E242 – 政府情報のオンライン提供に向け検討進む(米国)

カレントアウェアネス-E

No.44 2004.09.15

 

 E242

政府情報のオンライン提供に向け検討進む(米国)

 

 米国国立公文書館(NARA)は,連邦政府の情報を電子形式で保存し,国民がこれらの情報に容易にアクセスできることを目指し,1998年より電子記録保存(Electronic Record Archive)プロジェクトを実施している。このプロジェクトに関連して,米国政府情報に関する省庁間委員会(ICGI;注)の電子記録政策ワーキンググループ(Electronic Records Policy Working Group)は,6月28日に報告書案「政府情報を電子記録によって提供する際の障壁」を公表した。この報告書案では,政府情報の効果的な管理には,主に4つの障壁(記録の管理が行政機関の重要な任務として見られていない,行政機関の間で記録の管理手法が統一されていないなど)があるとしている。

 また,ICGIの政府情報分類(Categorization of Government Information:CGI)ワーキンググループは,政府情報を入手するためのネットワークシステムの相互運用性を高めるため,情報検索の国際標準規格ISO23950(Z39.50)を採用するよう米国連邦政府に求める勧告案を作成した。この勧告案は,行政管理予算局に対して提出される予定で,9月27日までコメントを募集している。

(注)Interagency Committee on Government Information:米国国民が連邦政府の情報をより簡単に入手できる環境を整えることを目的として,2002年電子政府法(E-Government Act of 2002)第207条に基づいて設けられた省庁間委員会。

Ref:
http://www.archives.gov/electronic_records_archives/about_era/infopaper.html
http://www.cio.gov/documents/ICGI/recommendation.html
http://www.cio.gov/documents/ICGI/ERPWG_Barriers.pdf
http://www.cio.gov/documents/ICGI.html
http://www.fcw.com/fcw/articles/2004/0705/web-records-07-06-04.asp