CA1878 - 研究文献レビュー:日本の公立図書館における経営形態 / 小泉公乃、德安由希、矢野光華、山田瀬奈、小室祐樹

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カレントアウェアネス
No.328 2016年6月20日

 

CA1878

研究文献レビュー

 

研究文献レビュー:日本の公立図書館における経営形態

筑波大学図書館情報メディア系:小泉公乃(こいずみ まさのり)
筑波大学大学院図書館情報メディア研究科:德安由希(とくやす ゆき)
筑波大学情報学群知識情報・図書館学類:矢野光華(やの みか)、山田瀬奈(やまだ せな)、小室祐樹(こむろ ひろき)

 

1. 公立図書館の経営形態を考える枠組み

 先行する研究文献レビュー(CA1589CA1714参照)における公立図書館経営の議論は、主として指定管理者制度についての議論が中心となっていた。確かに、現在の公立図書館経営に関する議論の中心は指定管理者制度だが、その多くは制度を導入するか否かの二元論に終始し、議論の発展性が限られてしまっている。そこで本稿では、その目的を公立図書館の経営形態に関する2010年以降に発表された研究文献をレビューし、従来の管理運営形態や組織形態の議論よりも幅広くまとめることとする。この経営形態という概念に基づく議論は、法令等の解釈・運用に密接し硬直的な管理運営形態や視点が内向きな組織形態に関する議論よりも、柔軟性が高く幅広い視点をもたらす。

 具体的に本稿では、公立図書館の経営形態に関わる議論を、(1)図書館を取り巻く環境、(2)図書館政策・制度、(3)図書館の経営戦略と戦略的連携・統合、(4)図書館の経営組織と専門性、などの論点から幅広くレビューする。特に、本稿の一部では指定管理者制度に付きまとう二元論を解決に導く概念の一つとして、「ハイブリディゼーション」(Hybridization)を基礎にレビューを展開している。このハイブリディゼーションは、生物学の概念を経営学や政治学の領域に応用したもので、公共セクターや第三セクターの領域において議論が活発となっている。経営学においてハイブリディゼーションは異なる組織同士の統合を意味し、公共セクターと民間セクターの組織間の統合に限らず、公共セクターの組織同士での統合など、経営に幅広い可能性を与える。公立図書館経営の観点からみると、例えば、同じ指定管理者とのハイブリディゼーションでも、経営母体が書店・サービス業といった民間企業であったりNPOであったりするなど、多様な団体との組み合わせがある。さらに民間企業やNPOの中でも業態の詳細は分かれる。また北欧では、公共図書館、学校図書館、大学図書館といった公共セクター間のハイブリディゼーションも多くある。

 これらのことから、指定管理者制度という狭い範囲ではなく、経営形態あるいはハイブリディゼーションという、より広い概念から日本の公立図書館経営を捉えることで、現在の公立図書館経営に関する指定管理者制度の導入・非導入といった二元論を止揚した意味のある議論ができるようになる。なお本稿は、筑波大学図書館情報メディア系の図書館・公共経営研究室(研究室代表、小泉公乃)によって執筆するものである。

 

2. 公立図書館を取り巻く環境の変化

 日本の公立図書館を取り巻く環境の中でも経営形態に関連する議論は、主に政策、法律、デジタル技術の領域でなされてきた。政策や法律に関連するものでは、1999年4月以降の地方自治制度改革の「平成の大合併」が公立図書館の経営形態に大きな影響を与えている(1)。日向良和(2)は市町村合併に伴って公立図書館で生じる課題を調査し、森川世紀(3)は合併後も残る図書館未設置市町村に対する図書館サービスの課題を、「中心市と近隣市町村が相互に役割分担し、連携・協力することにより、圏域全体として生活機能等を確保する政策」(4)である「定住自立圏構想」に着目し考察している。また官だけではなく、市民、NPO、民間企業などが公的な財やサービスの提供を担う「新しい公共」(5)(6)(7)という概念に関連した議論もある。図書館も「新しい公共」の場としての機能を果たすべく、地域住民やボランティア、民間企業との協働に取り組み、可能性を広げることが重要である(8)(9)

 デジタル技術に関しては、柳与志夫(10)が、近年の文化的行為の基盤となるデジタル情報を「デジタル文化資源」と表し、図書館でその重要性が増していると指摘している。図書館では電子書籍の提供が普及しつつあるが、公共サービスとして提供するには技術的な要件だけでなく、運用方法や著作権の問題について幅広く議論し、出版業界との調和を図る必要もある(11)(12)。「電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議」の報告(13)では、図書館における電子書籍の利用は、電子書籍市場と相互補完的に機能するべきであるとしている。これらのデジタル技術は、コレクションの資料形態、図書館の業務と組織構造、図書館員の専門性、利用者の情報行動の根幹に関わるものであり、確実にこれからの公立図書館の経営形態に影響を与える。つまり、デジタル技術によって、利用者、コレクション、図書館員の働き方が変われば、それに伴う経営戦略、組織、また資源配分を新たに行う必要が生じ、マネジメント層は公立図書館全体の新しい経営形態を創出していく必要に迫られることになる。

 

3. 公立図書館に関連する政策・制度

3.1. 公立図書館の政策・制度の動向

 図書館の経営形態を左右するような基準や法律の改正が行われている。

 2012年12月に文部科学省から告示された「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(以下、「新基準」)には、図書館の経営主体を第三者に委託する際の重点事項が規定された。制度上の課題はありながら図書館の管理運営形態の多様化が進んでいる状況を国が認めた形となった(14)(15)(16)。これに対して、座間直壯(17)は日本図書館協会(JLA)の意見として「法の定めにおいて教育機関である図書館は、設置者管理主義を維持し、設置者が直接管理・運営することが望ましい」と主張している。また、叶多泰彦(18)は、図書館の現場で経営サイクルを定着させるためのツールとして「新基準」の活用を期待している。

 図書館を所管する教育委員会にも、新たな動きがあった。2015年に「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」が改正され、教育委員会制度が大幅に見直された。新制度では教育委員長と教育長を一本化し、教育行政への首長の権限を強化した。近年では、教育委員会から首長部局に移管される図書館も増加している(19)。新出(20)は、首長の権限増大が「図書館の自由」への侵害やトップマネジメントによる図書館の民間委託推進をもたらすことを懸念している。また、糸賀雅児(21)(22)は教育行政を首長部局が担うことに対して、教育の自由を保障するための仕組みを整備し、自治体による選択制を採ることに賛同している。

3.2. 指定管理者制度・PFI・市場化テスト等

 図書館の経営主体を民間事業者に委ねることの是非を問う議論は依然として活発だが、結論は出ていない。ここでは既存の制度の現状に関する論考等のレビューを通して、図書館の経営形態の動向を探る。

