5.4. 有害コンテンツ対策

5.4. 有害コンテンツ対策

 4.4.で述べたように,子どもたちへのメディアの影響は,メディアのコンテンツによって,ポジティブにもネガティブにもなり得る。特に,インターネットの普及に伴い,子どもたちが有害コンテンツに触れる機会は格段に増加してきており,どのような対策を講じるかについての議論が盛んに行われている。

 しかし,どのようなコンテンツが「有害情報」に該当するのかといった定義の問題や,言論の自由の問題から,実際には有害情報に対する規制は難しい状況にある。また,インターネット上のコンテンツの規制には限界があり,有害コンテンツに対する対策にはさまざまな課題があるといえる。

 本節では,まず,これまでに公的に示されたいくつかの有害情報の定義や例を紹介し,有害情報に対する人びとの認識などについての調査結果を報告する。次に,メディア規制に関する議論や,メディア側の自主規制(レイティングなど),法的規制の現状について紹介する。最後に,こうした現状を踏まえて,有害コンテンツへの対策に関する課題について考察する。

5.4.1. 有害情報とは

 有害情報の定義は,公的にある程度示されてきているが,現状では機関を通しての統一的な基準は提唱されていない。また,これらの定義が一般に広く知られているとは言い難い状況にあり,各個人の有害情報の定義はより曖昧になっていると言える(鈴木 2000)。

 以下では,公表された時期に沿って,公的に示されている有害情報の5つの定義および例を紹介する。

 第1に,1998年12月の「電気通信サービスにおける情報流通ルールに関する研究会」の報告書(総務省郵政事業庁(旧郵政省) 1998)によれば,有害な情報(harmful content)とは,流通自体は許されているが制限されているもの(例として成人向け情報)及びある利用者の感情を害し得るが,表現の自由の観点から発表が制限されていない情報を意味するとされている。

 第2に,2001(平成13)年度の情報通信白書(総務省 2001)では,有害情報を「公共の安全,善良な風俗や青少年の健全育成を害するような情報」を指している。有害情報の例としては,「刑法等の『わいせつ』,『児童ポルノ』に該当しないポルノ情報や暴力的な表現」がある。

 第3に,2006(平成18)年度版の警察白書(警察庁 2006a)には,有害情報の具体例として,「爆発物の製造方法や運転免許証その他の公的証明書の偽造方法等を教示する情報」,「殺人,脅迫等の違法行為の請負,仲介等に関する情報」,「子どもの裸体画像や性的虐待画像」,「いわゆる自殺サイトに掲載されている他人を自殺に勧誘する情報」があげられている。

 第4に,2007年9月に実施された内閣府の「有害情報に関する特別世論調査」(内閣府 2007a)では,「有害情報」を「子どもたちに悪影響を与える恐れのある情報」とし,(1)わいせつ画像などの性的な情報,(2)暴力的な描写や残虐な情報,(3)自殺や犯罪を誘発する情報,(4)薬物や危険物の使用を誘発する情報,などと定義している。

 第5に,「政府広報オンライン」では,インターネット上の「有害情報」について次のように述べられている(内閣府 2007b)。「有害情報」とは,違法情報(情報自体が違法である情報)には該当しないが,犯罪や事件を誘発するなど公共の安全と秩序の維持の観点から放置することのできない情報であるとされる。具体的には,「爆発物の製造方法や公的証明書の偽造方法等を教示する情報」「殺人,脅迫当の違法行為の請負,仲介等に関する情報」「いわゆる自殺サイトに掲載されている他人を自殺に勧誘する情報」などがある。

 これらの有害情報の定義や例を概観すると,それぞれに刑法等には触れないが子どもたちに悪影響を与える恐れのある情報であるという点が含まれている。また,インターネットの普及に伴って,暴力映像やわいせつな映像の程度がひどくなったり,こうした映像以外に,「爆発物の製造方法」「殺人の請負」「自殺への勧誘」といった情報がより問題になってきているのではないかと考えられる。

5.4.2. 有害情報に関する調査

 『インターネット白書 2007』(インターネット協会監修 2007)によれば,7割のインターネット利用者が有害情報への接触経験を持っており,また,有害情報の接触の内容として,「わいせつ物(48.4%)」,「コンピュータウィルス(41.0%)」,「誹謗・中傷・デマ(31.4%)」,「不正な著作物の利用(20.4%)」,「ねずみ講(18.9%)」などがあげられている。有害情報の知識については2極化が見られ,「スパムメール」や「コンピュータウィルス」の認知度は8割を超える一方で,「ブラウザークラッシャー」,「キーロガー」,「ボット」,「DoS」では2~3割の認知度となっている。

