カレントアウェアネス-E
No.48 2004.11.17
E267
エルゼビア社がScopusを正式リリース
エルゼビア社は11月3日,学術情報に特化した抄録・索引データベースScopusを正式にリリースした。Scopusは,14,000タイトル以上の学術雑誌から,論文の索引,1960年代からの約2,700万件の抄録,過去10年間の参考文献情報などを収録しており,論文相互の引用リンク,フルテキストへのリンクといった機能なども備えている。科学・技術・医学分野に関しては学術雑誌をほぼ網羅しているほか,社会科学・人文科学の分野に関しても主要な文献をカバーしており,これからも追加していくとしている。また,科学情報検索に特化した,同社開発の検索エンジンScirusも搭載しており,同時に約1億7,000万件にのぼる学術情報ウェブページを検索することもできる。
Scopusは,2004年3月から200以上の機関で試験運用され,フィードバックを受けて改良が加えられてきていた。正式リリース後は機関の規模に応じた価格での機関契約となるが,すでにトロント大学など複数機関と契約を結んでいる。トムソンISI社の引用文献データベースWeb of Scienceなどとの競争が激しくなりそうだ。
Ref:
http://www.elsevier.com/wps/find/authored_newsitem.cws_home/companynews05_00203
http://www.scopus.com/scopus/
http://www.info.scopus.com/
http://www.libraryjournal.com/article/CA452293