 図書館経営の委託の進展に最も強い影響を与えた制度が、指定管理者制度である。2003年6月に地方自治法が一部改正され、この制度が導入されたことを契機に、図書館の経営主体は民間企業やNPOにまで一気に拡大した。2014年度までの導入館数は400を超える(23)。地方自治法では「公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるとき」(第234条の2第3項)に導入するとしているが、当初は経費削減を目的とする傾向が強かった(24)(25)。ここ数年は制度が抱える問題点も顕在化し、「指定管理者制度は図書館になじまない」(26)とする国の見解も表明されている(27)(28)(29)。文部科学省(30)は、指定管理者制度の導入に対して「目指すべき姿を実現するため、地域や図書館の特性を踏まえた最も適切な運営形態を検討する必要がある」と提起している。桑原芳哉(31)は指定管理者制度の導入実態を網羅的に調査した結果、このような政府の見解や政治的動向が導入数の増加傾向を鈍化させたと推察している。増加傾向は鈍化しても毎年着実に導入件数は増え、導入への反対事例もみられる(32)(33)(34)(35)(36)。反対の根拠は、安定した経営基盤の欠如と図書館員の非正規雇用拡大といった制度的な課題である(37)(38)(39)(40)。また、田中宏樹(41)と安藤友張(42)は、公権力の行使に係る業務範囲と責任の所在の不明確さ、図書館長の任命に対する関係法制の矛盾といった法的問題を指摘している。さらに柳(43)は、制度導入における賛否両論は論点がかみ合っておらず建設的な議論ができていないと批判し、図書館経営の改善に関しては制度の導入によって、改善できる要因があるか、図書館運営上の問題点の解決を困難とする要因があるか、という観点で個別に判断するべきと論じている。

 指定管理者制度以外に国が推進した政策には、PFI(Private Finance Initiative)や公共サービス改革(市場化テスト)がある。PFIは「公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う新しい手法」(44)であり、国内の図書館では桑名市立中央図書館(45)(三重県)が初めて導入した。委託先の事業者と図書館職員が合同の研修会や企画を実施し、計画的な協働に努める一方で、サービスを数値で評価するモニタリングの負担や担当職員の育成といった課題もある(46)。同じく導入館である稲城市立中央図書館(東京都)は、PFIによって委託先の事業者が持つ情報技術を最大限活用し、サービス全体の向上と業務の効率化を実現している(47)。赤山みほ(48)はPFIを利用した複合施設内の図書館を全国的に調査し、その特徴を明らかにした。

 市場化テストは、公共サービスの実施主体を民間に開放し、官と民の間に競争原理を働かせることで公共サービスの質の向上と経費削減を目指すものである。大阪府は独自の「大阪版市場化テスト」を実施し、2010年度から大阪府立図書館の一部業務を民間企業に委託した。その導入過程と課題は、米谷優子ら(49)の論考に詳しい。導入時の業務を担当した図書館職員と委託事業者の意見では、準備期間の短さによる不安や業務連携の困難さが共通してあげられている(50)。委託事業者は、図書館の各部署の考え方や大阪府立中之島図書館と中央図書館における方針の違いへの対応に苦慮し、期待されている役割への考え方も図書館側との間で一部ずれが生じていたと述べている。

 従来の制度以外に、藤原通孝(51)が新しい制度として「公共法人」(仮称)制度を提案している。公共施設の設置権限と管理権限をあわせて民間事業者主体に移譲するというものだが、安藤(52)は現状に適合しないと批判している。図書館の経営形態の可能性を広げるためには、藤原の提案するような既存の枠組みにとらわれない新たな視点を持つことが必要だと考えられる。

 

4. 公立図書館の経営戦略と意思決定

4.1. 公立図書館の経営戦略

 これまで公立図書館を取り巻く環境と政策・制度を概観してきたが、より図書館の現場に近く、経営形態に強く影響を与える領域に経営戦略がある。経営戦略とは、環境にあわせて組織とサービスのあり方を未来志向的に示す構想であり、組織内の人々の意志決定の指針となるものである。経営戦略は、一般に玉ねぎに例えられることが多く、これは経営戦略の各要素を剥いでいくと最終的には玉ねぎのように何も残らないことを表現している。つまり、経営戦略は顕在的にも潜在的にも組織に関わるあらゆる要素の統合的な集まりであるといえる。そして、公立図書館経営の場合、サービス、コレクション、人的資源、財務などの統合的記述が公立図書館の経営戦略となる。

 この経営戦略の領域においては、小泉公乃(53)が日本と米国の図書館における固有の経営戦略とそれらを採用した場合の組織形態について、研究を基礎に明らかにしている。また、岡本真ら(54)と青柳英治ら(55)はこれからの図書館のあり方を総合的に論じている。経営戦略の一般的な特徴が、サービス、マーケティング、組織、専門性といったあらゆる要素を有機的に束ねる「未来についての記述」であることを鑑みると、これらの著作はこれからの公立図書館の経営戦略を示すものと考えられる。

 このように経営戦略は経営形態、サービス、組織、専門性と密接に関係し、またステークホルダーへの説明にも活用できるため、最近の図書館経営においては不可欠なものとなってきている。以下に地方公共団体や指定管理者による意思決定やそれに基づいた図書館経営の事例を紹介する。

4.1.1. 地方公共団体による図書館経営の意思決定

 図書館に指定管理者制度を導入するか否かの判断と、導入に伴う指定管理者の募集や選定方法については、地方公共団体が地域の実情に応じて決めるのが適切である(56)(57)(58)。大杉覚が、指定管理者制度は「どのような目的・目標を設定するかに応じた使いこなしができる、一定程度の柔軟さを有すること」が強みであると述べているように(59)、地方公共団体が図書館経営に指定管理者を採用する際には、まずは同制度を活用する目的を明確に設定することが重要である。

 武雄市図書館(佐賀県)の経営モデルは全国的にも話題になり、内閣府経済社会総合研究所主催のシンポジウム「株式会社の図書館運営が地域を変える-公民連携の新たな1ページ-」の討論(60)では、公立図書館の経営モデルの転換の契機をつくった意義の大きさが認められた。武雄市は図書館を地域活性化やまちづくりの拠点とするため、指定管理者制度を活用している。まちづくりの安易な方策として図書館を利用することには否定的な意見もあるが(61)、その集客力と経済効果の高さは多くの地方公共団体関係者からも注目されている(62)

 図書館の経営方針は地方公共団体の政策によって定まるが、首長が図書館経営に関心が高い場合はその考えが強く反映される。例えば、小郡市(福岡県)、萩市(山口県)、浦安市(千葉県)、白河市(福島県)の4市長の座談会では、市長が市民目線のサービスを充実させることを第一に考えており、それに基づいた経営戦略を策定していることがわかる(63)