 また,警察庁は,インターネット上の違法・有害情報に関する国民の意識について,2006年(平成18年)3月に,インターネット利用者を対象にインターネット利用に関する意識調査を実施している(警察庁 2006b)。その結果,インターネット上に違法・有害情報が氾濫している原因として,「インターネット利用者のモラルの問題(62.0%)」を,「だれが書き込みをしているのかが分からないこと(60.3%)」という回答が多く見られたことが報告されている。

 先述の内閣府が全国の20歳以上の者を対象として,2007年9月に実施した「有害情報に関する特別世論調査」(有効回答1,767名)では,国の有害情報に対する取組の「内容を知っている」という回答が3割以下,携帯電話のフィルタリングの認知度については,「よく知っている」という回答は2割に満たず,国民に広く国や民間の有害情報対策が知られていないことが示唆されている(内閣府 2007a)。また,有害情報の規制について,雑誌,DVDなどの有害情報を「国として規制すべきである」「各都道府県の条例で規制すべきである」,あるいは「規制を強化すべきである」という回答はいずれも8割を超えていた。インターネット上の有害情報や,児童ポルノの単純保持の規制については,「規制すべきである」という回答がいずれも9割を超えていた。実在しない子どもの性行為等を描いた漫画や絵の規制についても,8割以上が「対象とすべきである」と回答していた。

 2008年(平成20年)2月に公開された,2007年(平成19年)中のサイバー犯罪の検挙状況等の報告(警察庁 2008)によれば,2007年の検挙件数は5,473件であり,前年よりも23.7%,過去5年間で3倍にまで増加しているという。その内訳は,不正アクセス禁止法違反が1,422件(前年の約2.1倍),コンピュータ・電磁的記録対象犯罪が113件(前年の12.4%減),ネットワーク利用犯罪が3,918件(前年の9.0%増)となっている。これに対して,ネットワーク利用犯罪のうち,わいせつ物及び児童ポルノ事犯は395件であった(前年の10.8%減)。

5.4.3. 有害情報への対策

(1)テレビにおける有害情報への対策

Vチップ導入に関する議論

 世界では,1980年代末頃から,テレビの暴力描写の問題が大きな関心事となり,アメリカでは,1996年に制定された「電気通信法」によって,2000年1月までには,生産される13インチ以上のテレビにVチップの導入が義務付けられた。

 日本におけるVチップ導入については,1990年代後半から継続して議論が行われてきている(Suzuki, K. 2008a, 2008b)。旧郵政省の諮問委員会「多チャンネル時代における視聴者と放送に関する懇談会」,旧郵政省の「青少年と放送に関する調査研究会」,旧郵政省,NHK,日本民間放送連盟(民放連)の三者による「青少年と放送に関する専門家会合」ではいずれも,Vチップは継続検討となった。

 これに対して,旧郵政省は,1999年11月に教育やメディアの研究,学校や地域の教育現場,市民組織,放送事業者,の各領域からの参加者で構成された「放送分野におけるメディア・リテラシーに関する調査研究会」を発足させた。2000年6月の報告書では,メディア・リテラシーとは,「メディア社会における『生きる力』であり,多様な価値観を持つ人びとから成り立つ民主社会を健全に発展させるために不可欠なものである」という共通理解が示された。ここでは,「メディアを主体的に読み解く能力」「メディアにアクセスし活用する能力」「メディアを通じコミュニケーションを創造する能力」を構成要素とする複合的な能力であると定義している(総務省郵政事業庁(旧郵政省) 2000)。このように,メディア規制が難しい状況にある日本では,メディア・リテラシー規制ではなく,メディア・リテラシー教育を推進していく方向性が見られている。

青少年への配慮

 民放連は,民放の「青少年と放送」問題への取り組みの一環として,1999年秋の改編時から「青少年に見てもらいたい番組」の情報提供を進めている。この取組では,各民放テレビ局が合計週3時間以上になるよう選定している番組の一覧を公開している。

 また,NHKと民放連は,放送事業者による自主的な機関として,2000年4月1日,あらたに「放送と青少年に関する委員会(青少年委員会)」を設置した。この委員会では,視聴者から青少年に対する放送のあり方や番組への意見を受け付け,各放送局にこれを伝達する。また寄せられた意見について青少年委員会で審議を行い,委員会としての見解や放送局の対応を公表している。また,「青少年へのテレビメディアの影響調査」といった調査研究活動,青少年と放送局を結ぶシンポジウムの開催なども行っている。

