カレントアウェアネス-E
No.38 2004.06.16
E207
シアトル公共図書館の新館が開館
シアトル公共図書館の中央館が5月23日に新装オープンし,開館初日には2万5千人を超える市民が来館した。ガラスとメッシュ状の鉄から構成された斬新な外観を有する建物は,オランダ人建築家コールハース(Rem Koolhaas)氏の設計で,総工費1億6,550万ドル,レベル0からレベル11までの12層構造となっている。
蔵書収蔵能力は145万冊,ゆるやかなスロープでらせん状につながった4層の開架スペース(Books Spiral)にはノンフィクションを中心に全蔵書の75%が配架されている。また,利用者用のコンピュータが400台設置され,50種以上のデータベース等が利用できるほか,無線LANにより,利用者は自らのPCを使用して,館内のどこからでもインターネットにアクセスできるという。蔵書にはRFIDタグ(無線タグ,E140参照)が貼付されており,貸出手続きの自動化,複数本の一括貸出手続き,返却資料の配架場所ごとの分別や並べ替えの自動化,資料の亡失防止等の機能を有する図書館システムが導入されている。レベル10に配置された閲覧室は1,100平方メートルを超える広さをもち,四方をガラスの壁面で囲まれ,360度の眺望が楽しめるなど,見所が多い。
Ref:
http://www.spl.org/
http://www.spl.org/images/slideshow/NewCentralSlideshow.asp
http://www.spl.org/default.asp?pageID=branch_central_about&branchID=1
E140