カレントアウェアネス-E
No.258 2014.04.24
E1555
東日本大震災後の図書館等をめぐる状況(2014/4/18現在)
東日本大震災後の図書館等をめぐる状況について,本誌での既報(E1532ほか参照)に続き,2014年2月中旬から4月中旬にかけての主な情報をまとめた。
●デジタルアーカイブに関する動き
2月26日,赤十字原子力災害情報センターのデジタルアーカイブで,企画展「福島原発事故 救援者への認識調査から」が公開された。
http://ndrc.jrc.or.jp/relief/
3月3日,国立国会図書館が,インターネット資料収集保存事業(WARP)に「東日本大震災ウェブサイトコレクション」を公開した。国の機関や被災地域の自治体のウェブサイト,支援活動に関するウェブサイトの中から約300サイト,3,600キャプチャをピックアップして紹介するものである。
http://warp.da.ndl.go.jp/contents/reccommend/collection/jpearthquake.html
3月11日,株式会社はてなが,同社の運営するソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」を通じて,国立国会図書館東日本大震災アーカイブ(ひなぎく)に協力することを発表した。
http://bookmark.hatenastaff.com/entry/hinagikuhatena
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2013/__icsFiles/afieldfile/2014/03/10/pr140311_1.pdf
E1543
3月27日,宮城県多賀城市が,同市における東日本大震災の記録を収集,保管し,体系的に整理したデジタルデータベースである「たがじょう見聞憶」を公開した。
http://tagajo.irides.tohoku.ac.jp/index
4月1日,東日本大震災で被災した青森県内の4市町(八戸市,三沢市,おいらせ町,階上町)における災害に関する記録を保存・公開する「青森震災アーカイブ」が公開された。4月2日から国立国会図書館東日本大震災アーカイブ(ひなぎく)とも連携を開始した。
http://archive.city.hachinohe.aomori.jp
http://kn.ndl.go.jp/information/288
4月8日,国立国会図書館が,東日本大震災直後及び復旧作業時の東京本館書庫の模様を撮影した写真74点,東日本大震災発災中の東京本館書庫16,17層の動画3点を含む震災の記録等を国立国会図書館東日本大震災アーカイブ(ひなぎく)で公開した。
http://kn.ndl.go.jp/information/292
●展示
2月21日から3月18日まで,宇都宮市立東図書館(栃木県)において,企画展「あの日を忘れない~東日本大震災」が開催された。
http://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/dbps_data/_material_/localhost/sougouseisaku/kohokocho/kohoshi_koho/2014/02/34-37.pdf
2月22日から3月23日まで,山形県立図書館で,企画展「3.11を忘れない ~震災を伝える記録と文学~」が開催された。
http://www.lib.pref.yamagata.jp/files/attach/files374_1.pdf
http://www.lib.pref.yamagata.jp/files/attach/files374_2.pdf
http://www.lib.pref.yamagata.jp/files/attach/files374_3.pdf
2月26日から4月17日まで,千葉県立西部図書館で,展示「東日本大震災 あれから3年」が開催された。
http://www.library.pref.chiba.lg.jp/information/west/post_24.html
http://www.library.pref.chiba.lg.jp/information/west/Risuto_HP.pdf
3月1日から5月18日まで,京都国際マンガミュージアムで,日本の絵本作家たちが「3.11後の世界から私たちの未来を考える」というテーマで国内外の仲間たちに呼びかけて作品を募った展覧会「手から手へ展~絵本作家から子どもたちへ 3.11後のメッセージ~」を開催している。
http://www.kyotomm.jp/event/exh/handtohand2014.php
3月1日から6月27日まで,宮城県図書館が,東日本大震災文庫展IV「小松左京が遺したもの-震災の記憶・未来へのことば-」を開催している。
http://www.library.pref.miyagi.jp/latest/events/exhibition/457-2014-02-28-05-37-45.html
3月4日から3月16日まで,新潟県立図書館で,ギャラリー展示「ふくしま~東日本大震災の記憶と復興への歩み~」が開催された。
http://www.pref-lib.niigata.niigata.jp/mail-magazine-backnumber/300c3075304f308d3046306e68ee300d306e65b06f5f770c7acb56f366f8992830e130fc30eb30de30f37b2c3753f7
3月5日から3月11日まで,Googleが,「震災から3年,キオクと復興の今」と題し,東日本大震災の災害対応から復興支援に至る3年間をたどる展示イベントを六本木ヒルズ大屋根プラザで開催した。
http://googlejapan.blogspot.jp/2014_02_01_archive.html
3月8日から21日まで,山梨県立図書館が,「自衛隊災害派遣パネル展-あの絆を忘れない-」を開催した。
http://www.lib.pref.yamanashi.jp/event/jieitai.pdf
3月8日から5月6日まで,釜石市郷土資料館(岩手県)でテーマ展「東日本大震災から3年~釜石の今~」が開催されている。
http://www.city.kamaishi.iwate.jp/kyoudo/event/tunami2014.html
3月11日から16日まで,県立長野図書館で,特別展示「3.11から3年…」を開催した。