(2)テレビゲームにおける有害情報への対策

 家庭用テレビゲームソフトについては,2002年6月に設立されたコンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)が年齢別レイティング制度を実施している1。この制度は,各ゲームソフトの表現内容をCEROが設けた基準により審査し,その対象年齢等を表示している。レイティングの対象となる表現項目は,「性表現系」「暴力表現」「反社会的行為表現系」「言語・思想関連表現系」の4種類である。2006年5月31日より,これまでの対象年令区分(A:全年令対象,B:12歳以上,C:15歳以上,D:17歳以上)に加えて,18歳未満の者に対して販売したり頒布したりしないことを前提とする区分(Z区分)を設けた新レイティング制度が開始されている(付録1)。

 このCEROのレイティングは,これまで「ソフト購入の目安」としての情報提供にとどまっていたが,東京都の「テレビゲームと子どもに関する協議会」は,いくつかの合意事項を公表している。その中には,「Zソフトを18歳未満販売禁止として取り扱う」,「販売店に対し,Zソフトについて区分陳列,購入者の年齢確認,青少年への販売禁止の徹底を要請する」といった事項が見られる(東京都青少年・治安対策本部 2006)。

(3)インターネットにおける有害情報への対策

レイティング/フィルタリング

 インターネットについては,1996年から,有識者や関連事業者,PTA代表者等からなるレイティング/フィルタリング連絡協議会がインターネット上の有害コンテンツに対処するため,端末管理者(学校の先生や両親など)による受信規制の選択肢を提供することを目指して,レイティング/フィルタリング方式に基づくPICS(Platform for Internet Content Selection)準拠2のフィルタリングソフトウェアやラベルビューロ3から成るフィルタリングシステムの普及を推進してきた。

 1997年には,財団法人ニューメディア開発協会が日本で初めてのPICS準拠ラベルビューロの運用サービスを開始した。レイティング基準は,青少年向けを想定し,国際対応の観点からRSACi4の項目とレイティング値に基づいて,ドラッグやギャンブルなどの新しいカテゴリを加えて拡張することができるようにするために,「その他」のカテゴリが加えられた。

 2002年には,財団法人インターネット協会(IAJapan)がインターネット上のコンテンツに対する格付け基準「Safety Online 2」(インターネット協会 2002)を策定し,これに基づくフィルタリングソフトの無償配布等を通じて,フィルタリングの普及を進めてきた。その後も,インターネット上のコンテンツの多様化や,新たな社会問題が顕在化していることを受け,上述のレイティング/フィルタリング連絡協議会研究会において,青少年向けのコンテンツ格付け基準「Safety Online 3」の検討が行われ,2007年4月に公表されている。「Safety Online 3」には,フィルタリング項目と形式に関する項目がある(インターネット協会 2007)。まず,フィルタリング項目の区分としては,「18歳未満利用制限」として,「ヌード」,「セミヌード」,「露出的な服装」,「性行為」,「性愛表現」,「性風俗情報」,「性暴力・性犯罪」,「暴力表現」,「格闘」,「恐怖表現」,「不快表現」,「差別的表現・悪口表現」,「薬物・劇毒物」,「武器」,「ギャンブル」,「飲酒・喫煙」,「その他禁止行為(口座売買,殺人依頼,脅迫など法律で禁止された行為に関する記述が含まれるもの,その他法律,条例その他の法規で禁止された行為の手口に関する記述)」,「出会い」,「自殺」があげられている。また,形式に関する項目については,「15歳未満利用制限」として,「参加型サイト」,「チャット」,「12歳未満利用制限」として「ショッピングサイト」があげられている(付録2)。

IT安心会議

 2005年6月に,インターネット上の有害情報などへの対策について検討を行う「インターネット上の違法・有害情報等に関する関係省庁連絡会議(IT安心会議)」が設置された。「IT安心会議」はインターネット上の違法・有害情報に関する4つの対策を決定し,関係府省が連携して対策に取り組んでいる(IT安心会議 2005)。4つの対策とは,「フィルタリングソフト(インターネットのウェブページを一定の基準で評価判別し,違法・有害なウェブページを選択的に排除するソフトウェア)の普及等」,「プロバイダ等による自主規制の支援等」,「違法・有害情報対策に関するモラル教育の充実」,「相談窓口の充実等」である。このうち,フィルタリングソフトの普及では,パソコン向けのフィルタリングソフトの普及促進だけでなく,モバイル(携帯電話等)向けのフィルタリング技術の開発の促進も取り上げられている。また,新しいプロバイダ等による自主規制の支援や,相談窓口の充実等では,自殺サイトへの対応を検討することや,自殺予防サイトの充実等を進めていくことがあげられている。