4.1.2. 指定管理者による図書館経営

 指定管理者による図書館経営では、意欲的な取組みや新たな形態の事例が報告されている(64)(65)(66)(67)(68)(69)(70)(71)。その一方で、指定管理者側は、(1)図書館経営に関して公的な発言権がない、(2)委任された権限が具体的な局面で尊重されない、(3)選書のタイムラグが生じる、などの課題があることも認識されている(72)。指定管理者制度を導入している山中湖情報創造館(山梨県)の丸山高弘(73)は、従来から図書館は多くの経営上の課題を抱えており、それらを解決しないまま制度を導入したことで、新たな観点から多く課題が噴出したと指摘する。

4.1.3. 地方公共団体による直営という意思決定

 指定管理者制度が登場した背景には、国・地方公共団体の深刻な財政難がある。地方財政の再建戦略の一つとして指定管理者制度を積極的に捉える自治体も多いため(74)、予算削減を主目的とする導入事例も数多くみられる。しかし、財政難であっても知恵を絞ることで、図書館の直営を実現した事例もある。安藤(75)は、ユニークな発想と手法で図書館を設置した事例として、島根県海士町の「島まるごと図書館」事業を紹介している。これは、公民館図書室を本館、学校図書館や地区公民館などを分館として位置付け、島内のすべての拠点をネットワークで結ぶことで、一つの図書館に見立てた取組みである。2010年には直営による町立図書館を開館したため、この事業の本館機能は町立図書館に移管された。同館では、図書館の予算不足の解決にクラウドファンディングを活用するなど、様々な取組みが行われている(76)(77)

 また、指定管理者制度を導入した後で直営に戻した事例や、直営を選択した事例も報告されている。永利和則(78)(79)は直営と非直営の両方の図書館で館長を経験し、直営であれば図書館政策の策定に関わり、公の場での発言もできる権利を有すると述べている。東京都調布市立図書館長の小池信彦(80)と岡山県瀬戸内市長の武久顕也(81)は、指定管理者制度を導入しなかった理由として人的資源の重要性を主張している。

4.2. 公立図書館における戦略的連携・統合

 公立図書館の経営形態を検討する際に、近年地方行政の中で深化しつつある民間セクターとの戦略的連携は非常に重要な視点となる。それは、指定管理者という官と民のハイブリディゼーションによって経営効率を高めようとするだけではなく、公共セクター同士(官と官)でも戦略的連携や統合をすることで、サービス内容を充実させるのと同時にその効率も高めることが期待できるからである。ただし戦略的連携や統合は、地方公共団体の政策や方針、地域特性、連携をする機関の特性にも依存するため、その都度その詳細を検討した上で実施していくことが重要となる。

 これまでの日本の公立図書館における戦略的連携に関する議論は「サービス」、「組織」、「社会教育施設」の一体的提供、の三つのレベルに大別される。

4.2.1. サービスレベルの一体的提供

 公立図書館のサービスレベルでの連携は、主として資料の流通に関するものを基礎とし、読書環境を支援するためのものと、サービス全般を拡充するためのものに大別できる。

 前者は、蔵書などの物的資源や、サービスを提供する人的資源の不足を補うことで、読書環境の改善を図るものである。岩崎れい(82)は、公立図書館と学校図書館との連携の大半は「連携」ではなく、学校図書館の不足部分を公共図書館が補う「支援」であると指摘した上で、それぞれの役割が明確でない事例も多いと述べる。特別支援学校の学校図書館との連携では、資料貸借や図書館運営の支援、授業における図書館の活用があり(83)(84)、また、病院図書室との連携では、図書館システムの共有による資料流通の効率化がある(85)。日置将之(86)(87)(88)(89)と桑山亜也(90)は、公立図書館と矯正施設や少年院の図書室との連携によって、入所者の読書環境を整備する必要性を訴えている。

 後者は、特定地域における異なる館種同士での戦略的な連携である。渡辺暢恵(91)は、柏市(千葉県)における学校図書館の整備に公立図書館が協力した事例を報告している。今後、公立図書館の戦略的連携に影響を与える学校図書館の高度なサービス提供には、学校図書館支援センターを中心とした連携の事例がある(92)(93)(94)。また、菅原聡ら(95)は、神奈川県内の大学図書館を例に、協議会やコンソーシアムなどの団体における地域連携を論じている。折井匡ら(96)は、信州大学附属図書館と周辺地域の公立図書館との多様な連携のあり方を示している。これらは人的資源と物的資源の共有化が進展した事例と考えられ、地域コミュニティへの図書館サービスの一体的提供を目指した連携であるといえる。

4.2.2. 組織レベルの一体的提供

 組織レベルにおける一体的提供は、サービスレベルに比べてより高度な戦略的連携となる。荻野亮吾(97)は、大規模な連携事例として市川市(千葉県)内の公立図書館と学校図書館間とのネットワーク構築事業を紹介している。

 また、戦略的連携がより深化した結果、高知県立図書館と高知市民図書館のようにサービス、施設、組織を完全に統合しようとする事例もみられるようになってきている(98)。鷲頭美央(99)はこの高知県と高知市の図書館の統合が決まるまでの経緯を詳細に記述し、これから本格的に合築が進んでいく過程で乗り越えていくべき課題を論じている。この高知県と高知市でみられる県立図書館と市立図書館のハイブリディゼーションは、北欧の国々でみられる公共図書館を中心としたハイブリディゼーションにそのコンセプトは非常に類似している。

 同様の事例には、長崎県立図書館と大村市立図書館との合築の事例もあげられる(100)(101)

4.2.3. 社会教育施設レベルの一体的提供

 博物館、図書館、文書館のMLA連携は、それぞれの施設の収蔵物をデジタル化し、それらを包括することで「知の共通情報基盤」を再構築する(102)。野末俊比古(103)は、MLAにおける各施設の収蔵物を社会教育のための学習資源として捉え、それらを効率的、効果的に利用することについて言及している。

 佐久間章(104)は、社会教育施設間の連携には、(1)コストの削減とサービスの維持・向上の相反する課題の解決、(2)施設機能の維持、(3)運営体制の充実と類似事業の調整、(4)ボランティアの相互活用、などの利点があると説明する。その一方で欠点としては、社会教育施設の運営母体が民間企業であった場合、その特性上、ノウハウ流出の懸念が他施設との連携を望まなくなる要因となりうることを指摘している。ただし同時に複数の社会教育施設の運営を同じ組織が受託している場合は、施設間の連携がとりやすくなる可能性も示唆している。

