E1795 – 熊本地震による図書館等への影響

カレントアウェアネス-E

No.303 2016.05.19

 

 E1795

熊本地震による図書館等への影響

 

 2016年4月14日から4月16日にかけ,熊本県熊本地方及び阿蘇地方を震源とした,震度7の地震2回を含む震度6弱以上の地震が発生し,大規模な被害が生じている。本稿は2016年5月18日までの情報を基に地震の影響を受けた図書館等の状況を中心に紹介する。なお,被害の大きい地域については情報が未だ得にくく,情報が網羅されていないことをご了承いただきたい。

●図書館への影響

 地震発生後,熊本県下を中心に多くの公共図書館,大学図書館が臨時休館を発表した。また地震によってスプリンクラーが破損し,資料への被害もあった熊本市立のくまもと森都心プラザ図書館や,城南図書館・城南児童館をはじめ,被害があったいくつかの図書館が,ウェブサイトやSNSで,図書館資料への被害や館内の状況を公表した。その他,書架から所蔵資料が落下した図書館や,余震にそなえ,開催予定であったイベントを中止する図書館が九州各地で見られた。
https://twitter.com/info66214669
https://www.facebook.com/stsplaza
http://kumanichi.com/news/local/main/20160504008.xhtml

 一方で,サービス再開や開館について目途がたっていない図書館もある。熊本県下の公共図書館では,熊本県立図書館が臨時休館中である。相互貸借,レファレンス,郵送複写などのサービスもすべて停止しており,開館予定日も公表されていない。また,益城町の図書館が入居する交流情報センターミナテラスは被災者の避難所ともなっているが,書架及び所蔵資料に大きな被害が出ており,現在復旧作業が続けられている。建物に大きな被害のある宇城市立中央(不知火)図書館,合志市立図書館(西合志図書館,移動図書館を除く)も再開館が発表されていない。
http://www.library.pref.kumamoto.jp/news/2016/3408/
http://www.library.pref.kumamoto.jp/news/2016/3409/
http://www.library.pref.kumamoto.jp/news/2016/3410/
http://www.library.pref.kumamoto.jp/news/2016/3411/
https://twitter.com/kuma_lib/status/721168247198863360
https://twitter.com/kuma_lib/status/721170252235575296
https://ilisod001.apsel.jp/lib-mashiki/sp/information
http://www.town.mashiki.lg.jp/kouryu/kihon/pub/detail.aspx?c_id=122&id=495&pg=1
https://www.facebook.com/mashikitosyo/
http://www.city.uki.kumamoto.jp/q/aview/12/10344.html
http://www.library-city-uki.hinokuni-net.jp/Info/SR01/exeEvent?frommain#id28
http://www.library-city-uki.hinokuni-net.jp/KANFILE/MAIN20160503101011.pdf
http://www.city.koshi.lg.jp/life/pub/detail.aspx?c_id=28&type=top&id=2649
http://www.city.koshi.lg.jp/life/pub/detail.aspx?c_id=28&id=2716&pg=1&nw_id=25&type=new

 大学図書館では,崇城大学図書館が,5月19日から開館を予定しており,大学のウェブサイトに図書館の復旧作業の様が掲載されている。
http://www.lib.sojo-u.ac.jp/wtnrireki/2016/160517_000196.html
http://www.sojo-u.ac.jp/news/topics/160428_006877.html
http://www.sojo-u.ac.jp/news/topics/160506_006883.html
http://www.sojo-u.ac.jp/news/topics/160516_006912.html

●博物館,美術館,文書館等

 ここでは,博物館,美術館,文書館等が加盟する全国または地域の協議会,ネットワーク等の動向と熊本県下の各館の状況を扱う。

 まず,協議会,ネットワーク等について,4月15日,全国歴史資料保存利用機関連絡協議会が,ウェブサイトに加盟機関等の被災状況について掲載を開始し,情報を更新している。また,4月15日と4月18日,西日本自然史系博物館ネットワークが,熊本地震による自然史系博物館の被害情報を公開した。4月22日,全国美術館会議が,事務局(東京都の国立西洋美術館)に熊本地震に関する全国美術館会議連絡本部を設置し,会員館の被災状況について情報収集を開始した。
http://www.jsai.jp/rescueA/2016EQ/201604EQ.html
http://www.naturemuseum.net/blog/2016/04/post_60.html
http://www.zenbi.jp/data_list.php?g=91&d=470