 違法・有害情報対策に関するモラル教育の充実については,文部科学省が2006年度に「情報モラル等指導サポート事業」を社団法人日本教育工学振興会及び財団法人コンピュータ教育開発センターに委託して実施し,2007年5月に,情報モラル指導モデルカリキュラムや指導用ガイドブック等が公表されている。策定された情報モラル指導モデルカリキュラムでは,情報モラル教育を体系的に推進するため,情報モラルの指導内容を5つの分類(情報社会の倫理,法の理解と遵守,安全への知恵,情報セキュリティ,公共的なネットワーク社会の構築)に整理し,それぞれの分類ごとに,児童生徒の発達段階に応じて大目標・中目標レベルの指導目標を設定している(文部科学省 2007)。また,有害情報対策に関するモラル教育に関連して,児童・生徒を保護・教育する立場にある保護者,教職員,その他児童,生徒を保護・教育・指導する者全て(保護者,教職員等)に対してもインターネットの安心・安全利用に関する啓発のために,2006年から3年間,インターネットの安全・安心利用についての啓発講座「e-ネットキャラバン」の取組が全国で実施されている。

 2007年(平成19年)10月には,「IT安心会議」は,2010年までにインターネット上の違法・有害情報に起因する被害児童等を大幅に縮小することを目指した「インターネット上における違法・有害情報に関する集中対策」を取りまとめている(IT安心会議 2007)。この集中対策は,大きくは「法令改正に向けた検討」,「インターネット上の違法・有害情報対策を構成する4方策の強化」から構成されている。「インターネット上の違法・有害情報対策を構成する4方策の強化」の「相談窓口等の充実」では,「学校裏サイト」(学校の公式サイトとは別に,学校の在校生や卒業生等関係者以外のアクセスが困難なサイト)の掲示板への誹謗中傷の書き込み等への対策が必要であることなどがあげられている。また,「フィルタリングソフトの導入の促進」では,携帯電話からの出会い系サイトの被害が多いにもかかわらず,フィルタリングの導入率が1割以下という調査結果があり,保護者等への啓発や民間主体の取組みの支援など,携帯電話等におけるフィルタリング導入促進の支援の必要性があげられている。

業界団体のガイドライン

 インターネット上の違法な情報に対して,適切かつ迅速に対応できるように,電気通信関連4団体(社団法人電気通信事業者協会,社団法人テレコムサービス協会,社団法人日本インターネットプロバイダー協会,社団法人日本ケーブルテレビ連盟)は,ガイドラインを策定し,公表している(総務省 2006)。

 2005年10月には,自殺予告がインターネット上であった場合に,プロバイダ等が警察に発信者情報を開示する際の基準・手続きについて記載した「インターネット上の自殺予告事案への対応に関するガイドライン」が業界団体によって策定され,運用されている(電気通信事業者協会ほか 2005)。

 2006年11月には,違法情報(インターネット上の児童ポルノや違法薬物の広告に関する情報など),有害情報(自殺の呼びかけ,爆発物の製造方法を掲載したサイトなど)への対応の指針となる「インターネット上の違法な情報への対応に関するガイドライン」および「違法・有害情報への対応等に関する契約約款モデル条項」が業界団体において策定されている(電気通信事業者協会ほか 2006a, 2006b)。

(4)有害図書類等の指定

 青少年の健全な育成のために必要な環境の整備を図ることなどを目的として,各都道府県が青少年保護育成条例を制定している。条例の名称や規定している内容は自治体によって異なるものの,有害なコンテンツの排除に関しては,青少年に有害な図書・映画・広告物の「有害図書類」への指定とその販売規制等を規定するとともに,最近では,インターネット上の有害情報に係る努力義務等を規定する自治体が増えている。これらの規定についての詳細は,文部科学省のウェブページ「都道府県の青少年保護育成条例における有害図書類等の指定等に関する規定について」5において紹介されている。