 また、柳(105)はこれまでの図書館情報学の限界を指摘した上で、文化情報資源政策論の重要性を論じている。この議論は、文化情報資源を基礎に従来の図書館情報学の範囲を超えた分野横断的かつ総合的な政策提言となっており、今後の社会教育施設の経営形態とそのあり方にとって重要な意味を持つ。

 このように日本における公共機関同士の高度な戦略的連携・統合の試みはまだ少ない。しかし欧州の公共図書館、大学図書館、学校図書館などで既に多くみられており、高知県などの事例は日本の公立図書館におけるハイブリディゼーションの萌芽的な活動であるといえる。

 

5. 公立図書館の経営組織における職員の専門性の課題

 図書館の経営形態が多様化し、異なる勤務形態の職員が同じ施設内に混在することによって、様々な問題が顕在化してきている。例えば業務委託が導入された図書館では、地方公共団体の職員は委託先の職員に直接指示ができないなど、両者の意思疎通に大きな障壁が生じストレスにもなっている(106)(107)。一方で直営の場合には、正規職員と非正規職員の間に立場と業務内容のねじれが生じ、司書資格をもたない事務職員は図書館員の業務を期待されることに戸惑いを感じている(108)。また地方公共団体が公立図書館に対して適切な人員配置を考慮しないまま、図書館にサービスの拡大を求めた結果、実質的な人員削減となる事例も報告されている(109)。図書館問題研究会職員問題委員会は、このような雇用形態と担当業務の実態を調査し、分析している(110)。これらの事例は経営形態とサービス内容や組織構造が図書館職員のモチベーションや幸福感の問題と密接に関係していることを表している。

 また、経営形態の違いが図書館員の専門性にも影響を与えている。例えば、直営の公立図書館を持つ多くの地方公共団体では司書職の採用制度が確立されておらず、数年で配置転換されるため、図書館員として知識や経験を蓄積し、専門性を発揮することができない(111)(112)。その一方で非直営の場合は、長期にわたり図書館員として配置されることが可能になる。専門性の確保と安定した雇用を両立するためには、利光朝子(113)が指摘するように、公立図書館員の職業としての安定性や採用制度の調査が多く求められる。

5.1. 専門性の確保と雇用問題

 図書館員の非正規雇用化によって、専門性やサービス水準の低下、職員の労働条件の悪化に関する話題が注目を集めてきた(114)。指定管理者制度や業務委託では、司書有資格者の配置を要求できるため、サービスの向上や資格の活用が図れるという特長が強調される。しかし、知識や経験不足により、有資格者であっても実力を伴っていない可能性もあり、大きな期待はできないという声もある(115)。薬師院はるみ(116)は指定管理者制度の導入に際し、サービスの質的保障に議論が集中することによって、人件費の削減という問題が検討されていないことを指摘している。

 JLAは図書館業務の質と図書館員の専門性を確保し、職員の待遇を改善するため、「図書館事業に係る公契約基準・試案」を提起している(117)。当時JLAの事務局長であった松岡要(118)はこの提起を踏まえ、図書館の管理運営のあり方や職員の雇用、待遇を改めて検討すべきであると述べている。

 図書館経営の委託とそれに伴って生じる雇用問題の背景には、図書館の必要性や図書館員の専門性に対する社会や地方公共団体の理解不足という問題が潜んでいる。これを解決するために、図書館と図書館員の存在意義を行政や住民に向けて強く発信していく必要がある(119)(120)(121)

5.2. 図書館員の人材育成と新しい専門性

 人材育成についても依然厳しい状況といえる。直営経営の正規職員は予算や職員数削減のために、また非正規職員は低賃金のために、特に外部機関が実施する研修に参加できる機会が少なくなっている(122)(123)

 佐々木美緒(124)は、指定管理者制度の実態調査を通して、指定管理者が職員の育成や研修に力を入れており、賃金や雇用に対して最大限配慮する必要を認識していることを明らかにした。坂本(125)は、多数の図書館業務を受託している図書館流通センターが研修制度の充実に取り組むとともに、長期間継続雇用できる体制を整え、非正規社員から正社員への登用も推進していることを指摘している。また、図書館員の新しい専門性も重要になってきている。例えば、小田光宏(126)は組織におけるICTの積極的な活用が、図書館員の役割に変化をもたらすとしている。

 社会教育施設間の連携事業は図書館員の研修に代わり得る可能性を持つことも指摘されている。具体的には、そのほかの専門性を持つ職員と交わることによって職員が相互に刺激を受け、OJT(On the Job Training)による実践的な研修の場として期待できる(127)。横浜市立図書館では、研修の体系化の必要性や支援体制の不足という課題の検討を通して、図書館員としてのキャリア形成を踏まえた人材育成計画を策定している(128)。このようにそれぞれの経営形態が持つ特徴に合わせて、図書館員の人材育成の検討や新しい専門性の模索が行われている。

 

6.まとめ

 レビューから明らかになってきたのは、環境や政策・制度が継続的に変化し経済的にも厳しい状況にあることから、日本の公立図書館は、(1)直営経営ではない館が徐々に増加しつつあり、(2)結果として民間セクターや公共セクターの他組織との戦略的連携・統合が求められ、様々な経営形態が実践されてきているということである。確かにこれらの実践には意義も存在するが、それと同時に経営的課題の多くが現場の図書館員へのしわ寄せとなって生じている。これまで見てきたように、経営形態によって直接的に影響を受ける図書館員は非常に弱い立場にある。しかも多くの地方公共団体の場合、指定管理者制度導入の検討が繰り返し行われた末の苦渋の決断として導入されていた。言い換えれば、指定管理者制度の導入以降、同制度には多くの欠点があることが指摘されてきたにもかかわらず、多くの図書館員の意図に反して広がり、日本の公立図書館経営に根付き始めているということである。

 レビューの中でみられてきた問題の根底にあるのは、「自治体の論理」と「図書館の論理」の不整合であった。それは主として、「経済的合理性」と「図書館に固有の価値・特性」によるものである。そして、その図書館に固有の価値・特性の中核には、図書館員の専門性が存在する。この両者のせめぎ合いの中で、図書館が直営経営に戻った事例もあった。その一方で、公立図書館は新たな可能性を追求し、他館種や他の社会教育施設との連携、あるいは公立図書館同士の統合など、様々な経営形態をとるようにもなっている。これが公立図書館のハイブリディゼーションである。

 直営の公立図書館経営のあり方の可能性を高めることは極めて重要である。しかしながら、それとともに異なる組織間の連携が深化したハイブリディゼーションの可能性も今後は検討する必要があるだろう。それは、確実に広がりつつある指定管理者制度ひいては自治体側の経済的合理性を優先する議論を「非直営経営の採用可否」という二元論にとどめず、公立図書館はそれを機会として捉え、市民にとってよりよいサービスを提供できる可能性を持つからである。そのために必要となるのが、利用者を最優先し、図書館に固有の価値の維持あるいは向上を重視した経営のあり方を模索することである。そして、そのときには、地域、地方公共団体、コミュニティに固有の特性や事情を考慮し、それぞれの置かれた状況に合った方策を自ら創造する必要がある。

