E235 – 米国研究図書館の電子ジャーナル導入状況−ARL調査

カレントアウェアネス-E

No.43 2004.09.01

 

 E235

米国研究図書館の電子ジャーナル導入状況−ARL調査

 

 米国研究図書館協会(ARL)は,電子ジャーナルの契約更新に対する加盟館の対応とライセンス契約をめぐる問題点等について,2003年に調査を行った。この調査は,2002年に行われた電子ジャーナルの購読状況調査に追加して実施されたもので,概要がARL Bimonthly Report の8月号で発表された。

 購読タイトル数,購読料,価格モデル,契約期間,パッケージ契約やコンソーシアム契約の状況,冊子体の購読中止,利用条件(ILLやリモート・アクセスの可否等)といった項目について,調査結果を概観している。2003年の調査時点では,回答館の4割がパッケージ契約のキャンセルを検討しており,多くの図書館でその検討過程に教員や大学運営者が参加していることが示された。ARLは,学内の関係者との連携を強めている点を評価する一方で,冊子体の購読中止が急速に進んでいることに,アクセスの永続性の観点から,懸念を表明している。

Ref:
http://www.arl.org/arl/pr/ejournals.html