 この文部科学省のウェブページによれば,有害図書類とは,「性・暴力等に関する表現が青少年の成長に悪影響を及ぼす可能性があるものとして,条例に基づいて指定された書籍,雑誌,ビデオテープ,ビデオディスク等の出版物」であるとされる。有害図書類の指定方法には「個別指定」,「包括指定」,「団体指定」,「緊急指定」の4つがある。個別指定とは,「各自治体の青少年に係る審議会で出版物を1点ずつ検討し,その結果に従って指定する方法」であり,「指定された図書名が販売店に通知される」とされている。包括指定とは,「出版物のうち,青少年に有害な内容が基準以上の分量に達しているものについて,審議会で審査することなく自動的に有害図書類とみなし指定する方法」であり,「指定された図書名は販売店などへ通知されない」という。また,団体指定とは,「条例により指定された業界団体が定めた審査基準等により選定された出版物を有害図書類とみなし指定する方法」である。指定団体としては,「日本ビデオ倫理協会」「コンピュータソフトウェア倫理機構」「特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構」などがある。「緊急指定」とは,「緊急的な対応が必要な出版物があった場合,審議会への諮問を省略して個別指定・包括指定・団体指定の方法を採らず,首長等が個別に指定すること」をいう。

 社団法人日本フランチャイズチェーン協会加盟のコンビニエンスストア各社は,健全な青少年育成および社会形成を図るために,「成人向け雑誌・TVゲームソフト」の取り扱いについての自主ガイドラインを定めている(社団法人日本フランチャイズチェーン協会 2006)。この自主ガイドラインでは,例えば,「各都道府県の個別指定と書類【TVゲームソフトを含む】・表示図書類【識別マーク雑誌・CERO指定の18歳以上のみ対象TVゲームソフト(Zソフト)】は取り扱わない」などが定められている。

5.4.4. 法的整備

(1)児童ポルノに関する規制

 日本では,1999年(平成11年)4月,ポルノなどの有害情報に対して,「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(風俗営業適正化法)(昭和23年7月10日法律第122号)の改正法が施行された。この改正により,インターネットを利用してポルノ映像を提供する業者は公安委員会への届出が義務付けられ,18歳未満の少年少女への提供が禁じられるようになった。

 また,1999年(平成11年)5月には,児童ポルノ(18歳未満の児童の性交または性交類似行為を写真やビデオなどに描写したもの)の販売などを禁止する「児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」(平成11年5月26日法律第152号)が成立し,同年11月から施行された。先述の内閣府による「有害情報に関する特別世論調査」では,実在しない子どもの性行為等を描いた漫画や絵についても規制の対象にすべきであるという回答が多く見られたが,現行の法令では,規制されてはいない。

(2)プロバイダ責任制限法

 2001年には,特定電気通信による情報の流通によって権利の侵害があった場合について,特定電気通信役務提供者(プロバイダ,サーバの管理・運営者等,以下「プロバイダ等」)の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示について定める「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(プロバイダ責任制限法)(平成13年11月30日法律第137号)が公布され,2002年(平成14年)5月27日に施行された。

(3)迷惑メール対策

 2002年7月に,総務省による「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」(特定電子メール法)(平成14年4月17日法律第26号)と,経済産業省による「特定商取引に関する法律」(昭和51年6月4日法律第57号)の改正法の2つの迷惑メール規制法が施行された。法令に違反するメールを送信した場合,最大3億円の罰金が科せられることになっている。

(4)出会い系サイト規制法

 2003年6月に「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」(平成15年6月13日法律第83号)が公布され,9月から施行されている。この法律では,インターネット異性紹介事業者(「出会い系サイト」)に対して,利用者への児童(18歳未満)の利用禁止の伝達,利用者が児童でないことの確認を義務づけている。インターネット異性紹介事業者が公安委員会の是正命令に違反した場合は,6か月以下の懲役または100万円以下の罰金刑に科されることになっている。

5.4.5. 今後の課題

 有害情報については,先述のように,言論の自由の問題や,インターネット上のコンテンツの規制の難しさ等を考慮すると,日本においてすぐにメディア規制を強化することは難しい状況にある。しかし,有害情報への対策を議論している間にも,子どもたちの周囲には有害情報が溢れ続けており,規制以外に早急に講じることのできる対策を検討する必要があるといえる。こうした状況を踏まえて,今後の課題としては次の4点があげられる。

 第1には,まず,各メディアにおいて,どのようなコンテンツが子どもたちの発達に悪影響を及ぼしえるのかについての研究を進め,こうした知見を有害情報の定義の議論や,民間のレイティングに反映させることである。

 第2には,通メディア的レイティングの検討である。子どもたちはさまざまなメディアを利用しており,現在のメディアごとのレイティングは,子どもたちや保護者にとって有害情報の判断を難しくしていると考えられる。各メディアにおけるコンテンツの影響をまとめることによって,通メディアレイティングの検討は可能になると考えられる。