 さらに、図書館の経営的課題と密接に関連する、図書館員の専門性、労働環境、幸福感に関する問題もある。これらの問題は自治体の財政難や組織構造、図書館や司書に対する社会の理解不足など、様々な要因が関係している。そのため図書館の領域だけではこれらの問題を解決できず、その解決を図るには図書館以外の施設との交流も重要となるだろう。

 そして最後に忘れてはならないのが、市民の声である。愛知県小牧市における図書館建設の事例のように「自治体の論理」と「図書館の論理」の間で、住民投票を通して地域の市民が意思決定に関わった事例もみられた。このような、市民の声が図書館の経営形態の是非に関わり、地域の注目を集めるようになってきたのは、最近のことであろう。このような議論の広がりは、図書館という観点からのみならず、公共経営やパブリックガバナンスというより幅広い観点からも重要な意義を持つ。

 公立図書館は公的組織体であるために必ず合理化が求められ、自治体の論理と向き合うのは宿命であるといえる。しかし公立図書館の明るい未来に向けて、図書館員は市民の声に耳を傾け、知恵を絞り、障壁を乗り越える新しい経営のあり方を創造し、新しい経営形態、サービス、組織、専門性を構築していく必要があるだろう。

 

(1)松本直樹. “地方自治制度改革下の公立図書館経営”. 年会論文集. 2012, (28), p. 86–89.

(2)日向良和. 市町村合併時の公共図書館における課題: 「平成の大合併」に関する実態調査. Library and Information Science. 2010, (63), p. 1–18.
http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN00003152-00000063-0001, (参照 2016-05-01).

(3)森川世紀. 公立図書館未設置市町村への図書館サービスの拡大について: 定住自立圏構想の取組の視点から. 図書館情報メディア研究. 2010, 8(2), p. 29–43.
http://hdl.handle.net/2241/114512, (参照 2016-02-18).

(4)総務省. “「定住自立圏構想」の推進(定住自立圏の概要)”.
http://www.soumu.go.jp/main_content/000381966.pdf, (参照 2016-05-01).

(5)内閣府. “新しい公共支援事業Q&A(平成23年6月17日改定): Q1.「新しい公共」とはどのような意味ですか。”.
http://www5.cao.go.jp/npc/unei/jigyou/qanda.pdf, (参照 2016-05-01).

(6)みずほ総合研究所株式会社. 地方公共団体における公共サービス改革に係る官民連携の在り方に関する調査報告書. 2011, 101p.
http://www5.cao.go.jp/koukyo/kouhyou/chousa/chihou_rennkei/1103_chihou_rennkei_0.pdf, (参照 2016-02-20).

(7)内閣府. “「新しい公共」宣言(平成22年6月4日第8回「新しい公共」円卓会議資料)”.
http://www5.cao.go.jp/entaku/pdf/declaration-nihongo.pdf, (参照 2016-02-19).

(8)丸山高弘. 総力特集, 指定管理者制度の是非を問う--社会教育施設はどう変わるのか: 指定管理者7年目のさらなる本気:山中湖情報創造館とNPO法人地域資料デジタル化研究会と図書館の未来. 社会教育. 2010, 65(10), p. 66–69.

(9)下吹越かおる. 鹿児島県における指定管理者による公共図書館の現状と考察. みんなの図書館. 2013, (432), p. 43–50.

(10)柳与志夫. “デジタル文化資源構築の意義”. デジタル文化資源の活用: 地域の記憶とアーカイブ. 勉誠出版, 2011, p. 143–156.

(11)鳥澤孝之. 特集, 第16回知的財産権誌上研究発表会: 電子書籍の著作権制度上の課題:出版社と図書館の視点から. パテント. 2011, 64(7), p. 57–64.
http://hdl.handle.net/2241/117609.

(12)間部豊. 電子書籍・電子図書館に関する動向と今後の課題. 情報メディア研究. 2011, 10(1), p. 45–61.
http://doi.org/10.11304/jims.10.45.

(13)電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議. "公立図書館等の役割について". 電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議報告. 文化庁. 2011, p. 13–14.
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kondankaito/denshishoseki/pdf/houkoku.pdf, (参照 2016-05-01).

(14)坂本俊. 指定管理者制度の変化における公立図書館のあり方. 安田女子大学紀要. 2014, (42), p. 249–255.
http://lib.jimu.yasuda-u.ac.jp/library/reposit/bulletin/02896494042024.pdf, (参照 2016-03-21).

(15)文部科学省生涯学習政策局社会教育課. 特集, 「図書館の望ましい基準」をどうとらえるか: 「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」主な改正内容と策定の背景. 図書館雑誌. 2013, 107(5), p. 268–270.

(16)これからの図書館の在り方検討協力者会議. 図書館の設置及び運営上の望ましい基準の見直しについて: 「これからの図書館の在り方検討協力者会議」報告書. 文部科学省, 2012.
http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2013/01/31/1330310.pdf, (参照 2016-03-22).

(17)座間直壯. 特集, 「図書館の望ましい基準」をどうとらえるか: 「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」をどのようにとらえ,どう活用するか: 日本図書館協会の意見と告示内容の乖離について. 図書館雑誌. 2013, 107(5), p. 271–273.

(18)叶多泰彦. 特集, 「図書館の望ましい基準」をどうとらえるか: 公立図書館による「望ましい基準」のとらえ方・活かし方: 経営サイクルに関する規定を中心に. 図書館雑誌. 2013, 107(5), p. 276–278.

(19)嶋田綾子. 特集, 教育委員会制度の改革: 首長部局所管の図書館リスト. LRG. 2014, (8), p. 96-111.

(20)新出. 特集, 新教育委員会制度と社会教育の自由: 教育委員会制度改定の影響: 「図書館の自由」を中心に. 月刊社会教育. 2015, 59(2), p. 20–25.

(21)糸賀雅児. 特集, 教育委員会制度の改革: これからの図書館、司書の姿: 変革の中で問う. LRG. 2014, (8), p. 70–77.

(22)糸賀雅児. 教育委員会制度改革と図書館. 図書館雑誌. 2014, 108(2), p. 108–111.

(23)日本図書館協会図書館政策企画委員会. “図書館における指定管理者制度の導入の検討結果について2015年調査(報告)”.
http://www.jla.or.jp/Portals/0/images/committe/torikumi/sitei2015.pdf, (参照 2016-03-22).

