E285 – インターネット業界との協働による図書館蔵書のデジタル化計画

カレントアウェアネス-E

No.51 2005.01.19

 

 E285

インターネット業界との協働による図書館蔵書のデジタル化計画

 

 Googleは2004年12月14日,10月に開始した書籍本文検索サービスGoogle Printを拡張し,ハーバード大学図書館など5機関と蔵書のデジタル化の試験プロジェクトを開始すると発表した。例えば,ハーバード大学はまずは4万冊を,スタンフォード大学は200万冊を選定してデジタル化する。Googleの検索結果から,著作権保護期間が過ぎたものについてはフルテキストを提供し,保護期間内のものについては書誌情報や本文の一部のみを表示,オンライン書店や図書館のレコードへとナビゲートする計画だという。絶版資料を含めた学術情報へのアクセスを強化するとともに,図書館側はデジタル化のノウハウを蓄積し,Googleはインデックスの範囲を広げることを狙いとしている。

 同様に,Internet Archiveも米国議会図書館(LC)やアレクサンドリア図書館(E013参照)など世界中の10機関と蔵書のデジタル化を進めている。こちらは,パブリック・ドメインの著作物を100万冊以上デジタル化し,Text Archiveとして無料で提供する予定で,すでに2万7千点は利用可能となっている。

Ref:
http://www.infotoday.com/newsbreaks/nb041220-2.shtml
http://chronicle.com/free/2004/12/2004121401n.htm
http://hul.harvard.edu/publications/041213faq.html
http://www.archive.org/iathreads/post-view.php?id=25361
E013