 第3には,情報を受け取る側が情報を取捨選択するための方法(フィルタリングソフトなど)のさらなる開発や情報提供,普及を進めていくことである。この方法は,情報を発信する人の表現の自由を奪わずに,情報を受け取る側で違法・有害な情報を拒否できるため,言論の自由の問題と対立せずに進めることができるものとなっている。

 第4には,有害情報を見分ける個人の能力を高めることである。日本のメディア・リテラシー教育は公的カリキュラムに位置づけられておらず,カリキュラム化,指導できる教員の育成など,課題が多くあるが,メディア規制の議論と併せて,メディア・リテラシー教育に関する議論も盛んに行われていくことが期待される。 (鈴木)

  1. レイティング/フィルタリング連絡協議会 (2005). レイティング/フィルタリング連絡協議会のページ. http://www.iajapan.org/rfcouncil/, (参照2008-03-20).

    このウェブサイトでは,レイティング/フィルタリング連絡協議会の趣旨などが述べられている。その中で,「レイティング/フィルタリングとは,インターネット上のコンテンツに対して情報発信者または第三者が一定の客観的基準(レイティング基準)で格付け(レイティング)し,受信者端末におけるソフトウェアがそのレイティング結果を利用して,端末管理者のポリシーに従ってフィルタリング(通過させたり遮断すること)を行う技術手段のことをいう」と説明されている。また,「レイティング/フィルタリングに対しては,インターネット上にはセックスや暴力などの違法・有害サイトが多数存在するため肯定的な意見がある一方で,公共機関などに設置されている端末での利用が表現の自由の観点から問題だとする意見や,教育的観点から子供に現実を見せて自分で判断する能力を育てるべきという意見もある」ことも紹介されている。
  2. PICSについては,下記のウェブサイトが参考になる。

    電子ネットワーク協議会 (1997) . インターネットにおけるレイティング・データベースの稼働開始=受信者によるコンテンツの自主選択を可能にするサービス=. http://www.nmda.or.jp/enc/rating/bureau-press.html, (参照2008-03-20).

    PICSとは,「WWWコンソーシアム(W3C: WWWを発展させるための共通プロトコルと標準ソフトを開発している組織)が社会的責任を技術的に解決するために,1995年から,規制なしでインターネットアクセスをコントロールするために開発を進めてきた技術基盤」であると説明されている。PICSは,インターネットにおける情報発信を制限することなく,利用者が設定するレベルに合わせて,選択的に情報を受信(フィルタリング)できるという特徴をもっている。フィルタリングを実現するためには,そのようなソフトやレイティング基準の他に,発信者自身が情報に対してレイティングする(自主レイティング)か,流通している情報に第三者が付加的なレイティングを行う(サードパーティ・レイティング)ことによるレイティング・データベースが必要である。

  3. ラベルビューロについては,下記のWebページが参考になる。

    (1)電子ネットワーク協議会 (1999). インターネットにおける次世代「レイティング/フィルタリングシステム」の運用開始 =不適切な情報に対して,より実効性のある対応をするために=. http://www.nmda.or.jp/enc/rating/rating2nd-press.html, (参照2008-03-20).

    (2)財団法人インターネット協会 (2004). Webページ作成者の方へ. http://www.nmda.or.jp/enc/rating/details/selfrating.html, (参照2008-03-20).

    (3)国分明男 (1999) . “1.2.1.1 NMDAのプロキシ型フィルタリングソフトの特徴”. ここまできた インターネットによる先進的教育-技術・教育・特殊教育の既成概念を越えて-Eスクエア・プロジェクト. http://www.cec.or.jp/es/E-square/h10seika/html-III/III-1_2.htm, (参照2008-03-20).

    ラベルビューロとは,「ラベルデータベース」システムのことであり,「レイティングラベル情報をオンラインで提供」する。ラベルビューロは,主にサードパーティ・レイティング(情報発信者以外の第三者が当該コンテンツに対してレイティングを行うこと)機関が提供している。フィルタリングソフトは,自動的にラベルデータベースに問い合わせを行い,ホームページに対応するレイティングラベルを取り寄せてフィルタリングに使っている。

  4. RSACiおよびその後のレイティング基準については,以下のWebページが参考になる。

    (1)文部科学省 (2003). 「子どもとインターネット」に関するNPO等についての調査研究-米国を中心に-報告書.
    http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/ikusei/030301.htm, (参照2008-03-20).

    (2)Family Online Safety Institute. Label generator. http://www.icra.org/label/generator/, (参照2008-03-20).

    (3)Family Online Safety Institute. The original ICRA vocabulary (deprecated).
    http://www.icra.org/archive/vocabularyv02/, (参照2008-03-20).