 5月18日現在,熊本県博物館ネットワークセンター(宇城市),熊本市塚原歴史民俗資料館,熊本市立熊本博物館分館(熊本城天守閣内),熊本市水の科学館,熊本市動植物園,熊本市歴史文書資料室,熊本大学五高記念館,新聞博物館(熊本市),宇城市不知火美術館,阿蘇火山博物館,合志市合志歴史資料館,合志市西合志郷土資料館,荒尾市宮崎兄弟資料館,御船町恐竜博物館,犬飼記念美術館(益城町),四賢夫人記念館(益城町)が休館・休室している。
http://kumamoto-museum.net/kmnc/archives/552
http://www.city.kumamoto.jp/hpkiji/pub/detail.aspx?c_id=5&type=top&id=5789
http://www.manyou-kumamoto.jp/castle/
http://www.ezooko.jp/kinkyu/pub/default.aspx?c_id=2
http://www.mizunokagakukan.jp/_code/post/detail/260
http://www.mizunokagakukan.jp/_code/post/detail/262
https://www.city.kumamoto.jp/hpKiji/pub/detail.aspx?c_id=5&id=3436&e_id=1
http://www.goko.kumamoto-u.ac.jp/
http://www.city.uki.kumamoto.jp/q/aview/120/2349.html
http://kumamoto-museum.net/shiranuhi/archives/142
https://www.facebook.com/shiranuhibijutsukan/posts/1064092003637260
http://www.asomuse.jp/2016/04/30/阿蘇火山博物館復旧状況についてお知らせ4月30日/
http://www.asomuse.jp/2016/05/15/阿蘇火山博物館復興状況5月15日現在/
http://www.city.koshi.lg.jp/life/pub/detail.aspx?c_id=28&id=2659&pg=1&nw_id=25&type=new
http://www.city.arao.lg.jp/q/aview/701/3108.html
http://www.mifunemuseum.jp/news.php
https://www.facebook.com/443527692426125/posts/853828551396035
http://www.mashiki.jp/facilities/gallery.php
http://www.mashiki.jp/
http://kumamoto-museum.net/shikenfujin/archives/232

 一方,熊本県立装飾古墳館,熊本県立装飾古墳館分館の歴史公園鞠智城・温故創生館(山鹿市),熊本県伝統工芸館,熊本市くまもと工芸会館,熊本市現代美術館,熊本市田原坂西南戦争資料館,熊本国際民藝館(熊本市),島田美術館(熊本市),八代市立博物館,天草市立天草アーカイブズ,坂本善三美術館(小国町)は全面または一部開館している。また,熊本県立美術館本館は5月28日に開館予定である。ただし,多くの館でイベントの開催が中止,延期になるなどの影響が出ている。
http://www.kofunkan.pref.kumamoto.jp/index.php
http://www.kofunkan.pref.kumamoto.jp/kikuchijo/info/#20160415084906
http://kumamoto-kougeikan.jp/
http://www.city.kumamoto.jp/hpkiji/pub/detail.aspx?c_id=5&type=top&id=5789
http://www.kumamoto-kougei.jp/
https://www.facebook.com/熊本市現代美術館-181283245248787/
http://www.kumamotomingeikan.com/
http://www.city.yatsushiro.lg.jp/kiji0035469/index.html
http://shimada-museum.net/gallery/shimabihonkan/720
http://camk.glide.co.jp/news/index.php?eid=248
http://hp.amakusa-web.jp/a0695/Diary/Pub/Shosai.aspx?AUNo=6001&Pg=1&KjNo=18
http://www.museum.pref.kumamoto.jp/kiji/pub/detail.aspx?c_id=4&id=136&pg=1
http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_15596.html?type=new&pg=1&nw_id=1
http://blog.sakamotozenzo.com/?day=20160416
http://blog.sakamotozenzo.com/?day=20160419

●サービスの再開等を発表した図書館

 安全点検や資料の復旧作業を終えた図書館をはじめ,復旧作業中の図書館の一部も再開館やサービスの再開を表明した。時間短縮を含め,開館,開室している熊本県下の公共図書館とその開館日は,以下のとおりである。

  • 水俣市立図書館(4月19日)
  • 宇城市立図書館(不知火図書館を除く)(4月20日)
  • 菊陽町図書館(4月21日)
  • 八代市立図書館(せんちょう,かがみ2つの分館は4月25日,本館は4月28日)
  • 熊本市立図書館(清水公民館図書室が4月26日,以後5月17日までに西部公民館図書室(5月24日開室予定)を除き全て開館,開室)
  • 菊池市図書館(七条,中央の2つの公民館図書室は4月28日,泗水図書館及び旭志公民館図書室は5月2日)
  • 大津町立おおづ図書館(5月3日)
  • 阿蘇市立図書館(阿蘇図書館,一の宮図書館)(5月6日)
  • 宇土市立図書館(5月10日)

