カレントアウェアネス-E
No.9 2003.02.19
E053
LC,録音資料の保存を開始
国をあげての録音資料(Recording)の保存推進を目的とした,全米録音資料保存法(2000年制定)に基づき,米国議会図書館(LC)に設置された全米録音資料保存委員会は,将来にわたり保存すべき録音資料を登録する「全米録音資料登録簿(National Recording Registry)」の作成を開始した。LCのビリントン館長は,2003年1月27日,2002年版の登録として,F.ルーズベルト大統領のラジオ放送のほか音楽,スピーチなどの録音資料50点を発表した。
登録の条件は,その録音資料が文化的,歴史的または芸術的に重要な意義を有していることや,製作から10年以上が経過していることなどで,2003年版に新たに登録する録音資料については,一般からの推薦を9月1日まで受け付けている。登録された資料は複製し「議会図書館全米録音資料登録簿コレクション」としてLCに収蔵され,学術および研究のために一般の利用に供される。LCはこれまでもアメリカ民俗センター(AFC)において民俗音楽の保存を進めてきた(CA919参照)。
Ref:
http://www.loc.gov/rr/record/nrpb/nrpb-home.html
http://www.loc.gov/today/pr/2003/03-014.html
森山高根.アメリカにおける全米録音資料保存法の制定.外国の立法.(210),2001,129-141.