    RSACi(Recreational Software Advisory Council on the Internet)は,米国の非営利団体RSAC(Recreational Software Advisory Council: 娯楽ソフト諮問会議,1999年にICRAに吸収合併)によって策定されたインターネット・レイティングの基準である。RSACiは,テレビゲームのレイティング基準RSACを基準にしており,「暴力」「ヌード」「セックス」「言葉」の4つのカテゴリがあり,それぞれのカテゴリには0~4の5つのレベルがあった。

    2000年12月に,従来のRSACiシステムに替わる新たな国際的レイティング基準として,ICRAは,ICRAラベリング・システムを立ち上げた。なおICRA(Internet Content Rating Association)とは,米国のRASC,英国のIWF(Internet Watch Foundation: インターネットウォッチ財団),及びドイツのECO(Electronic Commerce Forum: 電子商取引フォーラム)の3組織により,1999年に設立された英国のNPOである。

    2000年のICRAのラベリングは,「チャット」「サイト上で使われる言語」「ヌード及び性的なコンテンツ」「サイト上の暴力表現」「その他ギャンブル,薬物及び酒類」の5つのカテゴリ(計45項目)から構成されていた。その後,改定が行われ,以下のウェブサイトでは,「ヌード」「性的描写を含む素材(material)」「暴力」「言葉」「有害である可能性のある行動(喫煙など)」「ユーザーが作り出すコンテンツ(チャットなど)」「文脈」の7カテゴリ(計43項目)が示されている。このウェブサイトでは,コンテンツ提供者がそれぞれのカテゴリの中で特定のアイテム又は特徴がサイト上に存在するかしないのかについて評価を行うことができるようになっている。また,2000年時点では,コンテンツをレイティングするための技術基盤としてPICSが用いられていたが,2005年以降は,RDF(Resource Description Framework)が用いられるようになっている。

    また,RDFについては,以下のウェブサイトが参考になる。

    Family Online Safety Institute (2005). Proposal for RDF-based labels published.
    http://www.fosi.org/diary/RDFlabels, (参照2008-03-20).

  5. 文部科学省 (2007). 中央教育審議会 次代を担う自立した青少年の育成に向けて―青少年の意欲を高め,心と体の相伴った成長を促す方策について―(答申)[参考資料] 都道府県の青少年保護育成条例における有害図書類等の指定等に関する規定について.
    http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/07020115/021.htm,
    (参照2008-03-20).

    信濃毎日新聞 (2008). 有害図書自販機の規制条例案を可決 信濃毎日新聞
    http://www.shinmai.co.jp/news/20080317/a-1.htm, (参照2008-03-20).

    2006年12月時点での「青少年の保護育成に関する都道府県条例規制事項一覧」では,「有害図書等の制限」を実施している都道府県に長野県が含まれていないが,その後,長野市,佐久市,東御市,塩尻市では,行政による「有害」指定を柱とするいわゆる「青少年条例」が制定されている。

    また,東京都の条例では,「有害図書」ではなく,「不健全図書」という名称が用いられている。

参考文献

IT安心会議 青少年を有害情報環境から守るための国民運動.
http://www.it-anshin.go.jp/itanshin_index.html, (参照2008-03-20).

IT安心会議 (2005). インターネット上における違法・有害情報対策について.
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/others/kettei.pdf, (参照2008-03-20).

IT安心会議 (2007). インターネット上の違法・有害情報に関する集中対策.
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電気通信事業者協会・テレコムサービス協会・日本インターネットプロバイダー協会・日本ケーブルテレビ連盟(2006b). 違法・有害情報への対応等に関する契約約款モデル条項.
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風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年7月10日法律第122号).
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インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律(平成15年6月13日法律第83号).
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児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(平成11年5月26日法律第52号).
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総務省. 特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律の概要.
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総務省郵政事業庁(旧郵政省) (2000). 放送分野における青少年とメディア・リテラシーに関する調査研究会報告書.
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/pressrelease/japanese/housou/000831j702.html, (参照2008-03-20).

特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(平成13年11月30日法律第137号).
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H13/H13HO137.html, (参照2008-03-20).

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(平成14年4月17日法律第26号).
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H14/H14HO026.html, (参照2008-03-20).

特定商取引に関する法律(昭和51年6月4日法律第57号).
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S51/S51HO057.html, (参照2008-03-20).

東京都青少年・治安対策本部 (2006). テレビゲームと子どもに関する協議会合意事項.
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/07_game/07_p6.pdf, (参照2008-03-20).