http://www.shinshu-liveon.jp/www/mypage/nagano_lib/blog/3_11_3
3月28日まで奥州市胆沢図書館(岩手県)で企画展「3・11-あの日から3年。私たちができること」が開催された。
http://www.iwanichi.co.jp/tankoh/item_38244.html
http://library.city.oshu.iwate.jp/
http://maru510.blog23.fc2.com/blog-entry-1041.html
●講演会・研究会など
3月1日,岩手県立図書館で,文化庁委託事業「三陸の声を次世代に残そうプロジェクト」による,岩手の方言研究に関する研究報告会「眠りから覚めた郷土教育資料と,被災した岩手のことばの現在」が開催された。
http://www.library.pref.iwate.jp/info/evecale/event/20140301_houkokukaihougen.html
3月1日,大阪府立中央図書館が主催する第6回府民講座「鎮魂と復興のきずな-東日本大震災と民俗芸能-」が開催された。
http://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/index.php?site=fumin&pageId=15275
●刊行物
ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)第6号(2014年冬号)が東日本大震災と図書館を特集した。
http://opac.ndl.go.jp/articleid/025309931/jpn
http://opac.ndl.go.jp/articleid/025309945/jpn
https://ja-jp.facebook.com/LRGjp/posts/602523109827768?stream_ref=10
『国立国会図書館月報』636号(2014年3月)に,「記憶をつなぐ-東日本大震災関連資料の収集への取り組み」が掲載された。また,連載「本の森を歩く」で,「第8回 3・11から生まれた本」(612号)の続編として,「第12回 3・11から生まれた本 続」が掲載された。
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8436024_po_geppo1403.pdf?contentNo=1
リアス・アーク美術館(宮城県)が,同館の常設展「東日本大震災の記録と津波の災害史」の図録を刊行した。同館学芸員が行った東日本大震災被災現場調査記録活動の報告書も合わせて収録されている。
http://www.riasark.com/modules/news/article.php?storyid=133
3月11日,日出弘氏の『“東日本大震災”外史 : 忘れないこと,伝えたいこと : 東北大学附属図書館工学分館』がヒロエンタープライズより刊行された。
http://opac.ndl.go.jp/recordid/025313122/jpn
『学校図書館』(761号2014年3月号)で「特集II 東日本大震災からの復興」が掲載された。
http://www.j-sla.or.jp/kikanshi/mokuji/20143.html
『図書館雑誌』(Vol.108 No.3, 2014年3月号)で特集「東日本大震災から3年」が掲載された。
http://opac.ndl.go.jp/articleid/025327861/jpn
http://opac.ndl.go.jp/articleid/025327874/jpn
http://opac.ndl.go.jp/articleid/025327883/jpn
http://opac.ndl.go.jp/articleid/025327895/jpn
http://opac.ndl.go.jp/articleid/025327918/jpn
http://opac.ndl.go.jp/articleid/025327932/jpn
http://opac.ndl.go.jp/articleid/025327952/jpn
『歴史学研究』(916号2014年3月号)に福島幸宏氏の「史料と展示『ひなぎく(国立国会図書館東日本大震災アーカイブ)』の概要とその意味」が掲載された。
http://rekiken.jp/journal/2014.html#03
http://opac.ndl.go.jp/articleid/025287198/jpn
『カレントアウェアネス』(No.319 2014年3月20日)に永井伸氏の「図書館共同キャンペーン「震災記録を図書館に」呼びかけ団体における東日本大震災関連資料収集の現状と課題-震災の経験を活かすために-」が掲載された。
http://current.ndl.go.jp/ca1815
国立国会図書館(NDL)の刊行する『びぶろす』誌の2014年4月号で,「危機管理-いざというときのために-」をテーマとする特集が掲載された。
http://www.ndl.go.jp/jp/publication/biblos/index.html
『出版ニュース』(2014年4月中旬号)に蓑田明子氏の「3年目の3・11 非日常にあっても,日常を営む福島県南相馬市立図書館」が掲載された。
http://www.snews.net/news/1404b.html
●その他
2月26日,東京文化財研究所が「文化財の放射線対策に関する調査研究」の成果として,『博物館美術館等のリスクマネージメント-放射性物質に汚染された塵埃への対応を中心に-(20140210案)』,『文化財の除染に対する基本的考え方(20140210案)』を公開した。また,3月20日を締切りとして,これらについて意見募集を行った。
http://www.tobunken.go.jp/~ccr/news/event20140218radmeet/event20140218.html
文化庁の被災文化財等救援事業「文化財レスキュー事業」に協力してきた奈良文化財研究所(奈良県)が,海水に漬かった宮城県の文書約250箱分を修復する応急処置を終え,宮城県に発送した。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/140322/myg14032202170000-n1.htm
http://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2014/03/kami.html
関西館図書館協力課調査情報係