E301 – 「国際目録原則覚書」最終草案の日本語訳

カレントアウェアネス-E

No.54 2005.03.02

 

 E301

「国際目録原則覚書」最終草案の日本語訳

 

 国立国会図書館では,国際目録規則に関するIFLA専門家会議(IME ICC)が公表した「国際目録原則覚書(Statement of International Cataloguing Principles)」最終草案(E165参照)の日本語訳を作成した。この訳は,IME ICCの第1回会議を主催したドイツ国立図書館のウェブサイトに掲載されているほか,『全国書誌通信』第120号(2005年3月刊行)にも収載している。

 「国際目録原則覚書」(通称「フランクフルト原則」,最終草案の公開当初は「ベルリン原則」と呼ばれていた)は,パリ原則に代わる新たな原則として2003年7月から検討が進められ,2004年1月,最終草案が承認されたと公表された。ドイツ国立図書館では,この最終草案の原文および各国語訳を自館のサイトに掲載しており,現在,日本語を合わせて17の言語の翻訳が掲げられている。

 なお,「国際目録原則覚書」最終草案に対しては,2004年8月にブエノスアイレスで行われたIME ICC第2回会議において改訂提案が出ており,同年10月から11月にかけてラテンアメリカおよびカリブ諸国で合意された。この改訂案はIME ICC第1回会議の参加者の間でも協議され,一部は引き続き検討に付すこととされている。今後,IME ICCはこうした調整を各大陸・地域の目録規則作成機関等と行う予定であり,2005年のエジプト,2006年の韓国を経て,2007年に南アフリカ共和国で新原則を完成させることを目指している。

(書誌部書誌調整課)

Ref:
http://www.ddb.de/news/pdf/statement_japanese.pdf
http://www.ddb.de/news/pdf/statement_draft.pdf
http://www.ddb.de/news/ifla_conf_papers.htm
http://www.loc.gov/loc/ifla/imeicc/index.html
E165