〈付録1〉レーティングの対象となる表現項目

〔性表現系〕 〔暴力表現〕
●キス ●抱擁 ●下着の露出 ●性行為 ●裸体 ●性的なものを想起させる表現 ●不倫 ●排泄 ●性風俗業 ●水着・コスチューム ●出血描写 ●身体の分離・欠損描写 ●死体描写 ●殺傷 ●恐怖 ●対戦格闘・ケンカ描写
〔反社会的行為表現系〕 〔言語・思想関連表現系〕
●犯罪描写 ●麻薬 ●虐待 ●非合法な飲酒及び喫煙 ●非合法なギャンブル ●近親姦・性犯罪等 ●売春・買春 ●自殺・自傷 ●人身売買等 ●言語・思想関連の不適切な描写

出典:コンピュータエンターテインメントレーティング機構「年齢別レーティング制度とは?」より

〈付録2〉SafetyOnline3の内容

(1)フィルタリング項目

区分 具体的内容 年齢区分
ヌード 陰部または陰毛(ぼかしを入れたものを含む),臀部,女性の胸部(乳首)を露出した姿態,女性が大腿部を露わに開いた姿態 18歳未満利用制限
自慰,排泄,緊縛の姿態
セミヌード 陰部や陰毛,臀部,女性の胸部(乳首)のみを隠した裸の姿態
露出的な服装 下着を露出した姿態,露出性の高い水着を着用した姿態
性行為
異性間あるいは同性間の性交または性行為,変態性欲に基づく性行為,乱交等の背徳的な性行為
性交または性行為を連想させる行為,不倫行為
官能小説
性愛表現 キス,抱擁,着衣のままの愛撫
性風俗情報 アダルトサイトの広告・リンク,性風俗店の情報・広告
性具・使用済み下着の販売,宣伝広告
性暴力・性犯罪 児童ポルノ(18歳未満の児童を被写体にしたポルノ画像)や,児童をモチーフにしたポルノ的なイラスト・コミック・アニメ・文章
強姦その他の性的凌辱行為,近親姦,痴漢行為,買春・売春行為
盗撮された画像や動画
暴力表現 大量の出血,身体の切断の描写
殺害行為,死体,拷問行為,虐待(動物虐待を含む)行為,傷害・暴行行為
格闘 格闘(格闘技を除く),ケンカ
恐怖表現 恐怖感を与える描写,ホラー映画,ホラー小説
不快表現 排泄物・汚物,動物の死体
差別的表現・悪口表現 放送禁止用語またはそれに準ずる差別用語,実在のものに対する悪口や罵言
薬物・劇毒物 麻薬・覚せい剤・シンナー等の依存性薬物,毒物・劇物の不正使用の記述,鎮痛剤・催眠鎮静剤(睡眠薬)等の医師の指示によらない使用方法の記述,依存性薬物・毒物・劇物・鎮痛剤・催眠鎮静剤の購入方法の記述・販売
武器 武器(銃刀器,爆発物等)使用方法・購入方法・作成方法の記述,武器の販売
ギャンブル ネットカジノ等のオンラインギャンブルサイト
パチンコ,パチスロ,競馬,競艇,競輪,その他賭博行為に関する情報
飲酒・喫煙 未成年の飲酒の描写,酒の販売,未成年の喫煙の描写,たばこの販売
その他禁止行為 口座売買,殺人依頼,脅迫など法律で禁止された行為に関する記述が含まれるもの,その他法律,条例その他の法規で禁止された行為の手口に関する記述
出会い 出会い系サイト,モデル募集サイト等,男女間の実際の出会いを目的としたやり取りをするサイト
家出掲示板等,家出仲間や家出先を探すようなサイト
自殺 自殺・自傷方法の記述,自殺に関する掲示板

*上記コンテンツが以下の文脈(例外となる項目)の中で取り上げられている場合には,それぞれに示す年齢区分となる。

<例外となる項目>

  • 「教育」「スポーツ(水泳競技など)」「青少年に対する配慮(童話や寓話など)」=利用制限なし
  • 「芸術」「医学」=12歳未満利用制限

(2)形式に関する項目

区分 具体的内容 年齢区分
参加型サイト サイトを閲覧するだけではなく,サイトに書き込みができるサイト(例えば,「掲示板」,「ブログやSNS内の書き込み機能」などがこれに該当する) 15歳未満利用制限
チャット 複数の人がインターネットを経由してリアルタイムで会話を行なう仕組み
ショッピングサイト インターネットを通じて商品を売買するサイト(例えば,「通信販売」や「オークション」のサイトがこれに該当する) 12歳未満利用制限

出典:インターネット協会 (2007)より