(24)塩見昇. 小特集, 指定管理者制度の現在: 指定管理者制度をめぐる現状の考察. 図書館雑誌. 2011, 105(7), p. 428–431.

(25)小川一郎. 指定管理者制度をめぐる変化と図書館. 議会と自治体. 2013, (177), p. 82–89.

(26)総務省. “片山総務大臣閣議後記者会見の概要(平成23年1月5日): 指定管理者制度”.
http://www.soumu.go.jp/menu_news/kaiken/02koho01_03000154.html, (参照 2016-05-01).

(27)塩見. 前掲.

(28)安藤友張. 指定管理者制度と公立図書館:現状と課題. 同志社図書館情報学, 2013, (23), p.30–57.
https://doors.doshisha.ac.jp/duar/repository/ir/22606, (参照 2016-02-28).

(29)後藤暢. 特集, 2010年 図書館をめぐっておこったこと: 総務省通知・片山総務相発言: 図書館への指定管理者導入に警鐘 求められる自治体の責任ある判断. みんなの図書館. 2011, (407), p. 2–9.

(30)文部科学省生涯学習政策局社会教育課, 株式会社三菱総合研究所. “図書館における指定管理者制度の導入判断・運用の基本的な考え方”. 図書館・博物館等への指定管理者制度導入に関する調査研究報告書. 文部科学省生涯学習政策局社会教育課, 2010, p. 10–13.
http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/tosho/houkoku/__icsFiles/afieldfile/2010/06/29/1294217_01.pdf, (参照 2016-03-22).

(31)桑原芳哉. 公立図書館における指定管理者制度導入の実態. 尚絅大学研究紀要. A, 人文・社会科学編. 2015, (47), p. 15–27.
http://ci.nii.ac.jp/naid/110009902972/, (参照 2016-03-22).

(32)早田リツ子. 小特集, 指定管理者制度の現在: 「ダメもと」からはじまる…: 指定管理者制度導入撤回までの1年. 図書館雑誌. 2011, 105(7), p. 432–433.

(33)坂部豪. 水戸市立図書館の直営を願って. みんなの図書館. 2014, (449), p. 46–50.

(34)坂部豪. 特集, 指定管理者制度を導入しない!: 水戸市立図書館の直営を願って(2). みんなの図書館. 2015, (453), p. 8–12.

(35)神崎英一. 特集, 指定管理者制度を導入しない!: 神栖市議会は図書館の指定管理者制度導入を全会一致で否決しました. みんなの図書館. 2015, (453), p. 2–7.

(36)辻伸枝. 特集, 指定管理者制度を導入しない!: 逗子市立図書館への「指定管理者制度」導入問題: 市民として何ができるのか?. みんなの図書館. 2015, (453), p. 13–16.

(37)塩見. 前掲.

(38)安藤. 前掲.

(39)新海英行. 公共図書館民営化の動向と課題:指定管理者制度導入をめぐって. 名古屋柳城短期大学研究紀要. 2014, (36), p. 1–7.

(40)角田英昭. 特集, 指定管理者制度を問い直す: 指定管理者制度の問題点、課題と抜本見直しの方向. 月刊社会教育. 2011, 55(3), p. 5–14.

(41)田中宏樹. 指定管理者制度の成立過程と法的性格: 公立図書館に焦点を当てて. 中部図書館情報学会誌. 2014, (54), p. 29–39.
https://sites.google.com/site/chuubutoshokanjouhougakkai/54tanakahiroki.pdf, (参照 2016-03-22).

(42)安藤. 前掲.

(43)柳与志夫. 社会教育施設への指定管理者制度導入に関わる問題点と今後の課題:図書館および博物館を事例として. レファレンス. 2012, 62(2), p. 79–91.
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_3480644_po_073304.pdf?contentNo=1, (参照 2016-05-01).

(44)内閣府民間資金等活用事業推進室(PFI推進室). “PFIとは”.
http://www8.cao.go.jp/pfi/aboutpfi.html, (参照 2016-03-22).

(45)図書館未来構想研究会. “新しい形の図書館-PFI- 桑名市立中央図書館(事例16)”. これからの図書館像-実践事例集-. 文部科学省, 2006, p. 91-96.
http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/tosho/houkoku/06040715/016.htm, (参照 2016-05-01).

(46)飛石眞理子. 日本初のPFI事業による図書館の軌跡: 桑名市立中央図書館の活動. 中部図書館情報学会誌. 2014, (54), p. 41–54.
https://sites.google.com/site/chuubutoshokanjouhougakkai/54tobiishi.pdf, (参照 2016-03-22).

(47)日高昇治. 図書館経営における新しい情報技術の活用. 情報処理. 2010, 51(3), p. 322–328.
http://id.nii.ac.jp/1001/00069241/, (参照 2016-05-01).

(48)赤山みほ. “地方公共団体におけるPFIを利用した複合施設内の公立図書館に関する調査”. 日本図書館情報学会春季研究集会発表論文集. 京都, 日本図書館情報学会, 2015, p. 58–61.

(49)米谷優子, 川瀬綾子. 大阪府立図書館への市場化テスト適用の過程と課題. 情報学. 2012, 9(1), p. 86–108.
http://kiyo.info.gscc.osaka-cu.ac.jp/JI/article/view/133/112, (参照 2016-03-22).

(50)光多長温, 松尾貴巳. “府立図書館業務”. 大阪版市場化テストを検証する. 中央経済社, 2014, p. 149–152.

(51)藤原通孝. “「指定管理者制度を超えて」: 「公共法人」(仮称)制度の提案”. デジタル文化資源の活用: 地域の記憶とアーカイブ.勉誠出版, 2011, p. 187–196.

(52)安藤. 前掲.

(53)小泉公乃. 特集, 図書館マネジメントのキーワード: 日本とアメリカにおける図書館の経営戦略. 現代の図書館. 2013, 51(3), p. 159–166.

(54)岡本真, 森旭彦. 未来の図書館、はじめませんか?. 青弓社, 2014, 194p.

(55)青柳英治編. ささえあう図書館 : 「社会装置」としての新たなモデルと役割. 勉誠出版, 2015, iv, 256, vip.

(56)安藤. 前掲.

(57)柳. 前掲.

(58)三野靖. 特集, 自治体業務アウトソーシングの功罪: 導入10年、指定管理者制度の実態と課題. 都市問題. 2013, 104(11), p. 71–79.

(59)大杉覚. 指定管理者制度の目的志向的活用と自治体経営. 地方自治. 2012, (775), p. 2–16.

(60)川上寿敏ほか. 内閣府研究所シンポジウムから 武雄市図書館企業指定管理の効用 市民ニーズ起点、官民の役割再考迫る. 日経グローカル. 2014, (241), p. 36–39.