 このうち,菊陽町図書館は,役場や熊本県庁のウェブサイト等からの生活に必要な情報を掲示する情報掲示板を館内に設置した。また,八代市立図書館は4月,5月に開催予定であったイベントを全て中止としており,同館の指定管理者である株式会社図書館流通センターのFacebookに館長のメッセージが掲載された。菊池市図書館は開館までのロードマップを公開し,建物診断を実施して安全が確認できた分館・分室から順次開館・開室したことを発表している。また,大津町立おおづ図書館は余震対策として書架上部の資料を床に置くなどして開館している。その他,4月22日に点字・カセットテープ図書の貸出を停止していた熊本県点字図書館が点字図書の貸出を再開した。他県の公共図書館では,4月26日,大分県立図書館が再開館した。
http://www.minalib.jp/news/2016/317/
https://www.minalib.jp/WebOpac/webopac/library.do
http://www.city.uki.kumamoto.jp/q/aview/116/10344.html
http://www.city.uki.kumamoto.jp/q/aview/116/10435.html
http://www.library-city-uki.hinokuni-net.jp/KANFILE/MAIN20160513101937.pdf
http://kikuyo-lib.hatenablog.com/entry/2016/04/20/164838
http://www.city.yatsushiro.lg.jp/kiji0035352/index.html
https://www.facebook.com/trc.event.co.jp/posts/1680737268844970
http://www2-library.kumamoto-kmm.ed.jp/
http://www.city.kumamoto.jp/hpkiji/pub/detail.aspx?c_id=5&type=top&id=5789
https://twitter.com/lib8246/status/726982172003823617
http://www.kikuchi-lib.jp/?q=news
http://www.kikuchi-lib.jp/?q=news/478
http://www.kikuchi-lib.jp/?q=news/479
http://www.kikuchi-lib.jp/?q=news/480
http://www.kikuchi-lib.jp/?q=news/482
http://www.kikuchi-lib.jp/?q=news/489
http://www.ozu-lib.jp/news/2016/3406/
http://www.ozu-lib.jp/news/2016/3407/
http://www.town.ozu.kumamoto.jp/information/_10708.html
http://www.aso-lib.jp/news/2016/273/
http://www.city.aso.kumamoto.jp/2016/04/27/【震災情報】図書館を4月30日土から再開します/
http://www.uto-lib.jp/news/2016/3152/
http://kikuyo-lib.hatenablog.com/entry/2016/04/24/105230
http://www.kikuchi-lib.jp/sites/default/files/pdf/20160426%20%281%29.pdf
http://kumaten.jimdo.com/
http://library.pref.oita.jp/kento/purpose/rinji.html
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=488563151339308&id=166502106878749

 熊本県下の大学図書館について,臨時休館していた熊本大学,熊本県立大学,九州看護福祉大学,熊本保健科学大学,熊本学園大学,尚絅大学,九州ルーテル学院大学,東海大学,平成音楽大学,中九州短期大学の各図書館が全面開館または時間短縮で開館している。このうち,熊本大学附属図書館は,授業再開(5月9日)に先がけ,同学の学生の自主学修の場を提供するためにラーニングコモンズのみ5月2日から利用を再開した。
http://www.lib.kumagaku.ac.jp/news/news1813.html
http://www.lib.kumamoto-u.ac.jp/news/1883
http://www.lib.kumamoto-u.ac.jp/news/1947
http://www.pu-kumamoto.ac.jp/~tosho/news.html
http://puklibclub.blogspot.jp/2016/05/blog-post.html
http://lib.kyushu-ns.ac.jp/topics/news_topics_2016.html#2016.04.25-1
https://www.kumamoto-hsu.ac.jp/library/lb-news/1038-4-15-16.html
https://www.kumamoto-hsu.ac.jp/library/lb-news/1043-2016-04-18-06-24-36.html
http://www.lib.kumagaku.ac.jp/news/news1811.html
http://www.lib.kumagaku.ac.jp/news/news1817.html
http://www.lib.kumagaku.ac.jp/control/wp-content/uploads/2016/05/sinsai0516.pdf
http://www.shokei-gakuen.ac.jp/univ/libinfo/libinfo11105.html
http://klclib.klc.ac.jp/csp/carin/html/TOP.CSP
http://www.tsc.u-tokai.ac.jp/ktosho/
http://www.tsc.u-tokai.ac.jp/ctosho/lib/20160425.htm
http://www.lib.kumamoto-u.ac.jp/news/1929
http://www.lib.kumamoto-u.ac.jp/news/1989

