価格の差は雑誌の評価の差よりも大きい? 2013年雑誌価格調査の結果(米国)

2013年4月25日付の記事で、Library Journal誌が2013年版の雑誌価格調査の結果“The Winds of Change: Periodicals Price Survey 2013”を掲載しています。学術分野や出版国ごとなどの学術雑誌の平均価格、平均価格上昇率がまとめられており、全体としては2013年の平均価格上昇率は2012年と変わらず6%程度とのことです。

また、2013年の新たな試みとして、雑誌の価格と、被引用数に基づく雑誌評価指標の関係についても調査されています。ここでは対象雑誌を価格によって5グループに分け、各グループのインパクトファクター(Impact Factor)やアイゲンファクター(Eigenfactor)、論文影響値(Article Influence Score)の平均値を算出、比較しています。その結果、確かに価格の高いグループほど評価指標の平均値も高い傾向があるものの、平均価格は最も低いグループと最も高いグループで20倍もの差があり、それに比べると雑誌評価指標間の差は小さいことなどが示されています。

The Winds of Change | Periodicals Price Survey 2013(Library Journal 2013/4/25付け記事)
http://lj.libraryjournal.com/2013/04/publishing/the-winds-of-change-periodicals-price-survey-2013/

参考:
2011年雑誌価格調査の結果(米国)
http://current.ndl.go.jp/node/18043

Library Journal誌、2009年2月時点の学術雑誌価格調査の結果を発表
http://current.ndl.go.jp/node/12621

E889 – 研究評価を意識した新しい学術雑誌評価指標の模索 カレントアウェアネス-E No.144 2009.02.18
http://current.ndl.go.jp/e889