2024年4月16日、研究を実施・助成・評価する機関や研究情報のインフラを提供する機関の関係者らのグループによって、研究情報のオープン化を目指すバルセロナ宣言（“Barcelona Declaration on Open Research Information”）が発出されました。
書誌データや助成情報といった研究に関するメタデータのオープン化を標準とすることや、それを可能にするサービスやシステムをサポートすることなど四つの原則を掲げています。支援機関としてはCrossref、DataCite、学術文献データベースOpenAlexを運営する非営利団体OurResearchなどが名を連ねています。
この宣言に対しては、研究助成機関のコンソーシアムであるcOAlition S が同日に歓迎を表明しています。表明では、cOAlition Sが長年に渡ってメタデータのオープン化を掲げていたことにふれて、宣言への支持が述べられています。また、オランダ科学研究機構（NWO）、フランス国立研究機構（ANR）、ビル＆メリンダ・ゲイツ財団などのcOAlition S参加機関が既に宣言に署名していることを喜ばしく思うとしています。
@BarcelonaDORI（X, 2024/4/16）
https://twitter.com/BarcelonaDORI/status/1780144318776332403
Barcelona Declaration on Open Research Information
https://barcelona-declaration.org/
https://barcelona-declaration.org/downloads/BarcelonaDeclaration.pdf
※二つ目のURLは宣言の本文[PDF：13ページ]です。
cOAlition S welcomes the Barcelona Declaration on Open Research Information（Plan S, 2024/4/16）
https://www.coalition-s.org/coalition-s-welcomes-the-barcelona-declaration-on-open-research-information/
関連：
Barcelona Declaration Pushes for Open Default to Research Information（SPARC, 2024/4/16）
https://sparcopen.org/news/2024/barcelona-declaration-pushes-for-open-default-to-research-information/
Researchers need ‘open’ bibliographic databases, new declaration says（Science, 2024/4/16）
https://doi.org/10.1126/science.zyyid5c
参考：
フランスの高等教育・研究省、OpenAlexとパートナーシップを締結 [2024年02月19日]
https://current.ndl.go.jp/car/210400
フランス国立科学研究センター（CNRS）、抄録・引用文献データベースScopusの購読契約を終了 [2024年01月15日]
https://current.ndl.go.jp/car/208829
オランダ・ライデン大学、世界大学ランキング“CWTS Leiden Ranking”のオープンデータ版を公開：ランキングの透明性向上のため [2024年02月01日]
https://current.ndl.go.jp/car/209705