 他県では,4月19日,佐賀県の西九州大学附属図書館が再開館した。佐賀大学附属図書館,大分県の別府大学附属図書館,立命館アジア太平洋大学ライブラリーは4月下旬から部分または全面開館した。その他,大分大学学術情報拠点医学図書館は余震にそなえ夜間の無人開館を中止していたが,5月9日に再開した。
http://www.nisikyu-u.ac.jp/nagahara/library/topics/detail/i/276/
http://www.beppu-u.ac.jp/library/
http://www.ritsumei.ac.jp/library/news/article.html/?news_id=365
http://www.apu.ac.jp/media/news/detail.html/?id=75
http://www.apu.ac.jp/home/news/article/?storyid=2696
http://www.lib.saga-u.ac.jp/news/
https://twitter.com/SagaUnivLibrary/status/725173849801822208
http://opac.lib.oita-u.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=journal_view_main_detail&post_id=45&comment_flag=1&block_id=317#_317

●被災地への支援を行う図書館

 地震発生後,被災地以外の地域では,被災地から避難した人々が図書館のサービスを受けられるよう,支援する図書館があらわれた。

 公共図書館では,4月26日,鳥取県立図書館が「熊本県・大分県の現状を知り,応援するためのリンク集」をウェブサイトで公開し,レファレンス及び郵送複写の受付を開始した。また,熊本県,大分県の住民からのオンラインレファレンスについて,4月27日に大阪府立図書館が,5月2日に東京都立図書館が,受付を開始した。また,4月末に仙台市民図書館が熊本市立図書館に絵本60冊を寄贈したことが報じられた。その他,福岡県の小郡市立図書館をはじめ,全国各地の図書館が,被災者が自館を利用する方法等をウェブサイトなどに掲載した。
http://www.library.pref.tottori.jp/info/post-11.html
http://www.library.pref.tottori.jp/info/post-12.html
http://www.library.pref.tottori.jp/info/2016
http://www.library.pref.osaka.jp/site/e-service/portal-help-eref.html
http://www.library.metro.tokyo.jp/reference/tabid/654/Default.aspx
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201605/20160509_13051.html
http://www.library-ogori.jp/topics/2016/04/post-7.html

 大学図書館では,九州大学附属図書館や東北大学附属図書館医学分館をはじめ,多くの図書館が,被災地域の大学,短大に所属する学生や教職員などに対し,施設の利用や資料複写等の様々なサービスの提供を開始した。熊本大学附属図書館は,これらを4月19日に「図書館サービス支援の輪が広がっています」として,支援を表明する図書館の情報についてとりまとめて発表した。
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/news/3116
http://www.library.med.tohoku.ac.jp/guide/gakugai/g_a_copy.html
http://www.lib.kumamoto-u.ac.jp/news/1892

●震災の記録を残すための活動

 4月28日付で,全国歴史資料保存利用機関連絡協議会は,「平成28年熊本地震被災地における公文書等の保全・保存に関する要望書」を内閣総理大臣あてに提出した。
http://www.jsai.jp/file/20160428Petition.pdf
http://www.jsai.jp/index.html

 5月2日から防災科学技術研究所自然災害情報室は,熊本地震に関し,様々な研究機関等の調査速報,災害資料,過去の災害情報などをまとめたウェブページ「熊本地震に関する調査研究資料」を公開,更新している。
http://ecom-plat.jp/nied-cr/index.php?gid=10166&module=blockdoc&eid=10786&action=view&blockdoc_id=290
http://ecom-plat.jp/nied-cr/index.php?gid=10166

●被災資料を救出するための活動

 4月15日,歴史資料ネットワークが,古い文書・記録などの被害情報の収集を開始した。また,4月26日に熊本を訪問し,4月28日,神戸市勤労会館で,熊本地震に関する緊急公開報告会を開催した。
http://siryo-net.jp/info/2016-kumamoto-eq-emergency/
http://siryo-net.jp/disaster/20160426-kumamoto-eq-visit/
http://siryo-net.jp/disaster/1st_reports_of_kumamoto2016/