(61)塩見昇. みんなの思いで育てあげる図書館をのぞむ: 「問題提起」「ツタヤ図書館」問題を通して図書館の指定管理者制度を考える. 出版ニュース. 2015, (2397), p. 4–9.

(62)桑原. 前掲.

(63)平安正知ほか. 市長座談会 住民が集い楽しむ、新しい公立図書館の姿. 市政. 2013, 62(9), p.5–10.
http://www.toshikaikan.or.jp/shisei/2013/pdf/201309/2013_09_dialog.pdf, (参照 2016-02-19).

(64)前掲.

(65)柳与志夫. 千代田図書館とは何か 新しい公共空間の形成. ポット出版, 2010, 197p.

(66)熊谷雅子. 総力特集, 指定管理者制度の是非を問う:社会教育施設はどう変わるのか: 「住んでいてよかったと感じるまち多治見」の図書館として. 社会教育. 2010, 65(10), p. 70–72.

(67)導入・運営実態 武蔵野市立ひと・まち・情報創造館「武蔵野プレイス」 図書館をはじめとしたユニークな複合施設で公共施設の新しい管理運営手法を追求: 公益財団法人武蔵野生涯学習振興事業団. 指定管理者制度. 2012, (74) , p. 18–29.

(68)新宿区立四谷図書館 地元有名書店がJVを組み、ノウハウと情報力を活かして図書館運営に取組む: 紀伊国屋書店・ヴィアックス共同事業体. 指定管理者制度. 2011, (63) , p. 30–37.

(69)樋口万季. 日比谷図書文化館という多面体 図書部門の活動から. 情報管理. 2014, 57(4), p. 223–233.
http://doi.org/10.1241/johokanri.57.223.

(70)鈴木節子. 特集, 職務区分と非正規職員: われら挑戦者!:NPO法人による相模大野図書館運営受託から4年. みんなの図書館. 2012, (418), p. 30–35.

(71)生活利便施設の再生(第2回): 公共施設の再生 佐賀県武雄市図書館: 官民が連携して運営する新しい形の図書館. ACE. 2014, 4(5), p. 6–11.

(72)下吹越. 前掲.

(73)丸山. 前掲.

(74)安藤. 前掲.

(75)安藤友張編著. 図書館制度・経営論 : ライブラリー・マネジメントの現在. ミネルヴァ書房, 2013, 194p. (講座・図書館情報学,3).

(76)磯谷奈緒子. 特集, 図書館とファンドレイジング: 島根県海士町中央図書館へのクラウドファンディングによる図書購入支援. 図書館雑誌. 2014, 108(7), p. 476-477.

(77)福田都代. 特集, 図書館マネジメントのキーワード: 日本の図書館における資金調達 : 現状と展望. 現代の図書館. 2013, 51(3), p. 126–136.

(78)永利和則. 小特集, 指定管理者制度の現在: 指定管理者から直営へ移行した図書館長の図書館運営私論: 小郡市立図書館の事例から. 図書館雑誌. 2011, 105(7), p. 434–437.

(79)永利和則. 体験から語る指定管理者制度のあり様と課題. 出版ニュース. 2015, (2376), p. 13–15.

(80)小池信彦. 選書方針の一貫性、人材育成などの継続性が問われる 指定管理者制度を選択しなかった図書館. 出版ニュース. 2015, (2376), p. 10–12.

(81)武久顕也. まちづくり、ひとづくりの拠点にしたい 私が新瀬戸内市立図書館を公設公営にした理由. 出版ニュース. 2015, (2376), p. 4–9.

(82)岩崎れい. 特集, 地域や機関との連携・協力: 学校図書館における連携の方向性. 学校図書館. 2014, (765), p. 14–17.

(83)児島陽子. 特集, 司書教諭は教育課程にどのようにかかわるか: 障がいを補う「知の拠点」-連携で積み上げる図書館の実践. 学校図書館. 2011, (729), p. 33–35.

(84)藤村修. 特集, 地域や機関との連携・協力: 新潟市立図書館と連携した図書館運営・読書活動推進. 学校図書館. 2014, (765), p. 26–28.

(85)小林飛鳥. 特集, 日本病院ライブラリー協会 2015年度第1回研修会: 事例報告 病院図書室の新たなる取り組み―基礎研修会参加者からの報告: 公共図書館との連携―図書館情報管理システムを共有したサービスの提供. ほすぴたるらいぶらりあん. 2015, 40(2・3), p. 128–129.

(86)日置将之. 特集,トピックスで追う図書館とその周辺:矯正と図書館サービス連絡会の発足について–矯正施設と図書館との連携充実・読書環境整備を目指して. 図書館雑誌. 2011, 105(2), p. 82–83.

(87)日置将之. 特集,マイノリティサービス : 社会的包摂と多様性:矯正施設における「読書」と図書館サービスの現状について. 現代の図書館. 2012, 50(3), p. 199–206.

(88)日置将之. [図書館問題研究会]第37回研究集会の報告:矯正施設の読書環境と図書館との連携について. 図書館評論. 2011, (52), p. 24–29.

(89)日置将之. 「少年院と図書館サービス」の今後-少年院における読書活動と、公共図書館との連携について. 刑政. 2011, 122(10), p. 22–31.

(90)桑山亜也. 特集, 図書館にできること:周辺との連携を中心に: 矯正施設における読書支援拡充と環境整備に向けて. 情報の科学と技術. 2011, 61(6), p. 228–232.
http://ci.nii.ac.jp/naid/110008671102, (参照2016-05-01).

(91)渡辺暢恵. 学校図書館機能を強化する支援センターとネットワーク: 連携を生かす柏市の学校図書館-(3)千葉県柏市教育委員会. 学校図書館. 2011, (730), p. 57–60.

(92)平久江祐司. 特集, 学校図書館と協働する–チーム学校図書館: 公共図書館と学校図書館の連携: 新たな展望. 図書館雑誌. 2010, 104(3), p. 134–136.

(93)大橋留美子. 特集, 学校図書館と協働する–チーム学校図書館: ネットワークを生かした学校支援: 白山市学校図書館支援センターの取り組み. 図書館雑誌. 2010, 104(3), p. 142–143.

(94)永利和則. 特集, 学校図書館と協働する-チーム学校図書館: 公共図書館の現場から–公共図書館における学校教育支援と協働. 図書館雑誌. 2010, 104(3), p. 137–139.

(95)菅原聡, 長谷川豊祐. 小特集, 地域の中の大学図書館: 神奈川県内の大学図書館における地域連携. 大学図書館研究. 2013, (99), p. 1–13.

