E1115 – 国立国会図書館,「NDL新着図書情報」の提供を開始

カレントアウェアネス-E

No.182 2010.11.04

 

 E1115

国立国会図書館,「NDL新着図書情報」の提供を開始

 

 国立国会図書館(NDL)は,NDLに納本された図書のタイトルや著者等の基本的な書誌情報の項目を,納本後,2-3日で提供する「NDL新着図書情報」サービスを2010年10月27日から開始した。

 国立国会図書館ホームページの「NDL新着図書情報」のページに,法定納本制度に基づきNDLに納本(官庁納入・民間納入)された国内刊行図書(国内で刊行された欧文の図書を含む)の基本書誌情報のテキストファイル(タブ区切り形式)が,納本から2-3日後に掲載される(原則として土曜・日曜・休日を除く毎日)。ファイルのダウンロード後,表計算ソフト等で展開して利用することが可能である。ファイルは60日程度掲載される。なお,資料の閲覧や複写といった利用が可能になるのは,NDL-OPACで公開された後である。

 提供する書誌情報の項目は,以下の13項目である。

(1) 書誌ID,(2) 標準番号種類,(3) 標準番号,(4) 本タイトル,(5) 巻次,(6) 著者等,(7) 版表示,(8) 出版者等,(9) 出版年月,(10) シリーズタイトル,(11) 本体価格,(12) 納入官庁等,(13) データ作成日

 この書誌情報は,納本された時点で入力された簡易なデータであり,NDL-OPAC,JAPAN/MARC等で完成データが提供されるまでの書誌データ作成途上で,追加・訂正されることがあるが,書誌データの完成後は「書誌ID」によりNDL-OPAC等において,容易に当該書誌データの完成データを確認・利用することができる。「書誌ID」は書誌作成プロセスにおいて不変であり,NDL-OPACにおける書誌データの固定URLの一部を構成するものである。

 NDLは,2010年3月3日に開催した「日本全国書誌の在り方に関する検討会議」において寄せられた意見等を踏まえ,公共図書館・学校図書館を始めとする利用者に,迅速かつ無償で書誌情報を提供することによりNDLの書誌情報がより広く社会で活用されるようになることを目指し,準備を進めている(公共的書誌情報基盤プロジェクト)。「NDL新着図書情報」サービスは,その第一段階として,提供を開始したものである。

 2010年度中には,第二段階として上記の13項目も含めた数十項目の書誌情報について「国立国会図書館サーチ(開発版)」(E1087参照)による検索及びRSSによる配信等を可能とする予定である。

(収集書誌部)

Ref:
http://iss.ndl.go.jp/pbs/news/
http://www.ndl.go.jp/jp/library/data/jnbconf_20100303.html
E1087