 4月18日,熊本市が,被害を受けた民間所在の歴史資料保全を呼びかけた。
https://www.facebook.com/KumamotoCity/posts/1110318888990966
http://webkoukai-server.kumamoto-kmm.ed.jp/web/infomations/hozen.htm

 4月21日,NPO法人映画保存協会が,被害を受けた8mmフィルムやビデオテープの洗浄に関する相談の受付を開始した。
http://filmpres.org/whatsnew/6734/

 4月21日,九州歴史科学研究会が,歴史資料ネットワークと連携し,被害を受けた九州各地の文化財・歴史資料の現状について情報収集を開始した。
http://kyurekiken.hatenablog.com/entry/2016/04/21/225601

 4月23日,熊本被災史料レスキューネットワーク(熊本史料ネット)が,熊本大学文学部附属永青文庫研究センターを事務局として設立された。
http://siryo-net.jp/disaster/kumamoto_siryonet/

 4月26日,大分県立歴史博物館が,被災した大分県民に対し,民間所在の歴史資料(掛け軸や古文書,骨董品や古道具など)の保全を呼びかけた。
https://www.facebook.com/oitarekihaku/posts/1778070112423358

●図書館関係団体・組織等

 4月14日,saveMLAKが,Twitterで“#saveMLAK”のハッシュタグをつけてツイートされた,博物館・美術館,図書館,文書館,公民館に関する情報を集約した。また,4月15日,ウェブサイトに被害状況等を入力するための特設ページを開設した。また,4月21日に「第61回saveMLAK MeetUp」を開催し,そこでの議論と東日本大震災の経験などをもとに,4月26日,「安全な開館のために~東北の図書館員からのメッセージ~」と題したウェブページを公開した。また,5月7日,「第62回saveMLAK MeetUp」を開催し,saveMLAKのプロジェクトリーダーである岡本真氏による現地調査(5月4日,5日)の成果が報告された。
http://togetter.com/li/962847
http://savemlak.jp/wiki/2016年4月熊本地震
http://savemlak.jp/wiki/saveMLAK:Event/20160421
http://savemlak.jp/wiki/安全な開館のために~東北の図書館員からのメッセージ~
http://savemlak.jp/wiki/saveMLAK:Event/20160507
http://www.arg.ne.jp/node/8349
http://www.arg.ne.jp/node/8350
http://togetter.com/li/971609

 4月15日,日本図書館協会(JLA)は地震の被害や支援について情報収集を開始した。その後「被災図書館の方へ」と題して図書館内の点検や復旧作業を行う際のアドバイスをまとめ,JLA災害対策委員会のページに掲載した。また,同ページや『JLAメールマガジン』(796号,797号)で被災状況等の情報も掲載した。
http://www.jla.or.jp/committees/tabid/600/Default.aspx
http://www.jla.or.jp//tabid/262/Default.aspx?itemid=2875
http://www.jla.or.jp//tabid/262/Default.aspx?itemid=2876

 4月15日,文部科学省が児童生徒や教職員等に関する人的被害,施設の種別ごとの物的被害などの被害情報や同省の対応などについて掲載するウェブページを開設した。
http://www.mext.go.jp/a_menu/kumamotojisin/index.htm
https://twitter.com/mextjapan/status/720974882847068160

 4月20日,全国学校図書館協議会(SLA)が,被災地の学校図書館への支援を表明した。
http://www.j-sla.or.jp/shinsai/shien-kumamoto.html
http://www.j-sla.or.jp/shinsai/

 4月21日,国立大学図書館協会が,「平成28年熊本地震への図書館サービス支援」のページを公開した。熊本大学附属図書館が同館ウェブサイトで公開していた「図書館サービス支援の輪が広がっています」を引き継ぎいだもので,被災地の学生,教職員等への支援サービスについて,国立大学図書館を中心にまとめられている。また,5月13日,日本医学図書館協会も被災地を支援する会員館の一覧を公開した。
http://www.janul.jp/j/news/2016_Kumamoto_earthquakes.html
http://plaza.umin.ac.jp/~jmla/info/shinsai_kanrentaio_2016.html

 4月21日,全国視覚障害者情報提供施設協会が,熊本県点字図書館を拠点にプロジェクトを立ちあげ,視覚障害者への情報提供を開始した。
http://www.naiiv.net/kumamoto/

 5月9日,科学技術振興機構(JST)が,J-GLOBALに登載されている地震関連の文献情報等の提供を開始した。
http://jglobal.jst.go.jp/footer/?page=info20160427
https://jipsti.jst.go.jp/johokanri/sti_updates/?id=8599

関西館図書館協力課調査情報係