(96)折井匡ほか. 特集, 社会関係資本と図書館・情報サービス: 地域・社会とのつながり力: 信州大学附属図書館における地域連携: 図書館の多様な連携のあり方. 現代の図書館. 2012, 50(1), p. 42–49.

(97)荻野亮吾. 特集, 公民館・図書館・博物館の連携 : 社会教育施設はどう連携するのか:地域の学習資源を活かす社会教育施設の連携の形とは. 社会教育. 2014, 69(11), p. 10–15.

(98)浜田倭子. 特集, 県立図書館は,いま:高知県立図書館・高知市民図書館合築について. みんなの図書館. 2011, (409), p. 8–15.

(99)鷲頭美央. “都道府県と県庁所在市の連携による一体型の図書館運営の実現可能性”.人口減少社会における公立図書館経営. 2016, p. 69–101. (図書館流通センター図書館経営寄附講座・調査研究報告, 7).

(100)長崎県教育委員会ほか. 「県立・大村市一体型図書館及び郷土資料センター」(仮称)整備基本計画(抄). 図書館年鑑. 2014. 日本図書館協会, 2014, p. 422-431.

(101)長崎県教育委員会, 大村市教育委員会.「県立・大村市一体型図書館及び郷土資料センター」(仮称)整備基本計画. 2014, 50p.
http://www.pref.nagasaki.jp/shared/uploads/2014/07/1405570204.pdf, (参照 2016-05-05).

(102)平賀研也. 特集, 公民館・図書館・博物館の連携: 社会教育施設はどう連携するのか: 地域に立ち、学びを“知の体系”から解き放つ: “地域の知のコモンズ(共有地)”の構築とその活用の可能性. 社会教育. 2014, 69(11), p. 16–23.

(103)野末俊比古. 総力特集, 社会教育機関・施設の連携促進による学習・地域活動の活性化: 社会教育施設の連携におけるICT活用の方向性: 「MLA連携」を手がかりに. 社会教育. 2012, 67(10) , p. 22–27.

(104)佐久間章. 総力特集, 社会教育機関・施設の連携促進による学習・地域活動の活性化: 社会教育施設(公民館・図書館・博物館)間連携の今日的意義と課題. 社会教育. 2012, 67(10), p. 6–12.

(105)柳与志夫. “図書館経営論から文化情報資源政策論へ”. 文化情報資源と図書館経営:新たな政策論を目指して. 勁草書房, 2015, p. 343-359.

(106)A. 民営化で図書館はよくなるのか. 出版ニュース. 2013, (2303), p. 4–10.

(107)川崎千加. “仕事の自律性とモチベーション: 司書へのインタビュー調査からの検証”. 大阪女学院短期大学紀要. 2010, (40), p. 71–101.
http://hdl.handle.net/10775/916, (参照 2016-03-21).

(108)利光朝子. 非正規化の中の正規職員は今(1)正規職員ではあるけれど. みんなの図書館. 2013, (439), p. 26–30.

(109)中野陽子. 非正規化の中の正規職員は今(4)非正規化の経緯と働き方の課題: 一自治体の事例から. みんなの図書館. 2014, (442), p. 47–50.

(110)図書館問題研究会職員問題委員会. 特集, 職務区分と非正規職員: 誰がどの仕事をしているのか: 雇用の多様化の中での職務区分. みんなの図書館. 2012, (418), p. 2–29.

(111)山口源治郎. 社会 地域のお宝掘り起こせ: 市場化と協働化に挟まれる図書館. 改革者. 2013, 54(2), p. 48–51.

(112)住田啓子, 村尾光子. 対談 公立図書館と指定管理者制度: 各地で進む制度導入の光と影. 女性展望. 2012, (651), p. 9–11.

(113)利光朝子. 「司書調査」からみえてくること. 図書館評論. 2015, (56), p. 47–54.

(114)西村一夫. 特集, 図書館・図書館学の発展-21世紀初頭の図書館: 図書館員論, 司書の専門性と非正規職員問題: 公立図書館を中心に. 図書館界. 2010, 61(5), p. 406–414.

(115)A. 前掲.

(116)薬師院はるみ. 指定管理者制度の導入にいたる議論とその曲折: 名古屋市図書館の事例を手がかりに. 市政研究. 2012, (176), p. 82–93.

(117)日本図書館協会. 図書館事業の公契約基準について. 図書館雑誌. 2010, 104(12), p. 816–819.

(118)松岡要. 特集, 指定管理者制度を問い直す: 日本図書館協会の図書館事業の「公契約基準」の提起. 月刊社会教育. 2011, 55(3), p. 23–32.

(119)西村. 前掲.

(120)坂本成生. 特集, 図書館ワーキングプア–雇用の〈非正規〉分布: 図書館スタッフ雇用の現状と課題. 現代の図書館. 2011, 49(1), p. 34–41.

(121)草山里依子. 多様化する公立図書館の管理運営: 委託導入の効果と今後の展望. 国文目白. 2011, (50), p. 69–78.

(122)佐久間. 前掲.

(123)川崎. 前掲.

(124)佐々木美緒. 公立図書館における指定管理者制度運用における実態調査. 日本図書館情報学会春季研究集会発表論文集. 筑波, 日本図書館情報学会, 2013, p. 41–44.

(125)坂本. 前掲.

(126)小田光宏. 特集, 2010年「国民読書年」を迎えて--知的資源としての図書館における司書の役割を考察する: 図書館が地域における「知の拠点」として位置づくための司書の役割とは何か. 社会教育. 2010, 65(1), p. 12–16.

(127)佐久間. 前掲.

(128)入舩康子. 特集, 図書館経営: 横浜市立図書館司書人材育成計画について. 情報の科学と技術. 2011, 61(8), p. 300–303.
http://ci.nii.ac.jp/naid/110008687298, (参照2016-05-01).

 

[受理:2016-05-18]

 


小泉公乃、德安由希、矢野光華、山田瀬奈、小室祐樹. 日本の公立図書館における経営形態. カレントアウェアネス. 2016, (328), CA1878, p. 27-35.
http://current.ndl.go.jp/ca1878
DOI:
http://doi.org/10.11501/10020603

Koizumi Masanori、Tokuyasu Yuki、Yano Mika、Yamada Sena、Komuro Hiroki.
Management Structures of Public Libraries in Japan.

This paper reviewed research articles on management structures of public libraries in Japan published from 2010 to early 2016. We arranged the research material into four categories by using the concept ‘Hybridization’ in order to direct the discussion into wider and more meaningful perspectives. The topics are 1)library management environment, 2)library management policies and rules, 3)management strategies, strategic cooperation and integration, 4)management organizations and librarians’ specialties. Finally, we concluded that there are some challenges to overcome between the logic of public institutions, such as efficiency, and the logic of public libraries, such as specialities of librarians.