カレントアウェアネス-E
No.127 2008.05.14
E784
NDLの納本制度,60周年
2008年に,国立国会図書館(NDL)は開館60周年を迎える。そして同時に,「納本制度」による資料収集も60周年になる。
「納本制度」とは,図書等の出版物を国の指定する国立図書館などの公的機関に納めることを発行者等に義務づける制度のことで,わが国では,1948年の国立国会図書館法(昭和23年2月9日法律第5号)により現在の納本制度が設けられた。同年5月18日,NDLは6,000通におよぶ納本の依頼状を民間出版社,官庁等に発送し,翌週の25日に納本の受付を開始した。
NDLではこれを記念し,あらゆるサービスの根幹であるこの納本制度について,いっそうの周知を図るべく,今後次のような広報活動を展開していく。
- (1)「納本制度の日」制定及び「納本制度の日」記念イベント 納本制度60周年を記念し,1948年にNDLが納本の受付を開始した5月25日を「納本制度の日」と定めた。また2008年の「納本制度の日」の前日に当たる5月24日(土)には,東京本館において,ノンフィクション作家の佐野眞一氏,筑摩書房代表取締役社長の菊池明郎氏をパネリストに招き,公開座談会「納本制度60周年記念公開座談会―出版文化と納本制度について考える」を開催する。NDLホームページ内の公開座談会案内のページ( http://www.ndl.go.jp/jp/service/event/nouhon60.html )で参加申込みを受け付けている。
- (2) シンボルマークと標語を作成 納本制度60周年のシンボルマークと標語を作成した。これらは,納本制度のパンフレットやポスターに利用していく。シンボルマークに使われている五弁花と「書」の字を組み合わせたデザインは,国立国会図書館のシンボルマークとして使われているものである。「わたしの本をみんなの本に わたしの本をみらいの本に」,「100年後もよみたい」という標語は,納本された出版物を広く利用に供するとともに,日本の文化的財産として後世に伝えていくという納本の意義と当館の使命を表したものとなっている。
(国立国会図書館収集書誌部)
Ref:
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/deposit.html
http://www.ndl.go.jp/jp/service/event/nouhon60.html