.08.18

 

 E232

開発進むロボットライブラリアン

 


 スペインのジャウマ・プリメ大学知能ロボット研究室は,ロボットライブラリアンの開発を進めている。試作中の自律型書架出納ロボットは,音声入力されたタイトルを書誌データベースと突き合わせて特定し,分類番号をもとに移動,書架から画像処理とOCRによって目的の図書を同定し,アームで抜き取り持って来ることができるという。

 同様に,日本の筑波大学知能ロボット研究室もロボットライブラリアンを開発中である。こちらは,遠隔地から図書を閲覧することを目標としており,利用者はネットワーク上からロボットを操作する。ロボットは指示された書架に自律的に移動し,書架の映像を伝送,指示された図書をアームで抜き取り,ページをめくって特定のページの映像を利用者に送ることができる。

 両研究とも,ロボットを人の日常生活に応用する実験として進められており,その第一実験場として図書館が選ばれている。今後,実際に図書館でロボットライブラリアンがテストされている姿を見ることがあるかもしれない。

Ref:
http://news.bbc.co.uk/2/hi/technology/3897583.stm
http://www.roboken.esys.tsukuba.ac.jp/~ohya/pdf/ROBOSYMP2003-TMY.pdf